7話 がんばるエルザちゃん

 ヴェゼラ城の薄暗い牢獄


「よいしょ・・・よっと・・・」


 そこでエルダーリッチは湯を張り、トイレ没落事故で汚れたマリアンヌの身体を洗っていた


「なんか、すみませんね」


「いいえ・・・」


 奉仕される事に慣れてないマリアンヌは、淡々と慣れない手つきで背中を流してくれているエルダーリッチに恐縮してしまっていた。何とか会話を試みようとしたが・・・


「そう言えばお名前は?」


「エルザ・・・エルザ・ロドリッチです…」


「エルザさん・・ですか・・・えっと…ここは長いの?」


「1000年ほど・・・・」


「そ、そう1000年・・・」


 エルザの淡々とした態度に、どうも話が続かなかった。マリアンヌは思い切って無理矢理いつもの態度をとったが


「そんな丁寧に洗わなくてもいいのに!もっと家畜らしく手荒くっ…」


「こうですか?……」


「ギャシャアア」


 エルザはマリンヌに頭からお湯をかけた。エルザはその後淡々と香り付きのロウソクに火をつけ魔法で風を起こし、バスタオルでマリアンヌの身体を乾かしていく


「ふきふき・・・」


 マリアンヌは小さく口を開いた


「私・・・あなた苦手です」


「私も・・・。あ」


 エルザが小さく声を出すと、立ち上がて大鎌を手に取り。一言いって消え去った


「・・・・服は自分で着てください」


 取り残されたマリアンヌはドッと疲れてため息をついた


「はぁ・・・」


――――その頃


「マリアンヌウウウ!どこだ、マリアンヌゥ!」


「のほおおおお!」


 バリーは鞭を振り回しながら進み大きな扉の前にたどり着いた


「おりゃあっ!」


 バリーはその扉を蹴破り大広間にたどり着いた。中にはエルザが待ち構えていた


「お待ちしておりました・・・」


 エルザの声にメデューサが反応し声をかけた


「エ、エルザ様!?申し訳ありま・・・・」


「貴様も幹部か!?そおい!」


「ああ!ご主人様♡まだ話してる途中なのに~~♡」


 バリーは喋っているメデューサを無視して攻撃した


「グオン!」


「愚かな・・・」


「スゥ・・・」


 エルザにメデューサの尻尾が触れる前に消えた


「何だと!?お!」


 バリーは確認の為メデューサを見ると、尻尾の代わりに人間のような足に変化していた


「なるほど、貴様がメデューサの足を尻尾に変えていたのだな。そい!」


「うわん♡」


 バリーは用済みになったネトラレ・メデューサ・ガニ股・ダブルピースをエルザに投げつけた


「あ・・・」


「ガバッ」


 エルザは少し後ろに下がってメデューサを躱した。その直後、床の落とし穴が開きメデューサが落ちてしまった


「わあああ・・・・・」


 バリーは落とし穴を見て警戒するが


「くそう!ここには罠が仕掛けてあるのか!?」


「そう・・・そいて貴方も・・・もう罠の中」


 エルザがそう言った後に扉が閉まり鉄格子が降り、壁から振り子の付いた刃がバリーを襲った


「ガシュン!」


「ブン、ブン、ブンッ」


「ちぃ!」

 

 バリーは前に飛んでどうにか躱したが、エルザを見失ってしまった


「!?…あの女どこにッ」


 背後に気配を感じ、一瞬固まるバリー。その隙を狙ってエルザが大鎌を振り下ろした


「ヴェゼラ城にようこそ・・・でも、さようなら・・・・」

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頭の体操の副産物 軽見 歩 @karumi

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