第26話 ジャンクフードから感じる人間の邪悪な本性

 たまにはジャンクな物も食べたい! とさっきスーパーで袋麺やカップのラーメンを幾つか買って帰ってきたら、母が早速袋麺を1つ開けて、湯もかけずにボリボリ麺を齧り出して、



「アーっ!! なんでジャンクな食べ物ってこんなに美味しいものなのかねーっ!!」



 とひと声喜びとも嘆きとも取れる声を上げた。僕も同じ気分だ。なんでやろ。



 何と言うか、こう、本来は身体にあまり良くないはずのジャンクな物…………もっと平たく言ってしまえばラーメンだけでなく酒とか煙草とかギャンブルとか過度な性欲とか。そんなものを人間の肉体と脳は『美味しい』と感じてしまう事実にちょっとしたカルマを感じる。




 やはり人間の本性は邪悪で、僅かずつでも破滅へと導く(この場合は脂肪フラグ程度だが)ものを快楽と共に受け入れてしまう様は、邪悪な存在が闇を摂取していると言ってしまえるような気がする。人間の知性や理性など、心身が乱れた情況では毛ほども働かない。故にカートに買い出しリストに書いてない、袋麺でも何でも突っ込んでレジを押し通る。




「人間は所詮ちっぽけで邪悪な生き物だよ。身を亡ぼすような過度な塩気や油気やカロリーが堪らなく好きなのさ。闇属性も闇属性だよ……」



 などと、麺の欠片に語り掛けられている気さえするのだった。その後小さめのチョコアイスバーも食べてやった。人間はやはり度し難い…………(血涙)




 休日の気力も無い空虚な時間を如何に有意義に過ごすべきか今なお考え中。次の創作にも行きたいがエネルギーが圧倒的に足りない。



 そういえば、次の行動へのエネルギーを溜める行為はエッセイのみではなく、ビデオゲームに打ち込むこともそうだった。




 というわけでATLAS作のP3P(リマスター版)を始めた。ペルソナは3以降は比較的ライトなノリらしいが4も5も重い鬱展開がこれでもかと責め立てて来たので油断は出来ない。購入したのは随分前だが、鬱展開に気分が引っ張られて落ち込むのが恐かったのでしばらく放置していた。今はそれでも藁にも縋る想いでゲームを始める。




 P3Pは元々PSPのソフトだからか、データ容量の壁が厚く、ムービーや3DCGを大幅に削ってしまっているようだ。そこは完全初見の身としては残念。





 だが、逆に考えればリメイク版が出ればそういったグラフィカルな点も含めて、丸々5に匹敵するかそれ以上の遊び要素を改めるはずだ。そしてP3は既にリメイク版が出ることが確定している。恐らくはのちのち4も。




 ということは今目の前のP3PはRPGというよりADV感が否めない、薄味な感じが否めないが、そういう印象を与えておいてからドドン、とリメイクを出して「おおっ!!」と驚くことになるのやも。あながち、こういう心理効果を狙って敢えて原作ではなくP3Pをリマスターしたのかもしれない。まさに5で出て来た認知訶学の応用。ATLAS、侮りがたし。





 ――そうだ。空虚な時間を過ごすのがつらいなら幼少の頃からの習性と同じ、ある程度はゲームに逃避してもいいのだ。それで現実を結果的により良く生きるエネルギーの充足に繋がるなら。そう信じたい。

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