第48話 妖精の結

(10万字を越えたのでこれで、とりあえず、完結。)


起。


俺の名前は、光リエ(ヒカル・リエ)。女の名前だが、れっきとした男である。


「女の子が欲しかった!? 男の子が生まれたら、男の子の名前をつけやがれ! 小さい頃から、「リエちゃん? え!? 女の子と思った!」とか、好きな女の子に告白をしては、「私、女の子の名前の人とは付き合えません!」とか、そんなことばかりだ!? 俺の人生で楽しいことなんて、やって来ないんだ!」


と、思いつめ、学校の屋上から飛び降り自殺を図ったのだが、不幸な俺は死ぬことすら許されなかった。そんな俺の前に、レンタル福の神という、偉そうなでキチガイな女が現れ、不幸を幸福に変えるという。俺は、福の神に憑りつかれてしまった。福の神のおかげで、俺にも久野文香という彼女もできた。そして、俺の不幸との戦いが始まった。「貴様の不幸、私が頂こう。」あ~ん、パク、モグモグ、ゴックーン「おいしい!」「ほんとに食うな!」俺の生死の不幸はおいしいらしい!?


富士山が大爆発を起こすという、大不幸から人々を守ることができた。俺と福の神だけでの作品としての形もでき、後は舞台を変えても永遠に続けられる所まできてしまった。ということで、新キャラクターを登場させ、作品の世界を拡げる所まで来た。新キャラ以外は、過去作から再登場という形になる。第1号が地味な佐藤さん。第2号がスケバン・気づかい・猫の3人組。


不幸を呼び寄せる俺は、ついに不幸な神まで呼び寄せた。闇エリ子に憑りついていた貧乏神が俺に乗り移ったが、俺の不幸は貧乏神の貧乏という不幸すら吸収しようとする恐ろしさだった。やっぱり不幸な俺に耐えれるのは、福の神しかいないのだった。


先に先に進めようとすると、進むが頓挫するので、ここで闇エリ子こと、闇エリと貧乏神サイドを書いてみよう。これがアニメとは違う、小説の良い所だ。なんと闇エリは、親の貧乏神を誕生日プレゼントのお人形さんのエリザベスとして、なすりつけられたのだった!? お人形さんの正体が、私の幸福を食べる貧乏神と知ってしまい、貧乏神のエリザベスに憑りつかれた私との、ステキな共同生活が始まり、高校にも合格することができたのだ。闇エリは、女子更衣室で俺に裸を見られたことを怒っていた!?


なんにせよ、これで光と闇が揃うことになったのだった。しかし2人は出会いは最悪だし、仲は悪そうである。なのにクラスでは2人は付き合っていて、彼氏彼女だという噂で盛り上がっていた。光と闇・・・売れ筋に持っていけるストーリーが考えられるのだが、それでは今、書籍化やアニメ化されている作品と変わらないような? 教えて編集さん!


光と闇のカップル誕生!? 2人の間を取り持つのは、福の神と貧乏神!? なんちゅう展開になってしまったんだ・・・。ラブコメにはなるね! 光と闇が揃ってしまったことにより、純粋に不幸を福の神が食べ、幸福を貧乏神が食べるというのが小ネタになってしまった。新展開に向け、新キャラを大量生産していく!?


俺は、光の福の神使いに、エリちゃんは、闇の貧乏神使いに、それぞれモデルチェンジした。不幸と幸福のバカップルのため、個性が死んじゃったからだ。そして、第3の神も実装されようとしていた!? 候補に挙がったのは、七福神、冥王神、太陽神、月神、風神雷神・・・。果たして、誰が実験台になるのか!? 


どうやって、福の神と貧乏神が戦うのか、見ものである。神を食べる訳にはいかないしな・・・。幸福と貧乏で踏みつぶすか!? どれだけ強い幸福と不幸なんだ!? オリジナルはオリジナルだけど、こんなにオリジナルにする必要があるのだろうか!?


1番の幸福は2人でいること。1番の不幸は、2人でいられないこと。これが光と闇のカップルの出した結論だった。光の魔法とか、闇の魔術とか、普通にはならないみたいだ。なにか、おもしろい神は舞い降りて来ないだろうか!?


紙神が降臨された。トイレットペーパーの神、ティッシュ神、折り神・・・おもしろいようで、おもしろくない!? ということで、マジメに風神雷神から、神チャレンジを始めることにした。風神は風の神ではなく、風邪の神だった。おまけの雷神の、おもしろいボケが浮かばない!? 困った!?


雷神・・・来診・・・医者か、看護婦になってしまった。紙神の犠牲もあり、福ちゃんが、俺から風邪という不幸を取り除いてくれた。さあ、ここから福の神と貧乏神の恐怖の反撃が始まる!?


