4.最後と最期


笑う君が好きだった。笑っていてほしかった。僕の名を呼ぶ君がいてくれたら、細い腕でぎゅ、と僕を抱きしめてくれたなら、ただそれだけで十分だったのに。ガラス越しの君が泣き崩れる。…ああ、時間だ。無機質な機械音が終わりを知らせる。最後に見たのは、君の悲しそうな泣き顔だった。

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