この小説の真価は最後まで読まないと測れない!

 と書いてはみたものの、なんだかそれはすべての物語にも通用しそうな気がしないでもないような。
 様々な時を、様々な場所を生きた人間の物語が、最終的に集合して一つのメッセージを形作る・・・・・・つまりは、この作品には最初から最後まで根底に統一されたテーマがあると。そうだ、こう言いたかったんだ。この小説は最初から物語の終わりを、作品全体の形を見据えて書き始めることができる作者によって書かれたものであるということだ。分かりやすくいえば物語構成力があって羨ましい。

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