俺に対する不幸!? 風邪に、雷を福の神が食べ、風神雷神には貧乏神が憑りついて不幸まみれに、まさか自然属性よりも、福と貧乏属性の方が強かったとわ!?

闇エリの彼氏に手を出された復讐の貧乏が開演する!?


ついに拘束された風神雷神。牢屋の中で俺の神ハラに耐えつつ、健気に暮らしていた。新しく登場した神は1度きりの使い捨てになるのか? それとも折り神のように準レギュラーになり、マスコットキャラとして生き残るのか? 風神雷神は、今後に登場する神々に対する指針となる!?


罪を許された、風神と雷神。住まいは上空。あだ名は、風神が風ちゃんとウイルス。雷神が、雷ちゃんとナースに決まった。他に何を決めればいいのだろう? 憑りつき先も俺に決まり、神ハラし放題!? と喜んだら、エリに監視を頼まれた福ちゃんが、俺の不幸を頂かないので、俺は生死の狭間を彷徨うことになった!? 


神々の入浴しているお風呂場を覗こうとしたが、俺は不幸が重たくて身動きがとれない。せいぜい神湯を飲むことぐらいしかできないのだった。神湯とは、神の入浴したお湯のことをいう。ラノベの購買層が、20代の男性だから、これぐらいの内容でいいのだろう・・・。


堕神。堕天使というのは聞いたことがあるが、堕神は初めてである。俺のような不幸を集める体質なのに、神が3人も憑りついて楽しく? 暮らしているので、天界の神々の怒りを買ってしまった!?


天使ミカエル。神とイチャイチャしている俺は、天界の神々を嫉妬させてしまったらしい。なんと罪深い、俺。そんな俺たちの神ハラな生活を邪魔すべく、天使を使わしたというのだ。福ちゃんたちは身の潔白を証明するために、天使にも、俺に憑りつけというのだ。こうして俺と天使との、天ハラな日々が始まった。


俺に不幸が集まるのは、心が邪で欲望の塊だったのが原因と分かった。どれだけ手を伸ばしても、神に触れる俺の手を、天使ミカエルは、ことごとくかわしていく。なんと天使には、邪な俺の心をキレイに浄化するチカラがあるというのだ。もし俺が真面目な人間になってしまったら、この物語は終わってしまう!?


ついに天使ミカエルの裁きが始まった。闇エリのところの、貧乏神のエリザベスは、仲良しなので無罪が確定した。俺に憑りついている福ちゃん、雷ちゃん、風ちゃんは、堕神に認定されてしまった。神々の命令で堕神を抹殺しにやってきた、ミカエルと福ちゃんたちの戦いが始まろうとしていた!?


俺は、福ちゃんとの厳しい修行の甲斐もあり、天ハラを成功させる。邪念で不幸を呼び寄せる俺に触れられたことによって、清らかだった天使は穢れてしまい、堕天使ミカエルとして、ジョブチェンジしてしまった、こうして俺は、天使は天使でも、堕天使に憑りつかれてしまった!?


俺たちは、精霊と小人の変てこなパーティーに出会った。精霊は、妖精に憧れていて、精霊と呼ぶと精霊魔法で俺を襲ってきた!? 水、風、火、地の4大精霊と人間に地底のドワーフ王国を滅ぼされたという小人と知り合った。しかし、人間を下等生物と下に見てくるので、俺の不幸な扱いは続く!?


憑りついている者の数を減らすと、体が軽くなることに気づいた。堕天使、風神雷神をなんとか憑り除き、俺に憑りついているのは、福ちゃんだけだった。俺と福ちゃんとの、神ハラの楽しい生活が始まると思ったら、水の精霊が俺の邪心の前に立ち塞がる!? さすがに精霊は小さいので欲望の対象外だった・・・。


堕人間。そんなものは聞いたことはなかったが、不幸の塊の俺は、進化してしまい伝説の不幸の塊、アンハッピーピーに変身してしまった。これも小さな精霊が人間化するとカワイイ女の子になるのを見抜けなかったのが原因だった。ついに俺と福の神の最終決戦が、今、始まる!?


