第33話 資格

【女子会】

今日は、高校の友人の知恵ちゃん、果穂かほちゃんと女子会です。

集まって、美味しいものでも食べながら、お話するだけです。


知恵ちゃん「綾ちゃんは、新しいところでは何の仕事してるの?」

加藤さん「ごく簡単に言えば、化学の実験」


果穂ちゃん「それって、やるのになんか資格とか必要?」

加藤さん「別に資格は必要ないかな。履歴書の資格欄は運転免許だけだし」


加藤さん「強いて言えば、学歴」



【資格を取れとか】

知恵ちゃん「何か資格を取れとか言われない? 私は、会社から取れって言われた資格に2年連続で落ちちゃって、ちょっとヤバイ」


加藤さん「会社指示で取れってことは、受験費用は会社持ち?」

知恵ちゃん「受かったら。落ちてるから自腹で痛い」


果穂ちゃん「資格持ってたら給料アップとかは?」

知恵ちゃん「それはあるけど、仕事が忙しくて、資格の勉強ができないんだよね」


加藤さん「それならいっそ、受けないでおくとか」

知恵ちゃん「会社でまとめて出願されるから」



【英語力】

果穂ちゃん「受けたくなくても、会社で管理されて、というのはあるよね」

加藤さん「果穂ちゃんも、何かあるということですね」


果穂ちゃん「私の場合はTOEIC。スコアが600点ないと昇進できなくて、延々と受けなきゃいけない」

知恵ちゃん「その口ぶり、取れてないな」


果穂ちゃん「私、日本人だもん。日本にいるなら、日本語喋ればいいんだよ」

加藤さん「それは思うけど、院試でTOEIC必要じゃなかった?」


果穂ちゃん「600点なくてもよかったし。そもそも、英語だけで判定なんてされないし」



【思うだけ】

知恵ちゃん「で、綾ちゃんは何かないの?」

加藤さん「私、派遣だからそんなこと言われないし」


果穂ちゃん「それは、資格が必要なところから、門前払いなだけでは?」

加藤さん「そうとも言う」


加藤さん「私だって、更新がないって言われたら、ちょっとはTOEIC受けておこうかとか、危険物取扱者くらいとは、思うんだよ」


加藤さん「でも、次が見つかって、食いっぱぐれないから」

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