「異世界」なるフィールドの中にありながらそこへ致命的な一石を投じうる作品だと思います。
戦時中のベトナムから、獣が住まう異世界――動物達の国アトラムに来てしまった、ニンゲンの話。あらすじはシンプルなのですが、読み進めると、この物語が圧倒的なパワーを持っていることに気づかされます。…続きを読む
動物達の国のお話。と言っても、明るく楽しい訳じゃない。動物が国を治め、商売をし、家庭を作り生活する世界が、現実味を持って描かれる世界そこに現れた無力で無関係な人間が、とても人間らしく、動きます…続きを読む
少なくとも僕はこんな小説を読んだ事がありませんでした。いつものものとは違う何かを求めてる方にオススメしたい小説です。面食らって、いつのまにか毒されてる。そんな小説。
この作品には、古き好きファンタジーの要素と新しいSF的な要素が詰め込まれている。まず、主人公のアトラムの文化風俗を分析的に語る視点。これは古典的なファンタジー、トールキンの「指輪物語」や「ホビッ…続きを読む
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