短編14:刀剣少女と異変の森


「本日はどのようなご用件で参られましたか?」

「これを」


 お決まりの台詞を営業スマイルと共に告げてくる受付嬢をスルーして、私は受付の机の上に依頼書とギルドカードを差し出す。

 不思議そうな顔をする受付嬢に溜め息を吐き、私はいつも通り・・・・・、自分のものだと証明する。


「確かに、ご本人様ですね……」


 当たり前だ。ギルドカードは偽造など出来やしないんだから。

 だが、そう思われても仕方がないのだ。ギルドカードに書かれたランクは――


「Aランク」


 なのだから。こんな子供・・がAランクだなんて、と思うかもしれないが、私にはそれだけの実力はある。

 実年齢は十六歳、見た目(というより身長)は十歳ぐらいとか、マジふざけんな。

 そもそも、この身長なのも訳がある。

 持っている武器が原因だ。持っているといっても、呪われた、が頭に付くが。

 私はその呪われた武器が原因で低身長だ。

 私に掛けられた呪いは、『身体の武器化』。読んで字の如く、身体を武器化する事が可能であり、それなら他の武器が扱えないのかと聞かれれば、その答えはノーだ。

 依頼が受理されたため、私はギルドを出る。


「おいおい、嬢ちゃん。こんなくそ暑いときにマフラーかよ。どんだけ寒がりなんだ?」


 偉そうにしている不良が三人いる。今喋ったのは、リーダーらしい。


 ちなみに、私はマフラーをしている。呪いのあとが首にあるからだ。

 誰だって、こんなくそ暑いときにマフラーなんてしたくねーよ。でも、しないと私は何の行動もできない。いや、誰も見ていなけりゃ、外してるんだけどね。


 私が黙っていると、不良たちは怯えているのだと勘違いしたらしい。

 周囲では助けようとしてくれている人がいたが、不良たちが怖くて手が出せないでいるみたいだった。その気持ちだけで十分じゅうぶんです。

 そんなときだった。


「その子から離れろ!」


 勇敢にも一人の青年が、私に絡んでいた不良たちにそう告げる。

 だが、青年は震えており、それを見た不良たちは鼻で笑った。


「おい、兄ちゃん。足が震えてんぞ」


 ギャハハハ、と声を響かせ、不良たちは笑う。


「っ、」


 指摘され、恥ずかしかったのか、青年は俯く。

 あーらら、と思って、この後どうするのか見ていようかと思ったけど、街の所々にある時計を見て、このままでは依頼を遂行出来ないなぁと判断すると、この状況を打開することにした。

 さて、どれを出した方が一番効果あるかな?


「悪いけど……退いてくれない? 大怪我しても知らないよ?」


 腕を大剣に変え、不良のリーダー格の首に刃を当てる。

 まあ、見た目は袖の中で大剣の柄を持っているように見えるかもしれないけど。


「っ、このガキ――っ!」


 どうやら怒らせたらしく、刃を首に当ててるにも関わらず、不良のリーダー(面倒くさいからそれでいいや)は拳を振り上げてくる。

 でも――


「隙だらけ」


 面倒くさいけど、大剣を変化させしまいロッドに変化させ、手にすると、不良のリーダーの拳を受け流し、背後から殴る。


「――っ、」

「兄貴!」


 不良のリーダーに他の二人が声を上げる。


「次はどっちが相手するの?」


 もちろん背後にも注意して尋ねる。


「く、くくくそっ!」

「覚えてろっ!」

「お前ら、俺を置いていくなっ!」


 三人の姿が遠くなっていく。

 さて、と次に青年に目を向ける。


「おにーさん、大丈夫?」

「っ、ハッ!」


 下から見上げて尋ねれば、どうやら正気に戻ったらしい。


「き、君も大丈夫?」

「大丈夫ですよー」


 にぱーという字が浮かびそうなくらい、にこにこと笑みを浮かべる。


「そ、そうなんだ」

「じゃあ、もう私は行くから」


 ありがとー、と言いながら、さっさとその場から退散する。

 時間が無いというのもあるが、そもそも注目されると、どうも呪いの力を恐れるような目で見られているような気になるからね。





 関所を抜け、商人などが通る街道へと出る。

 街道の先には草原があり、関所からみて右斜めにある街道沿いの場所には木々が並び、その木々の奥は森となっている。その森は大きく、山賊のアジトやモンスターが棲息しているらしい。

