昼夜と寒暖差

 地球表面には太陽からの光が当たる時間と当たらない時間が交互にやってきます。

 当たる時間を【昼】。

 当たらない時間を【夜】と言います。


 基本的に原産地の地球人は昼に餌探しを行い、夜に眠ります。

 地球人は太陽の位置によって、生活リズムがコントロールされているのです。地球の自転速度から、約24時間サイクルで太陽光の照射・消失が繰り返されます。


 容器内に似た環境を用意しましょう。小型人工太陽を容器内に放ち、12時間ほど地表を照らしたら、次の12時間は出力を弱めます。


 次は上級者向けの内容です。


 地球は太陽光が地表に当たる継続時間が時期によって違います。これは地球が太陽に対して傾きながら回っているためです。

 この継続時間の違いはその地域の平均気温を変動させます。日照時間や天候の変化による影響を地球人は受けているのです。


 暖かい時期から寒い時期へ。

 寒い時期から暖かい時期へ。


 こんな変化を繰り返しながら、地球人は生活しています。


 これを容器内でも再現しましょう。

 再現しなくても地球人を飼育することはできますが、彼らが生活風景を変えていく様子を楽しむのもなかなか面白いものです。


 また、地球表面に発生する雲を再現しましょう。ときどき雨や雪を容器内に降らせます。

 飼育のうえで雨や雪はなくても支障ありませんが、地球人の生態を再現させるためには欠かせません。


 雨雲発生装置を飼育容器上部にセットし、ときどきスイッチを入れます。

 ただ、あまりにもたくさん降らせると雨水が洪水となって溺れたり、雪に埋もれて窒息死したりします。降らせる量は容器のサイズに合わせて調節しましょう。


 それと、雷の発生もなるべく抑えましょう。電気を抜き取るか、電気が発生しにくいよう雨雲を調節します。

 私たちは雷を受けてもあまり刺激を感じませんが、地球人には致命的なダメージを与えます。彼らの身体機能を大きく損なうので注意してください。


 原産地の地球人は、天気と命懸けな関係を築いているのです。

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