第二話 おそろしき怪人たち

 デスガルム軍の第四巡目の侵攻は、カブトムシ型カイジンを投入することに決まった。

 これまでの三巡の侵攻に投入されたのは、すべて偵察大隊に属する軽装備のカイジンだった。今回は軍の中核をなす突撃機甲大隊に所属する、通常装備のカイジンである。これであれば「鉄壁戦隊ボウエイジャー」を名乗る謎の原住民武装勢力に対しても、十分な損耗を与える事ができるであろう。


 ちなみに「カイジン」とは、デスガルム語の「自律活動基本戦闘単位」という言葉の頭文字を取った略称である。

 この言葉は本来、作戦行動に関する強い裁量権を与えられた戦闘小隊のことを意味している。カイジン小隊はその強い権限によって、司令室にいちいち細かい指示を仰ぐことなく、自らの責任で即座に判断を下し、臨機応変に作戦行動を進める事を許されている。

 その戦闘小隊の核となるのが、戦況や任務に合わせた多彩なバリエーションの装備を持つ一名の強化戦士である。この強化戦士は全員が、的確な状況判断ができる高い知能と分析能力を有したエリート将校だ。

 通常この強化戦士を隊長として、それに戦闘員五名が随伴し、合計六名で一つの戦闘小隊を構成する。言葉本来の正確な意味でいうと、この六名の小隊全部が「カイジン」だ。

 ただ、戦闘の中心となるのは何といっても強化戦士であって、戦闘員はあくまでサポート役に過ぎない。そのため、「自律的な活動を認められた戦闘小隊」というもともとの言葉の意味を離れ、もはや「カイジン」と言えば六名の戦闘小隊全員ではなく、この強化戦士一名の事だけを指すことが一般的になっている。


 次巡で出撃するカイジンが決まると、デスガルム軍の戦闘員達は七日後の出撃に向けたカイジンの準備に取り掛かった。

 デスガルム軍の攻撃は七日間に一度という周期が基本単位となるが、これは出撃準備の都合によるものである。


 カイジンは通常状態でも強力無比な戦闘能力を誇るが、出撃前にエネルギーコーティングと呼ばれる強化処理を行っておくと、その能力はさらに飛躍的に向上する。その戦力向上効果たるや凄まじいもので、コーティングを施した戦士一体に対して、施していない同型の戦士が十数体まとまって襲いかかっても、全く歯が立たないほどの強さになる。

 この強化処理技術はデスガルム軍が独自に開発したもので、他の星も似たような技術の開発に躍起になっているが、その性能は全く比べ物にならない。このエネルギーコーティングという極秘の軍事技術こそが、デスガルム軍を世界最強の軍隊たらしめている、最も重要な要素の一つといえた。


 ただし、この強化処理は大変強力である代わりに大きな欠点が二つあった。

 コーティングが実施後たった一日しか持続しないことと、作業のために莫大なエネルギーと時間を必要とすることである。エネルギー容量の限界から、デスガルム軍で最大を誇るこの親衛隊の巨大母船内の施設であっても、一回の処理を行うのに七日間を要し、さらに一度に一体ずつしか処理できない。

 襲撃してくる相手を即座に迎え撃たなければならない防御戦闘では、こんな不便なコーティング処理などを施している時間の余裕はない。だが、自らの意志で出撃タイミングを選べる攻撃戦闘であれば、エネルギーコーティングを施した万全の状態でカイジンを送り出して必勝を期した方が、一度に何体も戦闘に送り出すよりずっと効率が良い。

 結果的に、デスガルム軍が他の惑星への侵攻を行う際には、「七日間に一度、一回にカイジン一体ずつ」という定型の出撃パターンが自然と確立されていくことになった。そして、いつしかこのデスガルム軍の独特の攻撃方法は、「七日おきの悪夢」と呼ばれ、全宇宙から恐れられるようになったのである。


