幕間

キャラクター紹介・赤の章編 *読まなくても問題はありません*

 現時点で登場したキャラクターの簡単なまとめです。

 本編に出ていない情報が少々混じっております。

 具体的には、本編中で名しか出ていないキャラのファミリーネームやミドルネーム、種族といった内容になるかと思われます。



威焔|(いえん)

種族:鬼

性別:男

 本編主人公。額に一本の角を生やした黒髪黒目のおっさん。呪いによって無限とも言える再生能力を植え付けられ、生に縛られ続けている。外見年齢はヒト基準で40代程度、顔のシワは彼が抱えた悔恨と幸福の表出。


管理者

種族:不明

性別:不明

 主人公を地球から転移させた異世界の神|(自称)。主人公の他にも複数の世界から多数の生命を転移、または転生させた張本人。ある日、唐突に世界の終わりを告げ、自身が管理した世界と共に消滅した。


アイコ

種族:人

性別:女

 主人公の亡き妻。この人物との最後の約束を果たすことが主人公の生きる目的であり、本作の基本テーマとなっている。本編でも主人公が度々彼女の存在と反応に触れるが、全て主人公の妄想である。


白い光

種族:不明

性別:不明

 異世界が崩壊、消滅した後の世界で、主人公を現在の世界に導いた存在。便宜上「神」と表現されている。


レビビール

種族:人

性別:男

 主人公が開拓村に転移する直前に死亡した、アトレテスとソラスの父。元は木工職人だが、妻に先立たれ、男手一つで2人の子どもを育てるため、職人ギルドの紹介で新規城砦建築の作業員として開拓村に移住していた。愛称はレビィ。


アトレテス

種族:人

性別:男

 レビビールの長男、年齢は5歳。彼は特に妹想いの兄であったわけではないが、父の死とその遺言によって、幼い妹を守るという決意を抱かせた。母の死や、家族同然の開拓村の人々の度重なる死を経験していた彼は、幼くして不自然に大人びた雰囲気を纏うに至っている。そんな彼が子どもらしさを見せるのは、開拓村の人々の心のオアシスとなっている。


ソラス

種族:人

性別:女

 レビビールの長女、年齢は2歳。兄のアトレテス同様、開拓村の人々の心のオアシス。


アデリー・サロフェット

種族:人

性別:男

 辺境の騎士、リッツ・サロフェットの次男。家督を継ぐのは兄の役目と決め込んで、4年制の騎士学校を卒業後、国に仕官した。騎士学校在学中、同級生であったダニエル・ネイド・グロッシアから一方的な不興を買い続け、仕官直後から執拗に命を狙われ続けていた。その結果、兵士と指揮官のどちらでも才覚を示す機会に恵まれてしまい、望まぬ昇進コースを着々と歩んでしまっている。人当たりは良く、仕事もでき、細かい配慮もできて将来有望ということで、男女の別なく人気を集めているが、彼自身はそのことを知らない。


ピエール

種族:人

性別:男

 平民の出で、アデリーとはパットン砦在任時からの付き合いのある、アデリーの右腕のような青年。正式な副官は存在しないが、アデリー不在時は彼が代わりに指揮を務めている。


マゴス

種族:人

性別:男

 本編でチラッとしか出てこれなかった通信兵。アントンによる強襲の際、見張り台から魔法でアントン率いる騎兵20を牽制し続け、時間を稼いでいた。


ソルシエ・ルサトーレ

種族:エルフ

性別:女

 マゴス同様、本編でチラッとしか出ていない通信兵。彼女もまた、見張り台から魔法でアントンたちを牽制、足止めの役目を果たした。


アントン・カーヴァー

種族:人

性別:男

 飛竜殺しの二つ名を戴くヘルマシエの騎士。ヘルマシエ北方辺境伯ガバンディ・エスク・ログウォールに剣を捧げている。平民出身で叩き上げの武人。ガバンディの命に従い開拓村を襲撃、アデリー殺害を目論んだが、主人公に敗れて一時虜囚となった。彼が主人公とどのような経緯で協力関係になったのかは、未だ明らかにされていない。


サリィ・グラシリスティラ

種族:人と異種族のハーフ

性別:女

 アントンと共にアデリー殺害のために開拓村を襲撃した奴隷魔術師。登場時には複数人の姿を隠蔽する魔法を駆使したが、主人公の魔法に倒れ、虜囚となった。その後、主人公の実験に付き合わされるために捕虜の身から解放され、奴隷の身分からも解放され、主人公より主人公してるんじゃないかと作者に恐れられている。火と水の魔法を得意とするとは本人の言だが、現時点では隠蔽魔法と水の魔法を使う場面しか登場していない。なお、彼女の両親の種族は明らかにされていないが、彼女の赤い髪色は純粋な人族からは発現しない。同様の特徴を持つ人物は、現在他に彼女の弟オーゲルとガーネットの二人だけである。今後はケント、ガーネットと共にグランティンバー国王都カルメリの総合大学に入学することになる。

