5話 流石だ、ドエ村最強の男!

 お互いに殺気にを放ち対峙するバリーとメデューサ・・・・言い方を変えると


「フーッ・・・フー!」


 ラバーマスクを呼吸に合わせ膨らませたり萎んだりさせている、ボンテージ姿の鞭を持った男と


「シャーァァ!」


 その男をまるで死神かドラゴンを見るかのように恐怖の混じった怒りの形相で睨みつけている蛇女の一触即発の状況である


「パシン!ブゥン!シュンッ」


 バリーは時々鞭を鳴らしフェイントをかけながらメデューサの様子をうかがい、間合いを調整する。そして・・・


「せい!」


 バリーは石化したオルフェの丁度良く出っ張った三本目の足を鞭で巻き取り、メデューサに投げつけた


「しまった!ぐッ」


 相手の得物が鞭だと言う事もあり、威力のある強い攻撃は無いと思っていたメデューサは焦った。メデューサは避けようとしたがその先には鞭が待ち構えており


「こしゃく!え?」


 その鞭を迂回しようとメデューサは体をひねったが、その動きを読んでいたバリーは鞭を器用に操り先回りさせ、鞭をあてて動きを止めた


「ピシィ!」


「痛っ…」


「ドスン!」


 見事石化したオルフェが直撃しメデューサは地面に倒れた。バリーは・・・


「流石に砕け散ると思っていたが、三本目の足がもげた程度ですんだか。流石だ、村最強の男!」

 

 などと独り言を言いながら倒れるメデューサ鞭で縛り、自分の被っていたラバーマスクを脱いで被せた。焦ったメデューサはバリーに問いかける


「むぐっぐ!? キサマ!そのまま私の首を切り落とす気か!?」


 バリーは不敵に笑って答えた


「期待させておいてすまないが、あいにく刃物は持っていない。・・・だがな、ラバーマスクにはこういう使い方もあるんだ!」


 バリーはラバーマスクに聖水を流し込んだ


「むぐぐ…がぼ、けほ!これホントに聖水か!?何か変な臭いが、ゴボボ」


 ※メデューサに使っている聖水が教会製の聖水か協会製の聖水なのか、それとも淹れたてフレッシュ生絞りなのかは読者の想像にお任せします。どうぞご勝手にイメージプレイをお楽しみください


「ぐはっ・・・もう、ダメ・・・ェ…」


「なんだ、もう堕ちたのか?本番はこれからだぜ!」


 そう言ってバリーは赤いロープを取り出し、ぐったりしたメデューサを美しく縛り上げラバーマスクを取り、普通のアイマスクをメデューサにつけた


「あひぃ♡・・・え、目隠し持ってたの?」


「なんだその口の利き方は!」


「パシン!」


「あうぅん♡」


 バリーは口答えするメデューサに鞭を振るい調教し始めた


「貴様の主人は誰だぁ?」


「ヴェゼラさま・・・」


「パシィ!」


「あひん♡あ、あなた様です!あなた様が私のご主人様です♡」


「そうか、なら新しいご主人に自己紹介しろ!」


「パシイィン!」


「あひん♡メス蛇です!ご主人様の鞭で打たれて喜ぶはしたないメス蛇ですぅぅ♡」


「そうか!なら、ご褒美をくれてやる!」


「パシンパシンパシィン!!」


 遠慮なく鞭を振るバリー、悶えるメデューサ!


「あ~ん♡」


 鞭を入れられるたびにメデューサのテンションはどんどん上がり、ヴァゼラの魔力のせいでそれが曇っているにもかかわらず日がさしたように明るくなった。その光も段々強くなり・・・


「ん?なんだこの光は?」


「ご主人様・・・?」


 バリーは異常に気づいて鞭を止めてしまった。目隠しをされ状況がつかめないメデューサはキョトンとする。バリーが光の方に視線を移すと・・・


「ピカァァァ・・・……」


 石化したオルフェが光を放っていた


「オ、オルフェ!?これは一体・・・うむ!?」


 石化したオルフェの背中が割れ、中から明らかにオルフェより体積の大きい生物が輝きながら飛び出した。馬だった、そしてその生物は言葉を発したのだ!


「ふぅうっかぁぁつ!お待たせしましたバリーさん!さあ、今度こそ一緒にヴェゼラを倒しに行きましょう」


 その声に聞き覚えがあるバリーは恐る恐る質問した


「お、お前はオルフェなのか?」


 その生物は名前を言われ、嬉しそうに答える


「はい!オルフェです!自分でもよく分かりませんが、恐らくこの年まで童貞を貫いたことで事で聖なる力で復活できたのでしょう!このユニコーンに!」


 確かにオルフェの頭にはユニコーンを思わせる立派な角が生えていた。だがバリーはそっとオルフェに言った


「流石ドエ村最強の男・・・だがオルフェよ」


「何です?」


「ユニコーンに翼なんて生えてないぞ」


 オルフェの背中には立派な翼も生えていた。オルフェはユニコーンなのかペガサス分からない自分の外見に戸惑いながら翼をパタつかせる


「あれぇ?おかしいな??・・・非処女だったのがイケなかったんでしょうかね???」


 バリーは取りあえずオルフェの予想に同意した


「そうかも・・・な?おおっと!」


 オルフェはバリーの股の間に頭を入れた後に首を持ち上げ、強引にバリーを自分の背中に乗せた


「まあ、そんな事は些細な事です!いざ出陣!」


 オルフェは後ろ蹴りで城の扉を蹴破り


「バン!」


 勇ましく翼を広げ中に入ろうとしたその時!


「お、おいちょっと待て!」


 バリーの警告が間に合わず


「グキ」

 

 オルフェは両翼の端を城の入口の角にぶつけてしまった。とても痛そうにオルフェはうずくまる


「う・・・うぅ…。すみません取り乱しました。翼を閉じて改めて!」


 バリーは痛みをこらえて言ったオルフェの意見を却下した


「いや、いいよ付いて来なくて。鞭振るのに邪魔そうだし」


 オルフェはバリーの冷たい言葉に別の意味で泣きそうになりながら渋々了承した


「そ、そうですね・・・翼の傷が癒えたら空から中に入れないか探ってみます」


 バリーは縛られたメデューサを抱え、城の中に出発しようと息まいた


「行くぞメデューサ!お前の力を見せる時だ!」


「はいご主人様♥」


「ちょっと待ってください」


 オルフェはバリーを呼び止めた


「それをメデューサと呼んだのは私ですが・・・下半身が蛇なのはラミアで、メデューサは髪が蛇なだけで下半身は普通の人間の足だったような?」


 バリーはオルフェの言葉に混乱し聞き返した


「そうなの?」


「はい、すみません。上半身しか見てなかったもので、ついうっかり」


 バリーは抱えたソレを見て質問した


「じゃあお前は何だ?」


「はしたないメス蛇です♡」


「あ、そうだったね。うん」


 バリーはメデューサっぽいメス蛇を抱えて改めて城の中へ攻め入った


「もう何でもいい!今行くからなマリアンヌ!そしてコレは断じて浮気ではないぞ!」

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