人種差別を真っ向から描いた硬派な歴史改変小説

大航海時代を舞台に、市場や貿易、そこで活躍する商売人、彼らの日常生活を、これまであまり語られてこなかった奴隷という立場の視点から描いた歴史改変小説です。

奴隷が直面していた過酷な現実を真っ向から描きつつ、蔑まれる者への熱い思いが根底に込められた作品。

緻密な情景描写も物語の流れを損なうことなく、むしろ世界観を盛りあげています。一話は短く、高い筆力で描かれ、読み進む手が止まらない。

出会いや別れを通じて成長していく主人公。この先の冒険で何が待ち受けているのか、続きがとても楽しみな作品です。

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