 登場時点での彼女は、栄養失調その他の理由により痩せ細っていたが、現在は順調に回復している最中にある。身長は120cm台と低く、僅かに残った成長期で彼女がどのような成長を遂げるのかは未知数だ。幼少時からガバンディの性癖の餌食となっていたため、純潔は失われて久しい。


アメリア・オルトリア

種族:人

性別:女

 アデリー配下の兵士。彼女は騎士の家系出身だが、訳あって開拓村の兵士として務めている。女性捕虜の見張りに就いていたところ、主人公に同行を頼まれて以降、本編の主軸に巻き込まれてしまった人物。温厚で面倒見が良く、ノリがいい。彼女もまたピエールと同じく、アデリーとの付き合いは長い。


ホフマン・ダンカン

種族:人

性別:男

 開拓村の料理長で、ヒゲの筋肉ダルマ。主人公が心の中で師匠と呼ぶ人物。ダニエルの横領によって少なくなった支給物資と、横領を見越して開拓村の人々が日々入手してくる食材とを遣り繰りし、開拓村の胃袋と健康を支える縁の下の力持ちガチムチマッチョ。主人公の活躍によって増えた捕虜の食事も手がけているため、彼の仕事は単純に倍増することになったのだが、本編でその苦労が語られることはない。


トルメトル・オム・フォーアマン

種族:エルフ

性別:男

 開拓村に常駐する文官の長にして、作業員を束ねる技術仕官長。しかしてその実態は、エルフの森が遣わした、エルフの監視者にして禁呪の執行官である。残念ながら変身はしない。鉄仮面との愛称・・を持つ彼は、絶えず穏やかな笑みを浮かべ、滅多にそれを崩さない。主人公にエルフの禁呪を教えた人物。


ダニエル・ネイド・グロッシア

種族:人

性別:男

 自分 is 最高。天上天下唯我独尊を地で邁進していた問題児。騎士学校在学時、彼をことごとく上回ってみせたアデリーを心底憎んでおり、あの手この手で暗殺を図っていたが、女王アンナマリアの画策も手伝って直接開拓村に討って出た。パッと出てパッと消えた彼に対する同情の声は聞こえてこないが、彼自身はジョージによる育児放棄ネグレクトの被害者である。


ジョージ・ネイド・グロッシア

種族:人

性別:男

 ダニエルの父。複数の男爵位を持ち、グランティンバー国内でも有数の騎士数を誇る大貴族として名声を轟かせていた。性格は堅実にして実直。順当に行けば一代で辺境伯の爵位を得ることも適ったのであろうが、度重なるダニエルの悪行の揉み消しに追われ、夢と潰えた。


ガバンディ・エスク・ログウォール

種族:人

性別:男

 ヘルマシエ北方辺境伯。アントンの主で、サリィの元持ち主。ダニエルの取引に応じてアントンを開拓村強襲に遣わしたのは、彼にとってアントンが軽い存在だったからではなく、アントンに対する全幅の信頼があればこそであった。彼は後にその判断を悔いることとなった。領主としては臣下や領民からの信頼は厚い。しかし、加虐性愛嗜好の深みに沈み、見目の良い奴隷を買い漁っては嬲り殺すという蛮行を繰り返しており、その期間は少なくとも15年以上に及んでいた。そんな彼が真実改心に至れるかどうかは、神すら知らない。


マルセリー・ボルシェ・ホルスト

種族:エルフ

性別:女

 エルフの森からヘルマシエ国に派遣された、エルフの監視者にして禁呪の執行官の一人。サリィとオーゲルの魔術の師でもある。ガバンディ伯の預かりとなって以降、彼の趣味用の奴隷に誓約の紋を施すよう強要され続け、トルメトルによって禁呪乱用の嫌疑をかけられることになった。その嫌疑を晴らすべく、エルフの森、その聖地に住む長老に直談判するため、主人公と共に旅に出た。


チャールズ・ウィル・マイヤーズ

種族:人

性別:男

 代々ログウォール家に仕えるマイヤーズ家、その分家筋であるウィル・マイヤーズ家の家長。ガバンディとは幼馴染であり、アントンとの親交も深い。ガバンディの趣味用の奴隷に最低限の食事や治療を施していた人物で、サリィやオーゲルの他、ガバンディに有用と認めさせ、生存の道を獲得させるため、趣味用の奴隷たちに教養や技術習得の道を示していた人物でもある。そうした彼の努力により、ガバンディ邸の使用人に納まった者も存在する。


コーメス・エルセイ

種族:不明

性別:不明

 ガバンディ邸の使用人が持っている懐中時計の製作者。ヘルマシエ有数の時計職人として名高いらしい。


コルドゥ

種族:人

性別:男

 ロザリオ・キャロルが子飼いにしていた便利屋。ロザリオの子、ケントの世話役を担わされていたが、ケントのあまりの傍若無人振りに着いて行けなくなり、アデリーが城砦建築の任を受けたことを機に密偵として開拓村に潜り込む任務に志願した。以降、アデリーの部隊で通信兵としての仕事をこなしながら、ロザリオに情報提供する日々を過ごしていた。アデリーと共に王都カルメリに向かう道中、ケントの襲撃をきっかけに密偵としての素性がアデリーたちにバレてしまい、完全にアデリーの元に降ることとなった。裏稼業が長かったのか、その振る舞いは他者の油断を誘うことに長け、弁も立つ。


