トマトソース

 青森県産の大蒜を二かけ、皮を剥いて根付部分をペティナイフで落とす。断面の真ん中にある青い部分を引っ掛けて、新芽になる部分を引っこ抜く。繊維方向にスライス。あまり薄すぎると焦げやすいので、ペラペラにならないように。

 コンロに大きめのアルミ鍋を斜めにかける。たっぷりとオリーブオイルを注ぎ、スライスした大蒜と鷹の爪を投下する。

そしてコンロに着火。極々弱火で大蒜の香りを、油に染み込ませる。

小さな泡が立ってきたら、その温度を維持。低温でゆっくり、ゆっくり香りを引き出す。決して焦がしてはいけない。

 その間にモンテベッロのホールトマト缶を開ける。

 別にカゴメでも良いのだけど、必ずイタリアントマトを使ったやつにすること。細長いトマトの絵が描いてあるやつね。

 大蒜に薄らと色が着いて来たら、素早く取り出す。勿体ないなんて思っちゃいけない。そう思うなら、みじん切りにして使う。それなら取り出さなくてもいい。大蒜の甘さが出てしまうので、僕は好きではないけど。

 アルミ鍋を水平にして、ホールトマトを投入する。火は中火にしよう。

 煮込みながら、木べらを使ってトマトを潰す。どこまで潰すかは好み。うちは荒くていい。どうせ煮込むんだから。

 潰し終わったら調味料を入れよう。塩、白胡椒、黒胡椒、カイエンペッパー、パプリカ、ガーリックパウダー、オレガノ、ナツメグ、そしてコンソメを一片。

 よく掻き混ぜたら、オーブンへ。温度はそうだな、二百五十から三百の間ってところかな。高過ぎちゃいけない。

 これをやるから、うちは寸胴鍋じゃないんだ。早く水分を飛ばせるし、何より余計な酸味が消えてくれる。

 味見して、酸味が程好ければ、もう一度塩胡椒で味を調えて完成。

 そこの大きい笊を被せて、自然に冷めるのを待つ。冷蔵庫で冷やしたらアウト。傷みやすくなるから、絶対にやっちゃ駄目だよ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る