シリアスな展開の中に響く擬音が頭に残ります。
現実世界に連なった世界観とは言え、描く世界観は異世界のように独特で壮大です。
また、擬音を多用した作風と会話劇の連なりが、漫画のような雰囲気を連想させます。内容は漫画よりシリアスで活字を活かした濃い内容ですが、頭の中でコマ割りの漫画をイメージしながら読むととても楽しめると思います。
ただ、この作品を読む上で注意していただきたいのは、エピソードタイトルに合わせて編集を行っている為、エピソード毎に内容の濃い薄いが大きく変化して起伏が激しい点と、章分けされていない為、分割して読む時は自分でどこのエピソードが場面の分かれ目なのかを判断して読まないといけない点です。それを理解しておかないと少し読み辛いと感じる人もいるかと思います。
バトルファンタジーの中でも少し異質な作品です。癖の強い作品が読みたい方には是非お勧めします。