悪魔も生き物、ですよ?Ⅳ


カインさんと話してる

お母様は少女の様な笑顔を見せる、とても幸せそうで楽しそうに僕には見えた

そんなお母様を見てると安心してお母様の腕の中でうとうとし始める


しかし現実は残酷で僕達は檻に帰らなければならない

檻の入口を開けるとそこには悪魔がこちらを待ち構えてるかのように座っていた

「今日は何処に行っていたんだ?」

悪魔がお母様へ冷たく囁く

『…今日もカインさんと食事へ行っていたの。』

何処か声が震えた様子で答えるお母様

「そうか、俺もカインに久しく会ってないなぁ。明日家へ呼んだらどうだ?」

お母様驚いた様子で父親の顔を見る

きっとまた暴力でも振るわれると思っていたのだろう

『…あなたが良いなら是非とも呼ぶわ、後で連絡しておきますね。』

「あぁそうしてくれ、俺が会いたがってると」父親が微笑む


僕はその微笑みさえ怖かった

父親を見ているとこちらへ寄ってくる

そして僕へと手を伸ばし頭を撫でながらどこか愛おしくどこか皮肉を込めて

「お前の目の色は俺にそっくりだ…」


ーー僕は自分の左眼が大っ嫌いだーー


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