作中用語

用語 1

ハンウェイ人


この大陸の人口構成の半数以上を占める民族。

かつてはこの大陸に巨大な統一国家を築き、長きに渡って支配していたが、最後の王朝、ダーバン朝が政治の腐敗によって滅亡、周辺諸民族の大挙侵入を招いて以後は、被支配者の側でい続けている。

だが、ハンウェイ人は非常に高度で優れた文明を持っていたことと、大陸の人口の半数以上を占めていることから、彼らの言語であるハンウェイ語がこの大陸の共通語となっており、ローヤンやガルシャワなどの諸国家の文化も、ハンウェイ文化に染まっている。

しかし、ハンウェイ人は文明的には優れているが、家族意識が強く、一族間の繋がりを重視する余り、民族意識、国家意識が希薄であると言う欠点がある。その為、人口的には圧倒的多数でありながら、民族としてまとまりにくく、ダーバン朝滅亡以後は未だに統一国家を樹立できていない。

また、ダーバン朝滅亡以後の周辺諸民族の侵入により、現在は混血化がかなり進んで来ており、今や血統的には純粋なハンウェイ人は少ないと言われている。大陸最南方に唯一残っているハンウェイ人国家、シャンガン国には純粋ハンウェイ人がまだ多数いる。


飛龍


ハンウェイ語でフェーロン、ローヤン語でユランと読む。文字通り、空を飛行することのできる翼龍である。

大陸の遥か北辺、ローヤン人が元々暮らしていた高原にのみ棲息する生き物で、 ローヤン人は、元々はその北方高原地帯で、この飛龍と共に遊牧をして暮らしていた。

飛龍は頭が良く、人によくなつくので、人を乗せて飛ぶことができ、戦闘にも活用することができる。しかし繁殖が難しく、個体数が極端に少ない上、騎乗して空中で戦えるようになるにはかなりの訓練が必要になる為、飛龍部隊の編制には莫大な金と時間がかかる。

現在、この大陸でまともに運用できる飛龍部隊を揃えているのはローヤン帝国とガルシャワ帝国のみであるが、ガルシャワの飛龍部隊の総数は、ローヤンに比べると遥かに少なく、現状では飛龍部隊に関してはローヤン一強状態である。


飛龍隊


飛龍は、空を馬の全速力と同じぐらいの速度で飛行することができる。但し、飛行高度は大体地上から二十メイリ(二十メートル)ほどであり、能力の高い飛龍で最高三十メイリほどである。また、体力的に長時間の連続飛行はできない。

飛龍兵の主な運用方法としては、空からの敵陣の偵察の他、上空からの弓矢攻撃、それと降下しながらの突撃(降下突撃ジャントゥージー)がある。特に、降下突撃ジャントゥージーは、落下の勢いを活かす為に絶大な速度と衝撃力を持っており、その威力は騎兵の騎馬突撃を遥かに上回る。

欠点としては、空を飛ぶことはできるが空中で小回りが利かず、急な停止や方向転換などができず、細かい動きができないこと。また、どこにいても地上からは丸見えであり、姿を隠す場所が無い為に、地上からの弓矢や天法術ティエンファーの的になりやすく、先述の降下突撃などもかなり策を練って敵軍の隙を突かねば繰り出すことができない、などの点である。

また四本脚であり、地上を走ることもできるのだが、全力で走っても馬の半分ほどの速さしか出ず、地上の機動部隊としてはあまり役には立たない。

飛龍に乗って戦う兵士を龍士(ハンウェイ語でロンド、ローヤン語でユランジート)と言い、ローヤン人の間では花形の職業である。

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紅き龍棲の玉座 設定、用語集、及び登場人物一覧 五月雨輝 @teru817

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