#31 BTL_side-Charlotte II

「全く困ったものね、私の御主人様は」


 策はあるなんて自信アリ有り気に語っていたけれど、どう聴いても嘘以外に有り得ないじゃないの。

 嘘をつくことが出来るのとそれを信じさせるのは、全く別次元の問題で別方向の能力と技術が必要なのに。


 まぁ、彼も私がそれを信じているとは思っていないでしょうけど、それでもあの娘の安全を第一に考えるのね。本当妬けちゃうわ。


 さ~て、件のお姫様は何処かしら…。

『彼』が学校ココに逃げて、私達が到着するまでのタイムラグは殆ど無かった。


 となると、あんまり凝った隠し場所を作ることは不可能。

 ならば、出入りが容易な昇降口か。


 いや、適当にぶっ壊して、そこに彼女を投げやりに投げ入れた可能性もある。

 でも、『彼』の性格を考えると自分が雪人をいたぶる姿を見せる場所に投げ入れたことも十分に有りうる。


 あ~、もうめんどくさい。

 一片全部破壊して、更地にしてから探そうかしら?

 そうすると、絶対に雪人から怒られるわよね~。


 仕方がない、目星を全て。一気に探す方向で頑張ろう。

 生命ある人質には不可能で、私には出来る手段で。


『彼女』との違いを雪人に見せておくは、私にとって有益で有意義なことだから。

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