第1話

「桐生院ってまだ封印解けてないんだろ?」


「そうみたいだぜ。俺達はちゃんと武器を持ってるのに彼奴だけまだ持ってないしな。」


「おいおい。彼奴に聞こえるぞ。可哀想だろ。ハハッ」


「(おーい、聞こえてるぞ〜。それに可哀想ってなんだよ。……てかっ、とっくの昔に封印解けてるよ。)」


俺は桐生院玲央。今はスクールの教室に居る。

休み時間だからか周りの声が煩い。


そう云えば封印封印言ってたけど、何のことかわからないか。


この世界の人間には第二の心臓っていう……まぁ武器がそれぞれ封印印に封印されてるんだが、封印は5歳までには解かれるんだよ。

だけど俺はその武器をいつもから皆勘違いしちまってるんだ。


封印が解けない出来損ないの子供だってな……


まあ俺が何で武器を隠しちまってるのかというと、恥ずかしい話だが周りとは比べ物にならないくらいダサくて地味なものだったからなんだ。最悪武器って呼べないようなものだったんだ。


他の奴は長剣や鎌とかの強くてカッコイイのだけどさ……


俺の武器は何だって?




それは数年前に遡るんだけどな……

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