第24話 行く、逃げる、去る、呼んだ?

 一月が行き、二月が逃げて、三月が去るならば、四月は呼んだ?とばかりに新入学生、新入社員、新学期、新しい始まりの忙しさ。


 亜夢は月よりの使者が去り、体全体のしんどさから解放され、新人アルバイトを大掛かりに入れ替える三月を過ぎたかと思えば、四月も他でアルバイトにつき損ねたり内定をもらえず就職浪人の人間が面接に来るし、仕事のきつさに半分は辞めていくので、やはりお盆迄は気を抜くことはできないが、3月の初めに5人程人の辞めた穴が埋まりその頃よりは、気持ち的にはかなり軽い。


 例えるなら、日本語を知らない外人に先ずはひらがなを教えるような3月から、知ってる字を使って作文を書いてみような4月、漢字を使ってみような5月な新人研修である。


 四月第一週の初めに、九十三氏にやっと前回の回答を読み終わった事と、次の質問である島でのごみ処理はどうしているのかをメールで送る事が出来た。


 大学にしろ、会社にしろ、歓迎会シーズンで、居酒屋は稼ぎ時+新人育成で大忙しである。

 新しい質問を考え付くあたり、少し余裕が出来てきたかもしれない。

 居酒屋の本社でも、新入社員の基礎研修が行われている頃であり、客の入りを見ながら、昔は自分もフレッシュだったな…とここ2年程思うようになり年を感じてガーンとなるのもお約束になってきた。


 今年の新人アルバイトの中で亜夢が一番頭を悩ませる人物は、日本語が通じない大学一年生の有賀君。

 仕事場では恋愛禁止とは言わないけれど、大学デビューな香りのする雑誌の受け売りのままアルバイトの女子を口説くのはやめてもらいたい。

 あまり行き過ぎると試用期間で本当に辞めさせられる。

 仕事中に動かすその手は、皿洗いとか、テーブルを拭くとか仕事をするものであり、女子の肩や髪に隙あらば触るものではない。

 女子を目で追うのではなく、客の呼び出しチャイムや、客の注文を追うのに使うべき。

 肝心な女子は、場数を踏んでいるのか、上手にあしらっている所も、初々しさが無くそれはそれで、自分の中の女子的な何かが削られていく気がする亜夢である。


 島での野菜やらの回答が来ても読む時間は無いが、思いついた時に質問をしてい苦事にした。



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流行が遅れてやってきました。家族がインフルエンザです。

書くと決めたからでしょうか、1日一回は30分ほど時間を取る事ができます。

決めたからには書け!と見えない何かにはっぱをかけられているんでしょうかね?



 

 

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