承。


「アンハッピーピー!!!」


俺は、不幸の塊の残念な姿になってしまった。


「せっかく進化しても、残念なヤツだ。」


福の神は、俺の見た目にガッカリした。


「不幸ビーム! ピーピー!」


俺は、不幸を撒き散らして、福ちゃんを攻撃する。


「ああ、恥ずかしい。やっぱり貴様は、不幸の塊だな。」


福の神に不幸ビームが当たる。しかし、福の神は、平然として、ビクともしなかった。福の神に不幸は利かないのだ。


「利かないんじゃないよ。食べてるだけだよ。」

「なに!? ピーピー!」


なんと福の神は、不幸ビームの成分である、不幸を食べているのであった。そう、不幸は福の神の大好物だった。


「ゲプー。不幸は私の大好物だ。不幸の分際で、私に勝てると思うな!」


こんな福の神がいてもいいと思う。堕人間は別として・・・。


転。


「福ちゃん!」

「みんな、帰ってきたか!」

「人間に騙されたよ!」


風神雷神、風地の精霊、小人の5人が帰って来た。風祭もサンダーバードも見つからなかった。だって、俺のウソだもん。


「なに!? あれ!?」

「堕人間だ。」

「堕人間!?」

「ダサイ・・・。」

「キモイ・・・。」

「カッコ悪い・・・。」

「見たくない・・・。」


全員が俺の残念な見た目に感銘を受けている。


「よし! 全員で一斉に攻撃して、一気に倒すぞ!」

「おお!」


神も精霊も一致団結した。


「地底の小人、ドワちゃんの小人斬りドワー!」

「地の妖精、ノーちゃんが命じるのだ、地よ! 揺れろ!」

「火の妖精、サラちゃんが命じるぞー、火よ! 燃やせ!」

「風の妖精、シルちゃんが命じるよー、風よ! 吹け!」

「水の妖精、ウンちゃんが命じる、水よ! 洗い流せ!」

「雷神、雷ちゃん、雷鳴よ! 響け! サンダー!」

「風神、風ちゃん、風邪のウイルス! インフルエンザ!」


ふと思った。10万字の完結なだけなのに、オールスター並みの総出演だ。


「ギャア!? ピーピー!?」


攻撃は、俺に命中し、カチカチに固まっていた俺の不幸が剝がれやすくなっている。そこにお腹を空かせた福の神が現れる。


「ダイエットもできたし、そろそろ、貴様の不幸、頂こうか?」


なんと福の神は、スタイルを維持するために、ダイエットしていたのだ。そのために俺は、アンハッピーピーになったことは、トップシークレットである。


「福の神、福ちゃん、不幸を食べる!」


福ちゃんは、俺の不幸を手でもぎ取り、ア~ンと口を開けて、パクパクと不幸を食べて、ゴックンと呑み込み、ゲプーっと息を吐きだす。


「おいしかった! こんなにおいしい不幸を食べたのは、初めてだ。」


福ちゃんは、ニコニコ笑顔である。


結。


「お、俺は何をしていたんだ?」


俺には、アンハッピーピーの頃の記憶はない。もし覚えていても、記憶だけでも、辛い不幸なので、俺は無理に思い出そうとは思わない。


「光くん!? よかった! 目を覚ましたのね!」


闇エリ子が、俺を心配してくれていた。


「俺は・・・いったい!?」

「光くんは、不幸に憑りつかれて、化け物のになっちゃったのよ!?」

「俺が化け物に!?」

「そんな光くんを、福ちゃんや、みんなが戦ってくれて、光くんを救い出してくれたのよ!」


闇エリは、現場にいなかったので、話は美化されております。


「そうなんだ。福ちゃんたちは・・・。」


俺は福ちゃんたちの方を見た。


「乾杯!」


伝説の不幸の塊、アンハッピーピーを倒したメンバーに貧乏神のエリザベスを加えて、4神、4精霊、1小人、最後なので、3天使、1堕天使も祝勝会に顔を出している。


「やっぱり福の神お姉さまが1番よ!」

「福の神お姉さま、最強!」

「お茶がおいしいですね。」

「ウンちゃん、いつまで人間でいるつもりよ~。」

「そうだぞ~、自分だけ目立ってずるいぞ~。」

「ウンちゃんは悪くありません!」

「私たちも人間になるのだ。」

「・・・私は人間になれないドワ・・・。ヒュ~~~。」

「ダルイけど、最後だから来たよ。」

「ガブ子、早くミカ子を天使に戻して!?」

「分かったわよ、今、浄化するね。」

「ラファ子です。下界も楽しいね。キャハ。」


祝勝会は、楽しく盛り上がっていた。


「神に、精霊に、天使に、セクハラしたい放題じゃないか!?」

「やめなさい! 光くん!」


俺は、やっぱり邪な心の持ち主で、不幸を呼びやすい。


「福ちゃん! みんな! 触らせて!」


俺は、祝勝会の宴席に飛び込んだ。


「キャア!?」

「私に触るな!」

「ギャアアアアア!」


俺は、みんなからボコボコにされた。こんな不幸な毎日だけど、それでも楽しく暮らしていく。


10万字、到達により、とりあえず、終わり。




































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俺には〇〇が憑いている!?  渋谷かな @yahoogle

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