8.あらすじ

 こんにちは。


 <風呂敷のたたみ>方もお話の<骨子>の組み立て方も知っている。お話はすでに書き始めてもうすぐ書き終わる、という方は読まなくても困ることはないと思うので、最後までお話を書くべく、頑張ってください。


 今回は、<転>とお話<骨子>の組み立て方について説明していきます。


 少し長くなるかもしれないので、二度にわたるかも。


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 まず、<転>について。


 <起承転結>のことはもうすでに説明したと思います。


 その中で<転>とは、お話の問題を収束、または展開した問題の謎を解き明かす部分を指します。


 お話の一番重要な部分となり得ます。しかし、重要にするためには、先に説明した<承>がきちんと組み立てられていなければいけません。


 <転>はその<承>の集大成とも言うべきでしょう。


 ですから<承>で出さなかった<秘密>や<謎>を突然脈絡もなく出すことは出来ません。


 もしそういうことをすれば、前回説明した、<ご都合主義>になってしまいます。気をつけなければいけないでしょう。


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 例としてあげるなら、


 AがBを好きになった。とても魅力的なBにたちまちAは虜になってしまう。しかし、Bには何か秘密があるようで、それが気になって仕方がない。Cが現れることで、AはBの秘密はCだと思い込む。別れを切り出そうとするが、本当はAはまだBのことが好き。それをしったBが本当のことを言ってもまだ好きかと訊ねてくる。じつはBは少年で、これこれこういう事情<秘密>があって少女の姿で生活しなければならなかった。最初Aは愕然とするが、Bへの愛は性別を超えたものだった。AはBに愛の告白をしてお話は終わる。


 例がBLになったのは見逃してください。ちなみにCはBの兄だったとかね。


 さてここで言う<転>とはどこでしょう。<起承転結>で区分してみましょう。


 <起>AがBを好きになった。とても魅力的なBにたちまちAは虜になってしまう。


 <承>しかし、Bには何か秘密があるようで、それが気になって仕方がない。Cが現れることで、AはBの秘密はCだと思い込む。別れを切り出そうとするが、本当はAはまだBのことが好き。


 <転>それをしったBが本当のことを言ってもまだ好きかと訊ねてくる。じつはBは少年で、これこれこういう事情<秘密>があって少女の姿で生活しなければならなかった。


 <結>最初Aは愕然とするが、Bへの愛は性別を超えたものだった。AはBに愛の告白をしてお話は終わる。


 こういう感じで区分できます。男が男を好きになるという説明は、AがBに対して容姿だけでなく、性格や全ての部分を好きになるという下積みをきちんと<承>で行うことで、<転>の謎を解き明かす部分に影響を与え、問題を解消するでしょう。


 <転>は<承>による縁の下の力持ちでもって支えられているのです。


 <承>でしっかりと謎を示し、かつ証拠付けを行い、<転>で解き明かさなければ、<転>を活かし切れず、<ご都合主義>または消化不良を起こして尻すぼみにお話を終わらせることになります。


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 これら全てを支えるのは、お話の<骨子>である<テーマ><主題>と呼ばれるものです。


 先に述べたように、<テーマ><主題>がはっきり出来ていないとお話はあやふやで曖昧なものになります。


 お話を作る際に、読者に対して、しっかりとした方向付けを行うべきなのです。


 その方向付けが、<テーマ><主題>なのです。


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 概念として、<テーマ><主題>を説明します。


 簡単に言うと、お話の中心に必ず寄り添い離れることのない主体と言うべき目的・伝えたいことです。


 このお話の中心部分をなす核が、<テーマ><主題>なのです。


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 では次回は、お話の骨子<テーマ><主題>について説明します。

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