10.あらすじ

 こんばんは。もしくはお休みなさい。


 もし、これを読もうとしている方で、お話は書けている・もしくはたくさん書いている方がいましたら、本当につまらない当たり前のことを解説していると思いますので、読まなくても大丈夫だと思います。


 お話を初めて書く人、お話の書き方が分からない人向けですので、あまり期待しないでください。


 わたしも孤独な解説作業に精神的に押し潰されそうです。自信たっぷりに上から目線で書いてるつもりは全然ないので、話半分に聞いてくださると良いかもしれません。


 それでも、何か一言あると、励みになりますので、よろしくお願いいたします。


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 今回、やっと、<結>について説明に入ります。


 <結>とはその字のごとく、お話を結ぶことです。要するに今までの広げた風呂敷をたたむ行為をしめします。


 <起承転結>のリンク先に書かれているとおり、<結>とはお話のオチを付ける部分です。


 <オチ>とは落ちと書きます。説明はリンク先を参照してください。


 落ちに関して、非常に話題になった名作があります。<ハイスクール!奇面組>をご参照ください。


 さて、<結>とは、全ての<謎><秘密>を解き明かし、それまでに展開したお話というパズルをあるべき場所に納めることを指します。


 ですから、<秘密>は残さない方が良いと言えます。あえて、こたえを読者に丸投げする作品もありますが、あまりしない方が良いと思えます。読後感のすっきり感が違うからです。


 <秘密>を解き明かさないまま終わらせると、読者の内部でもやもやしたまま終わります。そのもやもやが効果的な場合と、そうでない場合があります。


 ホラーなどでは、もやもやしたまま、もしかしたらこの後も怖いことが続くのかもと予感させたまま終わらせる手法があり、それは意図された技術と言えます。ただ、そうするためにある程度、この後も続くという予感をさせるための<伏線>を張っておかねばなりません。


 それを怠ると、「訳が分からない、結局どうなるわけ?」という感想を与えかねません。


 初めて書く方は、まだまだ<伏線>を張るという技術に長けてないかもしれないので、後味はすっきりさわやかに、<秘密>はきれいに解き明かして終わらせると良いかもしれないです。


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 さて、以前もたまに<伏線>という言葉を使ってきました。


 それに気づいている方もいると思います。


 <伏線>って何だと思いますか?


 リンク先の通り、<伏線>とは、これから展開するエピソードのヒントなのです。ただし、そのヒントがあからさまだと、お話のあらすじが読めてしまい、読者がしらけてしまうので、出来たらさりげなく小出しにした方が良いでしょう。


 たまに、<伏線>と設定が一緒になっている場合、設定を説明してしまうことで、お話の先が読めてしまうことがありますので、ご注意ください。


 また、<伏線>をお話の都合に合わせて使ってしまうと、<ご都合主義>になってしまうので、けっこうやっかいかもしれません。


 <伏線>を上手に使う方法としては、これから人物が取るであろう行動の理由付けにすると一番無難だと思います。


 お話そのものの伏線に使うとそれだけあらすじの先を読まれがちになるので、人物の行動、人物によって引き起こされるエピソードのために使うと良いでしょう。


 また、あまりに<伏線>を張ると読者をミスリードしかねません。思わしげな台詞や行動を書くのは、お話を謎めかせるかもしれませんが、醜い血肉を付けてしまう可能性があるので、好まれることではありません。


 ただし、読者を本来の答えとは違う部分に注意を引きつけるために、わざとミスリードさせる方法もあります。


 ただし、この方法も非常に書き慣れてこないと書いている本人がミスリードしてしまうので、気をつけたい技法ですね。


 <伏線>を張る行為は、<あらすじ>を完全に理解している場合に出来る技術です。作者本人だけが知る結末へ結びつけていくものなので、<あらすじ>ができあがってない、結末を考えてない場合には、必ずいらない血肉やアクセサリーになります。


 読者に未消化な読後感を与えるので、お話がうまく書けていても、「面白いのか面白くないのか分からない」と言われてしまうでしょう。


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 <伏線>を適材適所に置き、しっかりと張った<伏線>を回収していき、<風呂敷をたた>んで、初めてお話は完了するのです。


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 これらの技術は書きこなさないと上手になってきません。また、お話の<あらすじ>を十分に理解していないと出来ないことです。


 <あらすじ>は頭の中。構成も書くと終わった気分になって書けなくなるから書き起こさない。


 そういう方もいると思いますし、そういうスタイルもあると思います。


 でも、わたし個人としては、天才やまたは誰かに読んでもらう必要のない趣味で書くだけの人に限って、やってもいいんじゃないのかな、と考えています。


 誰かに読ませたい、または投稿したい。と考えている人は、他人にお話の<あらすじ>を理解させる必要があります。


 それが出来ないとなると、まず、他人に読ませるのは困難でしょう。


「自己満足」でしかなくなるからです。


 もっとも「自己満足」したい! というかたには、無理強いする必要などありませんから、もう、好きなように書きまくって良いと思います。それがその方のストレス発散になり、楽しみとなるならば、それが一番良いからです。


 自己表現は、何も他人に理解してもらうために存在しているとは限らないですから。


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 しかし、自分の書いたものを他人に理解して欲しいと考えてる人は、好き勝手に書き散らしていてはお話作りは上手になりません。


 人に理解してもらうために、自分が一番のお話の理解者になり、<あらすじ>を他人に上手に説明できるようになることが一番でしょう。


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 では、そうするにはどうすれば良いのか……。


 最初から説明してきた、<あらすじ>の構成を、頭にたたき込んだ上で実践するしかないのです。


 その方法は何度も嫌になるくらい、他人が読んで理解できる<あらすじ>、骨子を書き慣れないといけません。


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 次回は、<あらすじ>の構成、他人に読んでもらうための<あらすじ>の書き方を説明していきます。

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