3.お話を書く(文章表現)

 <視点>について少し説明します。


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 <視点>には、3つ種類があります。


 1.神視点


 2.一人称視点


 3.三人称視点


 神視点とは、いわゆる作者であるあなたの視点からのみ、人物の描写をすることです。

 注意点は、動作とセリフでしか、人物の心の声を描くことができません。神であるあなたはその人物の心理描写まではできないのです。おもに心の声は主体をなす人物や神の視点が移った人物に話させるか、()などを使い、吐露させることになります。決して地の文に書き込まれることはありません。

 群像劇ではよくつかわれる手法です。


 一人称視点とは、ひとりの人物の視点から、周囲を描写する方法です。その際、「ぼくは~」「わたしは~」という一人称を使うことになります。

 注意点は、視点の中心になる人物が見ていない場所については一切描写できないということです。もちろん、視点の人物が見ている人物の心の声を書くことはできません。

 ライトノベルでよくみられる手法です。推理小説でも見かけることがあります。


 三人称視点とは、前回例題に出した視点のことです。決まった人物を中心にした周囲の描写ができます。ただし、その人物がいない場所になったら、視点の人物を変えなければいけません。一人称視点と同じように、主体になる人物以外の心の声は描けません。そのため、節や章を変えて描くことになります。

 注意点は一人称視点と同じですが、比較的自由と言えます。

 たいていの小説は三人称視点の場合が多いです。


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 さて、あなたが書いたお話の<視点>は統一されていますか?


 一人称になったり、三人称になったりしていませんか?


 一人称なのに、相手の心の中を書いてませんか?


 一人称、三人称なのに、主体の人物が見てない場所ことを書いてませんか?


 神視点なのに、「ぼく・わたし」などの主体になる人物の心の声が書かれていませんか?


 もう一度注意して読み直してみましょう。


 ※ 追記

 二人称視点というのがあります。主に「あなた」に当てたもの説明などで始まります。わたしはでてきませんが、あなたに説明したり語りかける時にわたしの感情や行動などが入ります。

 戦前戦後に最も使われた手法です。たしかね。


 書簡をあなたに当てて綴ったものなどがわかりやすい作品だと思います。

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