現在と七年前との間に有るものと無いもの

 第一部を読み終えての感想です。
 主人公大沼のオークショニアという仕事に対するプロフェッショナルな描写と、そこに関わる新入社員三人。異世界もので定番となっている正解を探すループものを、現代の、大人のフィールドで展開していくのですが、課長や取引先などのキャラクターも含めて描写が非常に丁寧で、スッと流れ込んでいきます。

 そして主人公は、大人だからこその選択肢に翻弄されつつも、一歩ずつ正解を見つけていくその姿は、人としての善き生き方を見失いがちな社会人に、ヒントを与えてくれるものなのではないかと思いました。この先も楽しみです。

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