二章【エアリアリズム&ブランクキャスト】ー1


                 ◇


 幻思論の時代、科学者達が真っ先に行ったのは旧世界の夢の実現だ。

 その身一つで空を飛びたい、いつまでも若々しいままでいたい、移動時間を短縮したい、自動人形の侍女が欲しい……かつて幻想の類に、少年の日の夢想に、現実的にはなし得ないとくくられていた欲望達を、幻思論は悉く叶えていった。

 人類の辞書に不可能の三文字は無く、人類の未来から絶望の二文字は消失し、空の星を掴む事、銀河の果てを征する事、あらゆる理想と呼ばれたものが全て人の手に収まるのだと、夢追い人達は歓喜した。


 そう、新世界の誕生は叶わぬ夢幻を現実とした。それは間違いない喜びで、人類に訪れた祝福で、禍福の天秤は正を指した。

 しかし、夢追い人達は忘れられなかった。

 旧世界の非在化とともに、消えたものたちの存在を。


                 ◇


 橙の光の列がある。

 自動車用の超速道路ラピッドラインの壁に沿い、並ぶトンネルライトの輝きだ。

 都市の地下に建築された隧道の中、一台の車が駆けている。

 メタリックレッドのオープンカーだ。

 オレンジを照り返して走るそれは、四人の乗員を乗せていた。

 助手席に座るカッターシャツの少年は、不機嫌そうな目つきで頬杖をついて。

 後部座席の紅い少女は吹きすさぶ風に髪の毛をなびかせて。

 ポニーテールの少女はもう一つの後部座席で、緊張するように縮こまって。


「目的地まで。大体十五分ぐらいかな」


 そして、運転席に座っているゴシックドレスの自動人形が、真後ろを向いてそう言った。


「ひゃわっ!?」


 琉香ルカは危ないと声を上げかけ、直後に最近の車は半自動操縦が主流だと言う事を思い出す。

 旧世界では実現普及化に障害の多かった自動操縦機能だが、この幻思論の時代では自動アシスト機能がないものを探す方が難しいぐらいになっている。

 車に限らず路面の清掃やホワイトボードの筆記なども自動化されたものが主流になっているが閑話休題、間抜けな事をしてしまったと気付いて、琉香は小さく身を竦める。


「あっはっは、よくあることよ琉香ぴょん。……これから少しずつ、慣れていけばいいのよ」


 隣で笑う龍原深紅タツハラ・ミアカが、諭すようにしてそう言った。


「んで熾遠ー、あたしら結局どこに向かってんのよ」

「人の話ぐらいちゃんと聞いていろ」


 深紅の眼前に情報窓インフォメーションが開く。琉香も横から覗き込むと、簡略化された線と四角で描かれた地図らしき画像がそこにある。

 ゴシック体で記された目的地の名前は、


「『時乃彼岸トキノ・ヒガン異想領域研究所いそうりょういきけんきゅうじょ』。だね」

「――!」

「そうよ琉香ぴょん。あんたのお爺ちゃんの仕事場よ」

「今識ったくせに得意げに話すな」


 へいへい、と深紅は生返事。


「時乃博士だけでは無く、複数の幻思論エアリアリズム研究施設から主要研究者の失踪事件がこちらへ報告されている。何者かの陰謀だ。十中八九確実に」

「だから。調査をしに行くの。何かの有益な情報が。手に入るかもしれないから」


 何だか大きな話になって来たなぁ、と思いながら琉香は道路の風に身をさらす。

 いや、一人の誘拐事件であったとしてもそれは大きな話である筈なのだ。

 あまりにも非日常的な事だから、この期に及んでも実感が抱けないのだろうか。

 日常なんてものは既に、昨日のあの黄昏時から崩れ去っているというのに。


「ところで。ルカちゃんは。知ってるのかな」

「……? 何をですか?」

「お爺さんの。研究の内容」


 問われて、そう言えば知らなかったのだと思い出す。

 考えてみると自分が知っている祖父の事はあまりにも少ない。親族であるから食べ物の好み、過去のエピソード、そう言った日常的なことは誰よりも知っているだろうけれど、世間から見た祖父については何も知らないような気がする。我冬市子に切った啖呵が虚しく響く。