 デスガルム軍では、この七日間ごとの一回の攻撃を一単位として、「一巡目」「二巡目」という区切りで軍の活動計画を立案している。

 最初に立案された地球侵攻計画では、一巡目と二巡目の攻撃でこの星最大の軍事力を保有する「アメリカ」を屈服させる予定だった。その後、三巡目で「EU」と「ロシア」を倒し、四巡目で「中国」とその他の国を征服。五巡目で残敵を掃討して占領完了というのが彼らの当初のプランである。

 しかし現在、攻撃はすでに四巡目になる。それなのに「アメリカ」を屈服させるどころか、軍事力でいったらこの星で十位前後でしかない「日本」という小さな地方政府ですら何一つ征服できていない。

 デスガルム軍にとっては、まさに大誤算としか言いようがなかった。


 改めて振り返ってみると、今回の侵攻は最初から不思議なほどに不運続きだった。

 戦いに「もしも」は禁物だ。だが、もし、あの第一巡目の攻撃の時に、第二連隊の間抜けな戦闘員Kが瞬間転送先の座標インプットを誤らず、ちゃんと予定通りにカイジンを「アメリカ」の「白い家」に送り込めていたら――


 戦闘員Aは、過ぎた事ながら再びだんだんと腹が立ってきた。

この腹立ちの感情をうっかり周囲に垂れ流していないよな、と念のためテレパシー通信がミュートになっている事を慎重に確認したうえで、戦闘員Aは十六日前、あの忌まわしい第一巡目の攻撃の事を思い返し始めた。


 地球の暦でいうと二月十三日にあたる、気温の低いこの日。

 「アメリカ」を制圧するために母船から地球上に瞬間転送されたウスバカゲロウ型カイジンは、転送先の座標インプット作業を担当した戦闘員Kの単純な入力ミスにより、不運にも誤って「日本」の郊外のショッピングモールに転送されてしまった。


 もともとの作戦計画でデスガルム軍が攻撃目標としていたのは、この惑星で最強の軍事国家「アメリカ」の政府中枢だった。原住民たちが「白い家」と呼んでいる政府機関の建物である。デスガルム軍は、瞬間物質転送を使ってこの「白い家」にカイジンを送り込み、世界の指導的立場にある「アメリカ」の大統領を拉致することを計画していた。

 当然、原住民の護衛兵たちも必死で武力抵抗を試みるだろうが、カイジンにカイジン以外の戦力で戦いを挑んだところで、全く勝負になるはずがない。アメリカの大統領を拉致する事など、デスガルム軍にとっては店に買い物に行くのと同じくらい気軽で簡単な事である。

 大統領を拉致したら、同様に瞬間物質転送によって、今度は軍事中枢(原住民の間では「五角形」と称されている建造物)と主要マスコミの建物に侵入し即座に制圧する。そしてマスコミの通信施設を使って、デスガルム軍の侵攻と支配を世界中の原住民たちに高らかに宣言するのである。短時間のうちに政治の中枢さえ掌握してしまえば、アメリカの制圧はさほど難しいものではない。

 もちろん、この星の原住民たちも最初のうちは全力で抵抗することだろう。それに、「アメリカ」は確かにこの星最強の国家だが、未だ惑星統一までは果たしていないので、アメリカを制圧しただけでは地球征服完了とはならない。この星には依然として無数の地方政府が群雄割拠しており、彼らを全て屈服・降伏させてようやく地球の侵略は完了となる。統一した政府のない野蛮な星の征服は、その点がいつも面倒ではある。


 だが、どの地方政府が相手だったとしても、やることは何も変わらない。デスガルム軍の行動は常にシンプルだ。アメリカの時と全く同じ手順で、各地の地方政府の中枢の建物にカイジンを瞬間物質転送で送り込んで制圧し、指導者を拉致するだけである。拉致された国が後任の指導者を擁立したら、すぐにまたその後任者を拉致する。


