リュート・チャン 3歳~悪戯盛り?

球技大会 ナザリック・リーグ?

 ナザリックでのベースボール! =平和的には決して解決しえない? 血を見るまでは・・・


審判・・・アインズ 審判は神様! 絶対デス!

投手・・・シャルティア 細腕で剛腕、剛速球投手!

捕手・・・コキュートス どんな悪球であろうと捕球してみせる多碗捕手!

内野・外野・・・色々です。

打者・・・色々です。



   ・・・   ・・・   ・・・



打者・・・リュート編


「ふふふ、そぉーれ!」


 割と普通にやんわりと投げるシャルティア。

ズバン!


「「「ブーブー!」」」

「シャルティア、早過ぎるって!」

「・・・シャルティア、もう少し加減してやれ」

「あ、あら、そうでありんしたか。では次こそは・・・」


 ふんわりと、不自然なほどにゆっくりと飛んで行く《魔力を込めた》ボール。

 これならと、思いっきり金砕棒を振り抜き、カッキィーン!

 当たった瞬間、不自然な勢いで飛んで行く!


「さぁ、あそこまで走れ走れ!」とアインズは一塁を指差す。


 てとてとと、小さな歩幅で懸命に走る! 何とか間に合う様に送球されるボール。


「・・・セーフ!」


 やったぁー! とばかりに万歳しているリュート。

 そんな様子を微笑ましく見守る守護者達。



   ・・・   ・・・



打者・・・アウラ編


「さあ、来い!」

「ふ、打たせてなるものか!」


 ズバーン!

 ヂッバーン!

 ギン! ・・・バス!


 最初は見送り、第二球は掠め、第三球はフライ。


「アウトー!」

「あーあ、行けると思ったのになぁ」何気にホームランを狙っていたアウラ。

「ちっ、掠めたでありんすか」掠りもさせない三振を狙っていたシャルティア。



   ・・・   ・・・   ・・・



打者・・・マーレ編


「え、えっと。宜しくお願いします」

「まぁ、本気で行くでありんすから」


 おどおどとしながら黒壇の杖を構えるマーレ。

 バッターボックスで構えに入ったとたん、その身は微動だにせず、シャルティアの持つボールに見入った。


 ガッコォォォン!


「おぉ、これはホームランだな」

「ああー」

「「「うおおぉぉぉ!」」」

「え? ええ!?」


 打った本人が一番戸惑いながら、懸命に走るリュートの後を付いて歩いている。



   ・・・   ・・・   ・・・



打者・・・デミウルゴス編


「・・・デミウルゴス、ドーピングはイカン」

「はい」


 デモニック・エッセンスの効果で巨体となった為、バッターボックスに収まり切らなかった。


 一寸不味かったかと退場?  嘘です



代打・・・ヴィクティム編


 デミウルゴスの代わりにバッターボックスに収まった。


「・・・フォアボール!」

「あんな小さなゾーンには収まり切らんでありんす!」



   ・・・   ・・・   ・・・



打者・・・因縁の対決編


「ふ、ふふふふふっ!」


 不吉な笑みとバルディッシュを携え、バッターボックスへと歩みを進めるアルべド。


「あは、ははははっ!」


 負けじとトテモ良い笑顔で、白から黒いボールモーニングスターシャルティア。

 としたに濡れ、刺々しく禍々しいオーラを放つ、黒いボール。球体であるからボールである。という理屈・・・



第一球


「・・・死ねぇっ!」


 明らかに頭部へと狙いを定められた、ボールという名のモーニングスターを投げつけるシャルティアの投球。


「腐れぇっ!」


 それをスキル《ミサイルパリー》《カウンター・アロー》で打ち返し、ピッチャー返しに持ち込むアルべド!

 ズバン! と眼前に掲げたシャルティアのミットの中に収まるモーニングスター。


「やるわね」

「貴女もね」

「・・・ふふふふふ」

「・・・あはははは」


 乾いた笑い声と不穏な空気が流れる中。


「ん、んんっ!」


 その咳払いの振りに、ハッと気付く両者。


「「ア、アインズ様。これは・・・」」

「まぁ、熱くなるのは分かるが、子供の前だ。二人とも穏便にな」

「は、はいでありんす!」

「も、申し訳ありません!」



第二球


 気を取り直し、振り被るシャルティア。

 今度こそはと、この日の為に清浄投躑槍を解析して作り上げた必中魔法を練り込む。

 どんなに的外れであろうと、目標へと飛んで行く筈!

 それが、例えキャッチャーミットに収まろうとも!


 投げた・・・


 両者、共に・・・


 考える事は同じ様で、片や指先にバルディッシュを挟み込み、片や指先でガッシリとモーニングスターに指を減り込ませ砕いている。


「・・・ふふふふふ」

「・・・あはははは」

「・・・ふふふふふ」

「・・・あはははは」

「・・・ふふふふふ」

「・・・あはははは」


 ふとどちらともなく笑い声を収めると、


「・・・変化球のつもりだったのでありんすが、手が滑ったみたいでありんす」

「・・・私も、すっぽ抜けてしまったようですね」


 ハタと気が付いた風を装い、


「アインズ様、が砕けてなくなってしまった様でありんす」

「私も、が飛んで行ってしまいました」


 ならばと、を新たに持って来るよう、アインズが手の空いた者に申しつけようとするのを遮り、


「「代わりのモノを取ってくるので少々お待ちを」」


 異口同音に告げ、《戦闘用》制服という名のフル装備ユニフォームで相対する二人。


「「これで決着を付ける!」」


 とばかりに乱闘へと発展するに至ったとか?



 結果としては没収試合に・・・

リュートは十分楽しめたから満足そう。

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