主人公と同じ感覚に陥りました。外の暑さと汗の流れる感じ、アイスの味に溶けたアイス。全てを自分が今、体験しているのでは? と、感じさせる描写の数々で、読んでいてとても楽しかったです。
主人公の「俺」が、深夜のコンビニで練乳アイスを買って帰宅し、食べるまでのお話です。簡単にまとめると、一行で終わってしまうのですが。その間の描写の密度が、実に濃い。破けたビニールが貼りついて、なか…続きを読む
読後にざらっとした感触を残すような文体が、非常に魅力的でした。荒々しい岩肌に触れたような、巧みに刻み込まれた彫刻に対峙したような、そんな不思議な感覚。読んでよかった。他の方にもお勧めします。
夏。熱帯夜の、なんでもないような情景を、冴え渡るみずみずしい感性で描いた作品。いやー、お見事です。感服いたしました……!大きな事件が起こるわけでもないのに、この印象の強さ。夏です。どうしようも…続きを読む
夏、日が落ちるのが遅い。太陽が長く射し込んだアスファルトが熱を保ち、夜道にも汗が染み込んでいく。主人公がコンビニで買った練乳アイス。5本入りのそれを一つつまみ......ダメだ。本作の文章を…続きを読む
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