 文明と技術の何たるかを理解しない原住民は、最初のうちこそデスガルム軍の侵略に猛烈な抵抗を示すものだ。

 しかし毎日毎日、デスガルム軍のカイジンが涼しい顔で軍事機密エリアに簡単に瞬間転送で侵入してくるのを繰り返されると、いずれ必ず心が折れる時が来る。

 カイジンはまるで自宅のリビングに入ってくるような気安さで、厳重な警備の奥にあるエリアに平気な顔して瞬間転送で侵入してくる。追い払おうとして彼らの持つ銃や鈍器でいくら攻撃を仕掛けたところで、カイジンには何一つダメージを与えられない。我々デスガルム軍は、抵抗しても無駄だと原住民たちが気づくまで、延々とそんな作業を繰り返すのだ。

 この地球の文明には瞬間物質転送の技術がない。そのために、いつでも好きな場所に好きなだけ軍隊を送り込めてしまうという、第七世代以降の新しい戦闘の形態に対抗する術を持っていない。もとから勝負になるはずが無いのだ。

 戦闘員Aはこれまでにも、このような未開の星をいくつか侵略してきた経験がある。どの星の原住民も、最初はゲリラなどの原始的戦法で健気に抵抗する。だが、何をやっても意味がないという状況が延々と続くうちに完全に心を折られ、最後はまるで神様を見るような虚ろな目で、デスガルム軍のことを拝み倒しながら降伏するのが常だった。


 さて、この日、オペレーターの操作ミスで誤って日本に転送されてしまったウスバカゲロウ型カイジンは「おかしいな? 転送先は確か屋内だったはずなのに、なぜ屋外にいるのだろう?」と不審に思った。

 彼は、「白い家」で記者会見をしている最中の大統領の、すぐ脇の地点に瞬間転送されるという事前説明を受けていた。彼の任務は、転送されたらすぐに大統領を抱え込んで逃げられないように拘束し、記者会見に集まった世界中の報道機関に向かって、デスガルム軍の侵略開始を高らかに宣言することだった。

 何かがおかしい、とウスバカゲロウ型カイジンも即座に異変を察知したが、要人の拉致は一瞬の判断の遅れが命取りになる。それを十分承知しているベテランの彼は、ほぼ反射的に自分のすぐそばに偶然立っていた原住民男性の身柄を拘束した。


 ――おい、この先どうすんだ、これ?


 転送先には多くの記者と無数のカメラが待ち構えていると聞いていたのに、彼がたどり着いたのはごく普通のショッピングモールだ。周囲には無数のカメラどころか、人もまばらにしか歩いていない。


「ハーッハッハッハッ。お前ら全員、デスガルム軍が倒してくれるわ!」

 とりあえず出撃前に考えておいた台詞通りに叫びながら、ウスバカゲロウ型カイジンはテレパシーで母船と通信を取り、現在の状況の確認と今後の対応を相談した。するとそこに五人の若い原住民が徒歩で駆けつけてきて、カイジンに向かって叫んだ。

「やめるんだ! デスガルムの怪人め!」


 原住民は雄が三名と雌が二名で、原住民たちの年齢区分で言うと全員が青年期にあたる。服装が民間人のものであったことから、偶然近所にいた非番の軍人が異変を聞いて駆けつけたものと当初は推測された。

 だが、その後の二度の遭遇時も彼らは毎回軍服を着用していないことから、非常に不可解ではあるものの、彼らは軍属ではない可能性が高いというのが現時点での情報部の分析だ。


 五人の原住民の若者は横一列に並ぶと、左腕に装着した機械を作動させた。すると五人の体が突如鮮やかな色に自己発光を開始し、ものの五秒ほどでカイジンに変身した。

 この変身メカニズムについては、あらゆる角度から撮影された偵察動画を元に、我がデスガルム軍の科学部隊が必死の解析を試みているが、現時点で全く解明の糸口すら見えていない。なぜこのような高度な技術が、このような未開の文明の中にポツンと存在しうるのか、謎は深まるばかりだ。


