ペンキ

「なんであんな反応されるかね……」

俺は教師に頼まれたら学科別の看板を少し進めていた。ペンキだらけの手を洗いながら俺は盛大に溜息を吐いた。













あの後、気まづさを感じながら教室に向かったが授業は全く頭に入ってこなかった。頭が重くなったかのように思考が働かなくなったから。





授業を終え図書館に向かったがそれでも伊吹遥香は俺に冷たかった。何故かそれがモヤモヤしたが図書館に今はいたくない、それだけはハッキリしていたため俺は看板に向かった。





〜♪

普段は携帯取り上げやらと厳しいが看板制作の時だけ見逃してもらえるため音楽を流していると無料通話アプリの通知が表示された。

『先輩、今どこにいるんですか?』

連絡してきたのは昨日告白してきて俺が振った後輩だった。

『かんばん、にとう』

手が濡れていたため変換すらせず適当に送った。

返事はすぐに返ってきた。

『図書館皆帰りましたよ』

気を使ってくれたのかもしれない。図書館に誰もいなくなってくれたことを教えてくれた。

『わかった、ごめんな』

『気にしないでください』

俺は乱雑に散らかしたペンキを片付け缶コーヒーを2本買い図書館へ向かった。

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ヤンデレでメンヘラな俺と普通(仮)の彼女の話 猫城 @kojyobooks

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