第3話 流転

「帰ったか。筧よ」


「おお、佐助ではないか。偵察から戻っていたのか」


「ああ、たいして成果はなかったがな」


馬に乗ってたどり着いた先が城だった


ここは俺が住んでた日本じゃないな


無事に変えれるだろうか?


「そのものはなんだ? 奇妙な装束だが」


男が俺を見て言う


そりゃ、学生服だからな


「城の近くをうろついていたのだ。織田の手先かもしれん。入念に調べようと思って連れてきたのだ」


「殿には報告したのか? 今は城にいると思うぞ」


「いや、まだだ」


「なら、とっとと言ってくるがいい。そのものは拙者が見張っているからな」


「ああ、そうする。その間は頼むぞ」


そう言い残し、筧は去って行った


「で、お前は何処の者なのだ? そんな恰好では怪しまれるとは思わなかったのか?」


佐助と呼ばれた男が俺に言う


「何処と言われても、突如変な光に包まれたと思ったら、あそこにとばされていましてね」


俺は正直に話してみた


信じられると思わないが、それ以外に考えつかない


「はは、奇妙なことを言うな。我らも異能を与えられたわけだ。神仏や悪鬼はそれぐらいやってもおかしくないな」


俺の話を聞いた佐助が笑い出す


「信じてくれるんですか?」


「いや、あってもおかしくないと言っただけで、真実かどうかは拙者には判断できない」


本当なんだけどなあ


「それよりも、お前にどんな事情があれ、この城で騒ぎを起こそうと思わないほうがいいぞ。我ら勇士が守っているからな」


そんなやり取りをしてる間に、筧が戻って来た


「殿はお前と会って話を聞きたいそうだ。付いて来い」

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