 初心者には草原のモンスターたちから始めて、森のモンスターたちに慣れてもらうしかないのだが、初心者ではない私は、最初から森に行く。


 引き受けた依頼は、『街道沿いにある森に棲む生態調査』。


 最近どういうわけか、普段いるはずのないモンスターの目撃情報がギルドに寄せられているらしい。

 本来はパーティでの調査が基本だが、今回は下見だけなので、一人で様子を見に来たのだ。

 まあ、何かあっても逃げればいいし、山賊と遭遇したら、遠慮なく撃退すればいいのだろう。


「……確かに、これはマズいだろうな」


 森に入り、調査を始めてみれば、出てくるわ出てくるわ初心者たちに優しくないモンスターが。

 こちらには気づいてなかったようだが、Cランク指定のモンスターまでいた。


「申請はしておいたが、どのランクのメンバーが集まることか」


 Cランク指定のモンスターがいるということは、Bランク以上の冒険者も必要となってくるのだが、集まったメンバー次第では、私が対応する必要が出てくるのだろう。

 とりあえず、街に戻る。

 今は調査メンバーとの顔合わせが先だ。


   ☆★☆   


 メンバーが集まったとかで、ギルドに召集された。


「よし。じゃ、まずは自己紹介な」


 確かに、Bランク以上の冒険者が必要だとは言ったが、まさかAランクすら飛び越えてSランク冒険者が来るとは予想外だ。


「俺はエリオット。ランクはSランクで、メンバー内ではランクが一番上だからと、リーダーを任された」


 うん、知ってた。

 それにしても、一番上だからとリーダーを任されたということは、彼がいなかったら、まさか私がリーダーになってた可能性があったってこと?