ケント・キャロル

種族:人

性別:男

 王都カルメリ南西公爵ロザリオ・キャロルの長男にして転生者。前世での姓名は防人さきもり 剣人けんと。銃を模した攻撃魔法を主体に、飛行魔法の他にも多数の魔法を使いこなす。幼少の頃から魔法の研鑽に励み、幼馴染で許嫁のガーネットと共に騎士学校の門を潜ってからは、強い正義感で悪者退治に精を出してコルドゥを嘆かせ続けた。類い稀なる成績を積み重ね、飛び級で2年での首席卒業を果たしてからは、ガーネットとの悪者退治がヒートアップ。困り果てた父が諸国を巡っての魔獣退治を持ち掛け、そこでようやく彼のグランティンバー国内における正義の味方ごっこは一時的になりをひそめることとなった。王都を目指すアデリーたちを強襲したのは、そんな旅から帰国して間もなくのことであった。


ガーネット・フロイス

種族:人と異種族のハーフ

性別:女

 ロザリオ・キャロルと懇意の商人ウォライド・フロイスの娘で、ケント・キャロルとは幼馴染の許嫁。尋常でない膂力で身の丈ほどの大剣を軽々と振り回す、ケントにべったりのお嬢様。主人公に課された呪いと試練が今後どのように彼女に影響するのかは、誰にも分からない。


ロザリオ・キャロル

種族:人

性別:男

 元王都カルメリ南西公爵。ケント・キャロルの父であり、ジョージ・ネイド・グロッシアとは派閥を同じくする貴族で、実業界にもウォライド・フロイスを通じて根を張っていた。王都カルメリでの上下水道配備のアイデアはケントの発案であるが、実際に事業化と着工を取り仕切ったのは彼である。本編中ではその事業が終わったかのように書かれているが、実際には工事はまだ終わっていない。


ウォライド・フロイス

種族:人

性別:男

 ロザリオ・キャロルと懇意の商人で、ガーネット・フロイスの父。彼が手掛ける事業は多岐に渡るが、近年の代表事業は王都カルメリでの上下水道整備に絡んだ事業全般となる。莫大な賠償責任を負うことになってしまった彼が今後どのような道を歩むのかは、いずれ本編でも触れられることになるだろう。それほど彼が手掛けた事業は幅広いのだから。


アンドリュー・フロイゼン

種族:人

性別:男

 グランティンバー国王アンナマリア近衛騎士団の一人。貴族出身ではあるものの近衛騎士団で最弱の彼は、それでも並の兵士を遥かに凌駕する技量を発揮してみせた。近衛騎士団に所属できたことを誇りにしており、アンナマリアとの肉体的交わりを求めて血の滲むような研鑽に励む恋の戦士の一人である。そんな彼らを差し置いて横恋慕する者が現れたならば、馬に成り代わって不届き者に蹴りを食らわせ死なせようとするのは、彼らにとって義務とも言える行いであった。


グスタフ

種族:人

性別:男

 グランティンバー国王アンナマリア近衛騎士団の長。平民出身の彼は、激しい鍛錬の末に髪の色が抜けてしまい、今の銀髪を得た。しかし、その鍛錬の成果、近衛騎士団員でなくともグランティンバー国の男なら生涯で一度は夢見るとされる、アンナマリアとの肉体的交わりを勝ち得た。既にアンナマリアとの間にできた子どもは産まれている。子を得た彼の剣は鈍る素振りを見せず、以前に増して重く鋭くなったと、近衛騎士団内では語られている。


アンナマリア

種族:ハーフエルフ

性別:女

 グランティンバー建国王。国名は彼女の父の名前であり、その父の遺志を継いで建国以来約500年の長きに渡って国を切り盛りし続けている。自他共に認める無類の喧嘩好きバトルジャンキーだが、脳筋ではない。自分より強い者から子種を得るという彼女のルールは彼女が建国王であることに由来しているが、それは性に奔放であることを意味しないことは、彼女の名誉のために語り置かせて欲しい。


モーリ・メルルリア

種族:エルフ

性別:女

 エルフの森の使者。繊細で臆病とは主人公の談だが、その真偽やその他の様々な要素は、これから本編で明らかになる。



 他にも、名前を語られなかったたくさんのキャラクターたちによって、本作は成り立っております。

 作者の要求に応えてくれるキャラクターたちに感謝の念を捧げます。


 また、拙著を読んでいただいた方々には、その足跡に大きな励みをいただきました。

 いただいた感想からは、次の一歩、原稿に最初の一文字を刻む勇気をいただきました。

 いただいたレビューには、自分には無い視点で拙著を見つめ直す指標をいただきました。


 まとめてではありますが、心より御礼申し上げます。

 ありがとうございました。


 これからも長々と続きますが、よろしければ完結までお付き合いください。


(「小説家になろう」様にて投稿された内容となっております)

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