第6話 考えつく限りのレクリエーション

 気分転換(recreation)。

 それは、私、火星にとってとても重要な事だ。

 イライラした気持ちを落ち着かせる。

 イライラしては案はでぬ。

 ので、気分転換。

 しかし…寝るとやる気を無くしてしまうし、ゲームをやると目が疲れる。

 運動はもってこいなのだが、汗をかくのは嫌いだ。

 コーヒーとか飲んでリフレッシュできる人もいるらしいが、あんな泥水飲めたもんじゃない(個兵器の意見です)。

 「なら、紅茶はどうです?」と、妹が赤いお茶を出してきた。

 「あら、綺麗じゃない。これなら美味しそうなだわ、よく冷えてるし…」

 「はい、暑いのでアイスにしました」

 「気が利くわね、ついでに散らばってるペットボトルも捨ててきて」

 「はい」と言うと片付け始めた。

 私は紅茶を口に運ぶ…と、いうか昔こんなようなの飲んだ事が…

 ………!?

 「なにこれっ…!?すっぱっ!?」

 「はい、ローズティーですし」

 「それ知ってるわ!酸っぱい奴!思い出したわ、前にテポに飲まされた奴だわ!」

 「はい、テポさんから貰いました、私は好きですよ、美容にもいいらしいですし」

 「あいっっつ………というかあんた美容とか気にしてるのね…」

 「え、ええ、一応」私はコップを渡した。

 妹はそのコップに残ったお茶を飲み干すと台所にもっていった。

 …しかし、少し目が覚めたわ、これならいいかも知れない。

 二度と飲みたく無いけど。

 私は筆を取る。と、妹がまた何かをもってやってきた。

  「はいっ!」と、妹が何かを私に投げた。

 …?ふにふにした人形?

 「これをふにふにするとストレス解消になるのですよ」

 …へぇ、確かに。ふにふにしていて気持ちいい。

 「いいわね、これ、ちなみにどこで買ったの?」

 「いや、貰い物です、ミサさんから」

 私はふにふにを窓から投げ捨てた。

 「ああっ!ふにふにが…」

 「あいつの貰い物なんて反吐がでるわ…」

 「ふにふにが…」と、妹はアレを拾いに行った。

 「はあ…まったく…」と、私は横に置いてある水を飲み、筆を取る…

 と、妹がまた何か持ってきた。

 「これはどうですか!?」

 「…なにそれ、スイッチ?」

 「拾い物ですが、これなら…」

 「待て、これ絶対爆発オチだ、私は詳しいんだ、戻してこい」…ってか起爆スイッチって書いてあるじゃん天然かよおい。

 「えー…分かりました…」と、妹は戻しに行った。

 …全く、そろそろ書かないと行けないのにまた筆を取ると妹が来るだろうなぁ……でも毎回嬉しそうに持ってくるからやぶからぼうに否定出来ない私の弱さが憎い…

 「…そうだ、シャーペンなら」という謎発想によりシャープペンシルを取り出した。

 「姉さま!これなら!」

 …くっそお、シャーペン対応かよぉぉ…!

 「…えーと?これは…ペン?」

 「はい!なんでも握るだけで癒されるともっぱらの話です」

 …ああ、もういいや、今日1日付き合ってやんよ…

 私はペンを握る。

 …ん?

 『このペンは数秒後、爆発します』

 ……っくっっそおおおおお!!!結構爆発オチかぉおおおおおおお!!!

 「ああ、そう言えばそれもミサさんからでしたね」

 「ミサあああああああああああああ!まぁぁぁあた貴様かぁああああああああああ!!!!!」




 少し涼しい残暑の頃。

 私達は爆発した。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る