すぐ目の前にある光に触れようとしたが触れられなかった

第5話そして人生は続いてく

「まあグチ言いたくなるのもわかるよ。」

私の中の私が慰める。

友達いないから。

「早く安楽死とか尊厳死とか認められればなぁ。」

別の私が私にこぼす。

今だってホントは生きてたくないんだ。

今だってホントは消えたいんだ。

頭の中に自分がたくさんいる感覚って、わかるかな。

私はずっと前からそれが当たり前だったから。

「だから先生、私の頭の中をちゃんと調べて。」

でもどうすれば調べてもらえるのかわからないよ。

近くの精神科にはあちこち行ってるんだけど。

時々睡眠導入剤以外の薬ももらおうかと思うけど、

またそれ飲んじゃったら、私が私じゃなくなるから我慢してる。

私の人生はあとどれくらいなんだろう？

臓器提供希望してるから、早く楽になりたい。

私の代わりに誰かが生きられるなら、そっちのほうが良い。

次に生まれてくる予定はないけど、もし、生まれてくるなら、

生まれることになるなら、今度はクラゲがいいな。

一方的な見方になるけど、ただただふよふよ漂って生きる生活がいいな。

ウミガメに食べられてもいいや。

痛いのかな？

あまり痛くないといいな。

でもツラいよりかはいいな。

誰かのお役に立てるのならね。