「あ、次は僕ですね。Dランク冒険者のシーラです」

「私はCランク冒険者、ライラ。魔法が使えますから、支援などは任せてください」

「Eランク冒険者、エリスです」

「同じくEランク、クリスです」


 次々と自己紹介していく面々が、最後に残った私へと目を向けてくる。


「Aランク冒険者、サリーシャ」


 うん、言いたいこと分かるし、あと、シーラ君。「僕たちよりもランク上なんだ」って聞こえてるから。

 とりあえず、信じてもらうためにも、ギルドカードを見せれば、どうやら納得してくれたらしい。


「にしてもだ、サリ。身長伸びてねぇな」

「その口閉じろよ。エリオット。次に身長に触れたら串刺しにすると、前に言ったはずだが?」


 本来なら、身長はもう少しあるのだが、この見た目で身長が伸びてないように見えるのは呪いのせいだ。


「それと、先に言っておくと、他の依頼であの森に行ったんだが、Cランクモンスターまでいたから」

「戦闘にはならなかったんだな?」

「私は見かけただけだ」

「そうか」


 下見目的でもあったが、依頼遂行が優先だったからな。


「Cランクモンスター、ですか」


 シーラ君たちが不安そうな顔をする。

 それもそのはずで、Cランク冒険者とCランクモンスターの実力が同じだとか、Cランク冒険者がCランクモンスターを絶対に倒せるというわけではない。

 これは、どのランクでも当てはまることだ。


「ま、いざとなったら、俺とサリがサポートしたり、助けたりしてやるから、とりあえず今は落ち着いとけ。緊張するのは森に入ってからでいい」


 エリオットがそう言う。

 確かに、今から気にしては森に着くまで保たない。


「なぁ、エリオット」

「ん?」

「私は前衛兼中衛として動くが良いよな?」

「それは、相手次第だな」


 それも一理あるが、俺は前衛として動くつもりだがな、とエリオットは笑いながら言うと、


「よし、それじゃ、そろそろ出発するか!」


 その言葉で私たちは、森に向かって出発した。


   ☆★☆   


 現在地、深淵しんえん第一階層。

 この森は、入ってすぐな場所とかはいいのだが、深淵と判断された距離から奥に進むごとにダンジョンのような階層になっており、私たちは現在、その第一階層にいた。


「くそっ、こいつらウゼぇ!」

「触手まで居るとか、聞いてないですよ!」

「ぬるぬるしてて気持ち悪いですぅ!」


 エリオットが切り捨て、シーラ君が叫び、運悪く触手に捕らえられたエリスが半泣きになりながら、ライラの魔法で助けられる。


「第一階層だからな!」


 エリオットとシーラ君がライラの援護を受け、触手を切り裂く。


「サリ、弱点は!」

「見つけてある」

「なら、とどめは任せた」


 触手の気を引きつけているメンバーに対し、森の特性である多くの木々から伸びる枝を足場にしながら、私は触手の本体へと気配を消して近づく。


「分かってる」


 そして、両腕を双剣に変え、本体の弱点を切り裂き、双剣に付いた血を振り払うのと同時に、本体は倒れ始め、両腕を戻し始めれば、本体はどすんと音を立ててその場に横になる。