「識らなさそうな顔だな。そもそも前提となる幻思論についてどの程度まで識っている?」


 竜鳳司鏡夜リュウホウジ・キョウヤの詰問に、琉香は口を開かず黙るしか無い。


「施設の方では。詳しい事まで。教えないもんね」

「理屈を識らなくともコックを擦れば火はつくが、着火プロセスを識らなければ待っているのは大火災だと言うのに。上の連中は一体どうしてそれを教えようとしないのか理解に苦しむ」

「あんたの基準で行くと専門家以外は何もすんなになるでしょーが」

「無知は罪だと言っているだけだ。教えないと言うのは罪科のばらまきの温床だとも」


 その返しに深紅は額を押さえて溜息をつき、しかしすぐさま顔を起こすと琉香へと悪戯めいた視線を向けた。


「まあいい機会だし、ちょっとこの辺で幻思論講座初級編でもやっちゃおうかしら?」


                 ◇


「幻思論を説明するのに一番有名なフレーズはこれかしらね」


 人差し指を一本伸ばし、


「万物は、実体を持った幻である」


「実体を持った……幻?」


 相反する二つを並べられて、琉香の脳裏に疑問符が浮かぶ。


「一言で表すなら唯物論と唯識論の混合だ。万物は意識のありように関わらずそこに存在しているが、しかしそれらの存在を支えているのは僕達の意識による観測であるという矛盾理論」

「一々言い方が難しいのよ茜ちゃんは。伝える気一切無いでしょあんた」


 深紅は情報窓を開き、そこに腕をつっこんだ。


「ちょいと琉香ぴょん、手を出しなさい」


 言われるがままに差し出すと、その手の上に何かを乗せられた。

 ページの開いた漫画本だった。琉香の知らない話だった。

 深紅は本を指差して、聞く。


「琉香ぴょん、これ何に見える?」

「ええと……愛の告白をしてるとこですか?」


 どこまで答えればいいか悩んだが、ひとまず見た通りのものを言ってみた。

 そうしたら、それを聞いた深紅はくくくと笑い。


「な、なんでですかその反応!

 だって、夜空の下で男の人と女の人が向き合ってて、両方顔を赤くしてるから……」

「あたしが指差したの、月の方なんだけど。くく。ロマンチストね」


 笑いをとめた深紅が指を鳴らすと、また新しい情報窓が開く。

 そこには先ほどの漫画のページが、拡大されて表示されていて。


「形があるように見えた月だけど、こうやって拡大してみると、ただの黒い点の集まりよね?

 現実に存在しているように見えるものも、実際はこれと同じなの」


「漫画の絵が。白黒二値のトーンで濃淡を表していて。黒ベタ一色で無くても形があると見えるように。

 存在も。最小単位が集合して。ある程度以上の密度を持つことで。そこに『在る』ように感じられるの」


「そしてその最小単位は、確率的にしか存在していないものだとは旧世界から知られていた。

 函の中の猫。波動関数の重ね合わせ。エヴェレットの他世界解釈。コペンハーゲン収束。

 貴様もこれらぐらいは聞いた事も在るだろう。前世界のSFの万能ガジェット達だ」


「あらゆるものは。確率的にしか存在していないの。

 確かに存在していることと。不確かに存在していないものであるとが。同時に成り立ってるんだね」


 そして、


「『あらゆるもの』とは文字通りの万物万象。

 原子のような物理存在のみならず、過去も宇宙も未来も記憶も、物理法則まで含めた総て。

 それらが実は曖昧で不安定であることを、旧世界の科学者が突き止めたのだ」


 つまり、


「存在とは『100%でないけどほぼ100%扱いしても問題ない』程度で存在してるであり、

 存在していないものも『0%ではないけどほぼ0%扱いしてもいい』程度の存在しなさなの」

「だから。その『存在している確率』を。操作する技術があるならば」


 深紅は琉香の方へと向けて、握りこぶしを差し出して。


「イメージを元に、そこにないものを生み出すことだって出来たりするのよ」


 開いた手には、手品のようにキャンディが。


「緊張ほぐしには糖分よ。食べるといいわ」


 言われた通りに口に入れる。当然のように、砂糖の甘い味がした。


「イメージや情報を元に、ないはずのものをあるようにする。それが幻思論技術の基本動作」


 情報窓もそうだな、と鏡夜が続ける。


「半実体のヴィジュアルデヴァイス。意識するだけで接触も透過もできる実存可能架空存在。

 普段は非在化した上で、必要とした時だけ存在率が上昇するように設定を組まれた半幻想」


「その世界の架空率が許す限り、大抵のことが可能になったのが、この幻思論の時代なのよ」


「架空率?」


 また新しい用語が出て来たので琉香は首をひねる。


「存在してるとしてないはあやふやであるからって、そんなポンポンあるものが消えたりないものが生えてきたりしたら困るでしょ。名状しがたい色彩をした人食い粘液がベッドの裏から突然滲み出てきたりするようなのが日常だったら、とても現代人が生活することなんて無理くりだわ」


「そんな物理法則や因果律を無視した現象が自然発生しない安定した状態のことを、幻思論では『現実』と呼ぶ。


 架空率とは、世界がどれだけ現実から遠ざかっているか、即ち物理法則や因果律を無視できる余地を示す値だ」


「存在率、と言う言い方もするわね。その存在がどれだけ安定して実在しているかというパラメータ。


 存在率が高ければ世界や物体は物理法則に従って安定した融通の利かない振る舞いを見せ、

 架空率が高ければ物理法則とか知ったこっちゃないなんでもありに近づくの」


「旧世界と。今世界の違いは。架空率の数値にあるの」


「融通の利かない物理法則に支配された旧世界と違い、今の世界は物理法則が崩壊している。

現実と幻想の狭間に広がる、可能性と言う名のオケアノス。そこに浮かぶ、儚い泡こそこの幻層世界だ。そこではまるで識りながら視る明晰夢のように、ヒュプノスの妄想が現と化す」


 難しい理論。難しい言葉。それらはこぞって眠気を誘う。

 単調な振動のリズムもそれを助け、まるで浮いているかのような錯覚を届けてくる。

 車はこのまま何処へも辿り着かず、永遠にこの隧道を飛び続ける。


 そんなヴィジョンを幻視して、琉香は寒気に身を震わせた。

 幻想こそが現実になるのなら、その錯覚さえも真実になり得るのでは無いかと言う不安感。

 沸き上るそれに恐怖を抱き、視線を前に彷徨わせると、


「……あ」


 トンネルの先、小さく白い光が見えた。

 出口が近い。


「そうだ、」


 ふと小さな疑問が沸き、琉香はそれを口にする。


「存在率が全部無くなっちゃったら、一体何が起きるんですか?」


「その物体は実在することが出来なくなって、完全に幻に変わってしまうわね。消失するの」


 何かを思い出すだろう、と鏡夜が尋ねた。

 いや、それは質問では無くただの確認作業。

 一段と憎しみを込めた顔つきで、竜鳳司鏡夜はその名を呟く。


「かつて世界を滅ぼした極大級災害【大非在化ランダマイザ】と言うのは」



「――存在率の喪失による、”世界”と言う実体の全消失だ」



                 ◇


 琉香は突然、視界が光に包まれるのを感じた。

 車が超速道路を抜け、外部空間へと復帰したのだ。


「へーえ」

 深紅が感嘆の声を上げる。


 眼前に展開されるのは青い空。白い雲。

 直線上に続く道の両脇には広大な花の波が地平線の果てまで広がっている。

 海を作るように咲き誇る、一面の向日葵、菜の花、水仙、秋桜。

 懐かしさ押し寄せるカントリーロード。

 ハイテク世界から解放された光景に、澄んだ空気を胸一杯に吸い込んで。


「うわぁ……」

 オープンカーから身を乗り出し、琉香は絶景を堪能する。


「『時乃彼岸異想領域研究所では主に開空間型異想領域の研究を行っており、閉塞感を感じさせない制御空間を皆様に提供致します』……っと。ふーん、成る程ね」

 表示枠を見つめた深紅が、何かを納得したかのようにうんうんと頷く。


「また面白い研究してるのね、あんたのお爺ちゃん」

「……?」


「突然だけど問題よ。この花畑、見るからにおかしな点が幾つかあります。どこでしょうか。解答時間は三秒間」


「うえぇ!? ちょ、ちょっと待って下さ」


 慌てる琉香を無視して、さーんにーぃいーちとカウントダウンを深紅は済ませ、


「解答。ラインナップが不自然である」

「あ……」


「春夏秋冬全ての花が咲き乱れてる光景だなんて、気付けばこの上ない違和感に満ち溢れた景色でしょ?」

 菜の花の時期は春先で、秋桜は文字通り秋の植物。水仙の時期は冬に分類され、向日葵は言うまでもなく夏の花だ。時期を無視した百花繚乱。咲き乱れる花々の海が、いきなり凍り付いた北海へと変わり果てたかのようにぞくりと背筋に震えが走る。


