第9話  訓練①

「意外と広いな」


着いて思った感想はそれだった


「どうだ? 俺達の訓練場所は。意外といいだろ?」


筧が偉ぶってる


コイツ、意外と子供っぽいな


「それで、お前は何ができるんだ? さっきの”すまほ”以外でだが」


「実はな、大したことはできないんだよ」


実は、UGNの中でも落ちこぼれだったから


偉そうなコードネームだけど、それはただのハッタリ


敵に弱いと言う事実を見抜かれないためにやってる


俺は指についた絆創膏をはがすし、その下の傷口から血液をたらした


こぼれた雫は地面に落下する


しばらくすると、地面が動き始める


「ひょっとしたら、眷属を作ってるのか?」


眷属?


この時代ではそう言う認識なのか?


俺の血液が混ざった地面が固まり、車輪がついた乗り物ができる


「ほう、これがお前の異能か」

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