 変身を終え「鉄壁戦隊ボウエイジャー」になった五人は、両手を翼のように広げた不可解なポーズを取った後に、一人ずつ順番に各自が三秒間ほどの民族舞踏を踊った。この踊りは五人それぞれが固有の振付けを有していて、踊り終わると最後に掛け声を発する。

 情報部は当初、これらの民族舞踏は戦闘を前にした原住民が、彼らの信仰する神に勝利を祈願するための宗教儀式であろうと分析していた。最後の掛け声は、神に捧げる呪文のようなものだと推定されていたのだ。

だが、この地域の言語の解析が進むにつれ、この仮説は否定されている。


 彼らが踊りの最後に発している掛け声は、彼ら自身の名前であった。

彼らの名前は「ボウエイ」という氏族名の下に、彼らの肌の色で表記される個人名がつく。すなわち「ボウエイレッド」「ボウエイブルー」といった具合である。彼らは民族舞踏の最後に、自らの名前を掛け声として発していたのである。

 ただ、この命名法は非常に不可解であるといえよう。彼らはこの「日本」という地域特有の土着言語で会話をしていながら、名前に日本の言語を用いていないからだ。

 通常の日本の居住者であれば当然、「ボウエイアカ」「ボウエイアオ」という名前になりそうなところを、彼らの名前はなぜかアメリカの言語の単語「レッド」「ブルー」を用いて「ボウエイレッド」「ボウエイブルー」などと命名されている。このような命名法は、日本に住む一般人の人名にはほぼ見られない。ボウエイジャーの名前にのみ見られる特有のケースだといえる。


 この命名法の理由についても、情報部が総力を挙げて分析中だ。現時点で最も有力な仮説は、おそらくこの星では現在、バラバラな言語フォーマットの統一に向けた作業が進められていて、この不思議な命名法はその過渡期の産物であるというものだ。

 文明の進歩のどこかの段階で、各地域でバラバラな言語を統一していく動きは、どの惑星の文明でも必ず起きていることだ。

 この地球という惑星でも、まだその初期段階ではあるが、最強軍事国家アメリカの言語への統一が進みつつあると推定されている。すでに日本の言語においても、使用されている単語はかなりアメリカの言語への置き換えが進んでいることが、この推定を裏付けている。

 ただ、それでも人の名前というものは、やはり長い伝統があるだけに、そう簡単に変化するものではない。そのため、一般人の名前は依然として日本の土着言語で表記され続けていて、新しい存在であるボウエイジャーの名前にのみ、アメリカの言語が使われるようになったのではないか、というわけである。

 もしその仮説が正しければ、これは言語文化史研究の材料として非常に興味深い事例といえよう。


 ともあれ、五人の原住民が発する掛け声は、神への祈りの言葉ではなく彼ら自身の名前を示しているということまでは明らかになった。この分析結果を受けて、この民族舞踏は戦意高揚を目的とした儀式であるという仮説が、現時点では最も有力とされている。

 すなわちこの行為は、戦闘前に敵にわざと個人情報を開示する事で、相手に対して絶対に生きては帰さないという不退転の決意を表明するための儀式だということである。そこにはおそらく、敢えて自らの手で自分を不利な状況に追い込む事で、逆に士気を高めるという意図もあるはずだ。

 デスガルム軍のカイジンをあっさり倒すほど強力な、最新鋭の第八世代兵器でありながら、第四、第五世代的な要素をもつ巨大ロボを用いてみたり、未開人の土着の儀式を織り交ぜてみたり、ボウエイジャーを分析すればするほど、謎は深まるばかりだった。

 果たして彼らは高度な科学技術を有する文明人なのか、それともただの野蛮な未開人なのか。戦闘員Aははっきりとした判断を下しかねていた。


 また、この「地球」という惑星に住む原住民の不思議な行動も、戦闘員Aを混乱させていた。

 すでに三回もカイジンの攻撃を受けているというのに、この惑星の原住民たちはほとんど動揺するそぶりも見せず、まるでカイジンによる侵略など全く存在していないかのように無視し続けているからである。

 何よりも驚くべきは、カイジンの襲撃がニュースや新聞等で何一つ報道されていないことだ。そのため原住民たちは、異星人の襲来にパニックを起こすどころか、デスガルム星からの侵略を受けている事自体を全く知らぬまま、普段と変わらぬ生活を続けている。恐ろしいまでの危機意識の無さと言えるが、これはむしろ、何か強大な国家権力の統制により、侵略の事実が国民に対して隠蔽されていると解釈する方が自然であろう。このような未開の文明の国家ではしばしば見られる事である。


 いずれにせよ、理由は全く不明だが、原住民たちがパニックを起こさず冷静でいてくれるというのは、デスガルム軍としては非常に好都合だった。彼らには、できるだけこの星の環境と文明インフラに傷をつけずそっくり占領してしまいたいという思惑がある。そのため、原住民が感情的になって反乱などを起こし始めると色々と厄介なのだ。

 攻撃がすでに四巡目となり、普通の侵略であればすでに失敗の部類に入るほどのスローペースに陥ってしまっているというのに、デスガルム軍親衛隊はどこか他人事のように、今までの戦略を何一つ見直そうとしなかった。

 それはひとえに、この地球人たちの冷静さに油断してしまった点も理由の一つだった。パニックを起こして抵抗してこないのであれば、焦ってボウエイジャーと短期で決着を付ける必要もあるまいと、危機感が薄くなってしまったのである。


「この謎の多い文明を持つユニークな地球という惑星、我々に占領された暁には、文明進化論の貴重なサンプル地域として宇宙自然遺産に認定されるかもしれないなぁ」

などと、まだこの時点の戦闘員Aは呑気なことを考えていた。


 確かに我が軍は、緒戦で敵の予想外の攻撃を受けて後れを取った。

 だがそれも、この四巡目の攻撃で最後である。今回から出撃するのは、今までに送り込んだ偵察部隊とは一味違う。我が軍の中核戦力をなす突撃機甲大隊に所属する、通常装備のカイジンだ。いかに原住民が抵抗しようとも、我がデスガルム軍の主力部隊が投入されさえすれば、決して敗れることなどありえないのだ――


 ところが、そうは問屋がおろさなかった。

 今巡で投入されたカブトムシ型カイジンは、これまでの三巡で投入された偵察用カイジンと比べて、装甲と攻撃力が軽く三十パーセントは上回っている。

 それなのに「鉄壁戦隊ボウエイジャー」は、そんな強力なカブトムシ型カイジンですら、これまでと同じように歯牙にもかけず圧倒し、三十分に満たない短時間の戦闘で完全に殲滅させてしまったのである。


 いつものようにボウエイジャーに倒されたカイジンが、いつものように巨大化し、いつものように巨大ロボと戦って、そしていつものように負けて木っ端みじんに爆発四散した。驚くほどワンパターンな戦闘が、今回も繰り返された。

 巨大ロボは例によって、立ち上る爆炎をバックに、誰に見せつけているのかよく分からない決めポーズを取った。


 その無様な敗北の様子を、宇宙空間に停船している母船のモニターで眺めていた戦闘員Aは心の中で頭を抱えた。侵攻を開始して今日で二十二日目、攻撃はもう四巡目であり、これでカイジン戦闘小隊が四個隊も撃破されたことになる。


「一体何者なのだ、この『鉄壁戦隊ボウエイジャー』とやらは!」


今回は戦闘員Aもさすがに耐え切れなくなり、自室に帰って一人きりになるや否や、思わず机の脚を勢いよく蹴りつけて、意味もなく「ギー!」という威嚇音を発したのだった。

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