「ひゅー、さすがサリ。かっくいー」

「茶化すな。もう第二陣がお出ましだぞ」


 さて、ノンストップで、どこまでやれますかね。


   ☆★☆   


「あーもう駄目。疲れた」


 エリオットが仰向けに倒れる。


「気持ちは分かるけど、身体は起こしておいて。また来られたら困るから」

「へいへい。にしても、その警戒心は相変わらずだな」


 身体を起こしながら、エリオットが言う。


「そういえば、エリオットさんとサリーシャちゃんって、知り合いなんですか?」


 集まったときにも話してましたけど、とライラが言う。


「ぷっ、サリーシャちゃん・・・……悪い。笑いすぎた」


 そんなライラの言葉に肩を揺らすエリオットを睨めば、すぐに謝罪してくる。


「前に組んだことのあるパーティーメンバーだよ」

「ちなみに、こんななりしてるけど、サリは十六だからな?」


 エリオットからの情報に、面々からぎょっと目を向けられる。

 呪いのことには触れなかったとはいえ、やっぱりこの見た目だと十六には見えないか。


「一応言っておくけど、長命種とかではないからね?」


 彼らが考えているであろうことを否定しておく。


「えっと、その……」


 私が十六だと知り、さっきのことでライラが申し訳なさそうにしている。


「気にしなくていいよ。私が十六だと知っても、この見た目だから、からかってくる奴はいるぐらいだし、知ってくれたなら相応に対応してくれればいい」


 そいつらに比べたら、エリオットの言葉はまだマシな方だ。

 こいつは言葉でからかったりはするも、私が嫌がるレベルをちゃんと分かっているし、過干渉もしてこない。


『逆に、お前が本来の姿になったら、少し扱いは変わるかもしれんが』


 エリオットがいつかそう言っていたのを思い出す。


「ん? どうした?」

「いや、お前の性格からすれば、からかいまくるはずなのに、そんなことは無かったな、と思ってな」


 そう言えば、エリオットが唸る。


「だって俺、ロリには興味ないからな……っ、痛っ!」


 イラッとしたから、思わず強く蹴ってしまった。


「誰がロリだ、誰が。私が好きでこんな姿をしているわけがないだろ」

「だからって、蹴るなよっ」


 途中から完全に避けられているため、私の蹴りはほとんど当たっていない。

 けど、そんな私たちの姿を見ていたライラがぽつりと呟いた。


「二人とも、実は両想いなんじゃ……」

「根拠は?」

「だって、照れ隠しに見えるんだもん」


 ライラ曰く、私は認めたくないんだろうし、エリオットは好きだから尚更手を出さないんだろう、とのこと。

 うん、多分それは無いと思う。


「まあ、今日知り合った私たちが、どうこう言えることでもないけど」


 今回限りのパーティーかもしれないから、そこまで深く追究はしないと言って、ライラはこの話を止めた。


「そうかそうか。俺たちは相思相愛に見えるのか」

「ひっ!?」


 背後から声を掛けられ、かかえられたので、思わず声が出た。


「そもそも、彼女たちは両想いと言っただけで、相思相愛とは――っつ!?」

「サリ?」


 言ってないと言おうとして固まったためか、エリオットが不思議そうに見てくる。


「エリオット、離して。何かこっちに来る!」

「ああ」


 すぐにエリオットが離してくれたおかげで、回避に間に合った。


「また触手!?」


 うねうねと動く目の前の生物に、もう嫌だと言いたげなエリスに、シーラ君たちが苦笑いする。


「それだけじゃないみたい」

「え……」


 そこに現れたのは――


「ゴブリンにオーガにオークとか、マジかよっ!」

「しかも、各キングまで居るみたいだから、私たちは手を抜けないぞ。エリオット」


 醜い魔物トリオの名を上げるエリオットに、私は思わず舌打ちした。


「サリ、戻れ。さすがに俺だけなのは無理だ」

「けど……」


 事情を知るエリオットならともかく、事情を知らないシーラ君たちの前で変わるわけにはいかない。


「説明は後ですればいい。俺も補足してやる」

「……信じて良いんだよな?」

「ああ」

「分かった」


 それなら信じてみよう。こういう時に嘘をついたりするような奴じゃないのは、私も知っている。

 変化するための肉体と魔力に意識を集中させる。

 呪いはどちらの姿でも作用するし、服も肉体変化に合わせて変化するから、こういう時は無視している。

 そして、そっと目を見開けば、視界の高さを含め、何もかもが変わっていた。


「やっぱり、サリはそっちの方がいいな」

「今の発言については、後で言い訳を聞いてあげる」


 そのまま二人して、ゴブリンの方へと駆け出して行く。


「え? あれ? サリーシャさん?」


 戸惑うようなシーラ君たちの声も聞こえてきたけど、今は無視だ。

 双剣を手のひらから生やすようにして出し、シーラ君たちには持っているように見せつつ、ゴブリンたちを殺戮していく。

 彼らには悪いが、相手が悪かったのだ。


「いやぁっ!」

「来ないでぇ!」