「この花畑は、春夏秋冬のどれでも無く、だけど同時にどの季節でもあるように調整がされているの。重ね合わせの猫が二重状態のまま歩き出すようなデタラメね」


「時乃彼岸博士は、異想領域技術アザーリージョン・テクノロジー――物理法則を改変された異空間の想造――の提唱で名を識られた科学者だ」


「さっき通り過ぎて来た超速道路や、あたしと琉香ぴょんが初遭遇したあの真っ暗空間とかがそれね。現代異能モノでよくある都合のいい結界とかそんな感じの」


「真っ暗空間とか都合のいい結界とか脱力する名で呼ぶな。

 あれには【夜幕天蓋ナイトクローズヴェール】と言う正式名称が存在する」


「ぶっちゃけ解りにくいのよその名前。やっぱシンプルな方が良いってーの」

「わっ、私もそう思います」


「……く。矢張り僕のいる場所について来れる奴は何処にも存在し無いのか」

 鏡夜はその仏頂面を一段と冷たくし、天を仰いで大げさに叫ぶ。

「愚者愚者しいがまあいい。正義の味方は孤高で存在るべきだ」


「悲しい事。言わなくていいから」

「……ん」


「わぉ。流石嫁の貫禄」


 深紅の言葉に、二人は同時に振り返り、


「嫁じゃない。パートナーだ」

「嫁。じゃないよ。比翼連理」


「あーあーお熱いお熱い。琉香ぴょんちょい団扇出してよ。座席の下にしまってた筈だから」


 言われるままに取り出し手渡すと、深紅は自らを仰ぎながら話題を変えて、


「それはそうと異想領域の話の続き。

 あの真っ暗空間で出会った時、あたしが空間閉鎖とか言ったの覚えてる?」


 光景自体は覚えている。

 それは忘れようにも思い出されるリフレイン。

 しかしその場で言われた事までは、流石にすぐには出てこなくて。


「あは、いいのよ別にそんな無理して思い出さなくても。……可愛いわね琉香ぴょん」


「かわわ可愛いって」


「そーゆー反応が。よ」


 ぺろり、と舌で唇を舐めて、深紅は妖艶と呼べる笑みを見せた。


「感情を表に出し過ぎると悪い人に弄ばれちゃうわよ? 気をつけなさい」


「貴様はまず自分の感情を制御しろ。僕の冷静さの一割でも身につけてから言え」

「常時イライラモードな奴が何か言ってるけど悪い例ねコレ。自分を顧みられないのも減点」

「情動と筋肉が直結してるのは貴様だろうが」


 挑むように笑う深紅と振り返った鏡夜との間で、視線がぶつかり火花が散る。

 またの戦いが始まる予兆に、琉香はおろおろと宙に視線をさまよわせる。


「ストップ。ルカちゃん。困ってる」

「…………」


「そうね、解説の話に戻りましょうか」


 咳払いを一つ。深紅はテンションを切り替えて、


「空間閉鎖と言うように、異想領域は実際の空間に重ねるようにして出来てるの」


 ペイントソフトのレイヤーみたいなものかな、と琉香はイメージをめぐらせる。

 上側のレイヤーで何をしようとも、下層のレイヤーからは見えないし何の影響も与えない。確かに重なっている筈なのに、触れる事の出来ない異相空間。


「身近な所で使われてるのは清掃だな。空間を二重化させておいて、煙草の吸い殻や空き缶等の塵を定期的に処理用の空間へと移動させ、隠蔽された空間側で廃棄物の分解再構築などの自動処理を行って……何故変な顔になる」


「周りの風景を考えなさいよ」

「ミスマッチ」


「…………」

 集中砲火を受けた鏡夜は一瞬憎悪を込めた視線を深紅に向け、しかしすぐさま調子を戻し、


「異想領域工学は世界復興の際において最も重要な役割を果たしたものの一つだと聞いている。

一度非在化した世界の上に、調整された空間を上書き出来るんだ。世界が世界として存在するのに必要な境界を作成するこの技術こそが世界を救い再誕させたと言ってもいい」

「………」


 反応に困るのだ。あなたのお爺ちゃんが世界を救いました、なんて言われても。

 感じられないリアリズム。手に入らない実体感。

 自分の知らない時乃彼岸の話は、自分の知る日常から乖離していて。

 突如降って湧いた世界の終わりは、こういうところまでも変えてしまった。


「何鬱々とした顔してんのよ」

「……深紅さん」


「誇れば良いのよ。ウチのお爺ちゃんはこんな凄い奴なんだぞーと胸張りなさい」


 そう言う深紅の視線の先は、どこか遠くを見つめていて。


「あの、深紅さんの家族ってどんな人なんですか?」


 尋ねる。それに深紅は目を伏せて。


「……ゴメン。それについてはちょい触れられたく無いのよね」


「こいつは施設育ちだ」

「茜ちゃん? 人が触れるなと言った矢先に何勝手に個人情報暴露してるのかしら?」

「伏線にも何にもならないだろう。隠す必要が無い」


「二人とも。そろそろ」


 熾遠の制止に二人はそろって頷いて、


「そうね。そろそろ時間っぽいわね」

「え? え?」 


「四。三」


 きょろきょろする琉香の前、熾遠が何やらカウントダウンを行い始めた。

 深紅の顔を見る。それは仕掛けた悪戯の成就を待ち望む子供のようににやけていて、

「見てなさい琉香ぴょん。きっと面白いものが見れるわよ?」


「二。一」


 緊張と期待と困惑を抱く琉香の前で、数え上げは終局を迎え、


「ゼロ」


 同時。

 景色が吹き飛んだ。

 先程まで広がっていた筈の花畑が一瞬にしてめくれ返り、隠されていた光景が現出する。

 異想領域を抜けたのだと解ったのは、先程の説明のおかげで辛うじて。

 青の空は雲の広がる灰色へと変わり、四季を無視した花の海は針葉樹の並ぶ森へと化けて、


「あれが――」

「そう。この先が。目的地」


 道の先、そびえ立つ白亜の城を琉香は見る。

 時乃彼岸異想領域研究所まで、車は一直線に進んでいく。



【NeXT】

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