麗丹
第1話 徐麗丹という女官
後宮には最近、名物女官といわれる女性がいる──
おおっぴらに語られることではないが、元は市井の
その噂が決して絶えなかったのは、彼女の素養によるものだ。後宮内の歌舞を
もちろん容貌も端麗。
女官であるならば、ある程度の容姿を求められるが彼女はその水準を遥かに超え、
……だった。
過去形である。
昨今の彼女は、やけに体型が横に伸びて、かつての美貌が見る影も……いやこれは言いすぎか。
見る影しかない。
ただおかげで元妓女という噂は下火になっているので、惜しいというべきか、どうなのか。
さて、ここまで長々と劉梅花について述べたが、実をいうとこの物語は彼女についてのものではない。
繰り返す、彼女が主役ではない。
これは劉梅花の相棒として、特に歴史に名前を残すわけではない、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます