第23話 許しのありがたさ

皆さんは、仕事や生活上のことで、どれくらいの失敗をしたことがありますか?


私は幾つもあります。辞表を出すことを覚悟したような大きな失敗から、最近は雨の日でスクーターでスリップして擦り傷を負ったりもしました。


そういう大きな失敗とか、やらかしちゃったという時って、家族に報告するのが怖くないですか?


かつて大きな失敗をしたことがあって、相方に「ごめん。ちょっと聞いてほしいことがある」と前置きをして、2人だけの家族会議をして報告したことがあります。

「もしかしたら、左遷されるかも」


こっちはもう、どん底の気分です。

相方からも“それはお前が悪い”と言われるだろうなって思いつつ、目線をそらして顔を俯かせました。


そんな時です。


相方が言ったのは、

「――うん。わかった」


たった一言です。しかもね、続いて「なんだ。神妙な様子だから何かあったのかと思ったけど、そんなことか~」


相方はそういうけれど。でもね。その言葉だけで、私はすごく救われた気分になったのです。

これって同じような状況になったことがある人にしかわからないと思う。


その時に心底、思いました。


ああ、この人と結婚してよかったなぁって。


誰しも過ちを犯すことでしょう。


もちろん、私だってすべての過ちを許すようなことはできませんけど、それでも仕事上の問題とか、私との信頼を損ねるようなもの(不倫はダメ)でない限りは、できるだけ相手を許せる私でありたい。


相方が仕事でミスをしたときに、それを受け入れられる自分でありたい。「いいよ。大変だったね」と言ってあげられる自分でありたい。そう思います。


きっとね。本当のどん底にいる人ほど、そういう許しを求めているのではないでしょうか。


そういう意味では、やっぱり家族って、かけがえのない宝物なんだなって思ったり……。


秋口の夜にそんなことを考えて、相方や家族をとても愛おしく思う私がいるのでした。(酔ってます)


※投稿後、2話前のと同じテーマだったことに気が付きました(汗)ごめんよ。それだけ嬉しく思っているってことで勘弁してください。

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うさぎの森日記。――気まぐれエッセイ 夜野うさぎ @usagi-yoruno

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