 触手に向かって、エリスが切り裂き、ライラが火属性魔法を放っていく。


「お前ら、鬱陶しい」


 クリスはようやく口を開いたかと思えば、そう告げた直後にオークキングを一人で倒しており、今は木々の合間をうねうねと動く触手に目を向けていた。


「エリオット、雑魚共を頼む。私は残ったキング共を倒してくる」

「あ、おい!」


 本来なら、このパーティーのリーダーであるエリオットから指示を受け、ランクが下でもある私が雑魚共を引き受けるべきなのだろうが、距離的には私の方が近かったのだ。


「お前らが強いのは知っているけどな――」


 こっちは、もう開き直ってんだよ。

 右手の剣を魔剣に変えて、ゴブリンキングを倒す。

 残るはオーガキングだけなのだが――


「サリーシャさん!」


 ライラの悲鳴じみた声が聞こえる。


「っ、」


 いつの間に背後を取られていたのか、腕や腰に触手が巻き付いており、それ以外の触手が服の中へと侵入しようとしているのか、あちこちから伸びてくる。

 だがそれだけではない。

 私が動けないのを良いことに、オーガキングもオーガたちを盾代わりにしながら少しずつ近寄ってくる。


「やれやれ。私が動けないと、本当に思っているのか」


 他者を犯すという知能があるなら、私が先程からしていることに気づけってんだ。


「――散れ。“千刃”」


 私の腕と腰から現れた刃により、私を拘束していた触手と襲いかかろうとしていた触手が木っ端微塵となる。


「さて、どうする?」


 触手に関しては本体を潰さない限り意味はないが、とりあえず先にオーガキングを片付けるべきだろう。


「諦めの悪い……」


 オーガキングはオーガたちを盾にするし(いや、盾になってる、のか?)、触手は触手で先程“千刃”で木っ端微塵にしたというのに、諦め悪くその身を伸ばしてくる。

 仕方ないので、再度“千刃”で木っ端微塵にしようとするが、僅かな隙を付いた触手が再度腕や腰に巻き付き、遂には服の中へと入り込む。


「――ッツ!!」


 ぞくりとした。

 “千刃”で服の中に入り込んだ触手を串刺しにしてみるが、ほとんど効いていないのか、一度動きを止めたかと思えば、再び動き出したらしい。

 未だ触手は上半身を移動中だが、正直、気持ち悪すぎる。

 その事に顔を歪めれば、何かが通り過ぎたのか、突風が襲いかかってくる。


「え――」


 そして次の瞬間、目の前には息絶えたオーガキングとオーガたちに、力無く紐のように垂れる触手であり、服の中にいた触手もあっさり取り除けた。


「あー、悪い。自分から引き受けておきながら」


 私とオーガキングの間にいた人物――エリオットにそう言えば、腕を引かれ、抱きしめられた。


「……あまり心配させるな」

「ご、ごめん」


 声のトーン的に、かなり心配させたのだろう。

 だが、無事だと分かったはずなのに、いつまで経っても離れる気配がない。


「あのー、エリオット?」

「久しぶりだから良いだろ。それに、前に言ったはずだ。その姿の時はどうなるか分からない、って」


 周囲は完全に沈静化したらしく、シーラ君たちが証拠部位を回収中である。

 うん、時間が掛かるのは分かるけど、それなら声掛けてくれてもいいのに、掛けてくる気配すら無い。


「うーん……」


 しかし、いくつか傷もあるのに手当てもしてない状態で、ずっとこの態勢は辛い。


「エリオット。化膿する前に手当てだけさせてくれ。正直、あちこち痛い」

「……きつく拘束されたのか?」

「違う。数が数だったんだ。避けきれない奴があって当たり前だろうが」


 あと、この姿を維持できるのは数時間ぐらいだろう。


「どこだ?」

「絶対に言わないし、させないから」


 同じ『サリーシャ』でも、エリオットは通常時十歳ぐらいの時よりも本来の姿十六歳の私が好きなのは知っている。

 証拠部位の回収を終えたシーラ君たちと合流した後、さっさとダンジョン部分を抜け、一度野営をし、森を出る。

 街に戻ってギルドに報告しに行けば、私が十六歳モードだったことで受付のお姉さんはびっくりされたものの、サリーシャ本人であることを確認されたこと以外は特に問題なく終わり、シーラ君たちとは「再びどこかで会った時は、よろしくお願いします」と言って別れた。

 で、エリオットはどうしたのかといえば――


「お前に余計な虫が付いてほしくない」


 とのこと。

 それも十六歳モードの時だけかと思ったら、通常時に戻っても付いて来られた。


「え。本気で一緒に行くの?」

「当たり前だ。さっさと、お前に呪いを掛けた奴を倒さないといけないしな」

「……」


 何故、エリオットの方がやる気があるのだろうか。


「それに、貴族じゃないが、急がないとき遅れるぞ?」


 「まあ、仮にお前が嫁き遅れたとしても、いざとなれば俺が嫁に貰ってやるから安心しろ」という付け足しに、私は聞こえない振りをした。


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