第11話 こらぁ! のぞくんじゃない!



「ふぅ~」

とトイレで一息。


 そこへ突然、扉が開いて、

「あのさ~!」


 え? なんで相方が? ……のぞくんじゃないよ!


 ってか、どうやって鍵を開けたの?



 頭がパニックになりつつ、「あ、それね」と普通に応答する。


 新婚のころ、そんなことが幾度ありました。

 今度から変態相方と呼んでおこう。あんまり続くんでそう思ったり。


 ちなみにその後、お返しに私がトイレに突入したことも(笑)。あんなふうになってるんだね~。



 私の義弟が弁護士をしてるんですが、話を聞くと離婚の相談が多いようです。

 (もちろん守秘義務があるので個々の案件や詳しくはきかないし、向こうも話しません)


 色んな夫婦がいて、抱えている問題も様々。

 悩んだ末に離婚を選択する。それも一つの解決策なのだと思います。


 とある夫婦が離婚をしました。

 その原因が相手が統合失調症になってというもの。


 もちろん子供がいれば子供のために、また生活が激変するので仕事にも影響が出るから、離婚の選択も仕方ない。

 ただ、あの症状の回復には家族のケアが必要であることも事実です。それなのにバラバラになってしまう。

 悩んだ末での結論でしょうから仕方ないんだけど。やるせないなぁって感じてしまったり。



「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、死が二人を分かつまで、真心を尽くすことを誓いますか?」


 教会ウェディングでのオーソドックスな誓約の言葉です。

 神仏の前での式は、神仏との誓約になるわけです。

 人前での式は、参列者との誓約になるわけです。


 幸せの絶頂の時。いさんで「はい」と返事をした人。はにかみながら「はい」と返事をした人もいるんじゃないかな?


 だけど、病めるとき、貧しいときに夫婦関係を続けるのは、とても難しいのかもしれません。


 年を重ねると、相方の看病をしたり介護をしたりすることもあるでしょう。されることもあるでしょうし。


 それを考えると、トイレに突入されたり、突入することなんて何でもないことだよね。←結論(笑)


 相方はやっぱり愛方なのです。



 離婚をする夫婦が多い。

 ……そんな中、たまに聞きますよ。

 また同じ人と再婚して夫婦となるカップル。


 私はそういう夫婦を応援したい。

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