ダリアの手記

Dahlia

第0幕 ダリアの手記




 わたしの名前はダリア。お花の名前。わたしには、お父さんとお母さんがいた。わたしにそっくりのお兄さんもいた。双子なんだって。お兄さんは泣き虫ですぐ泣いちゃう。お母さんは優しくて、とってもお料理が上手だった。お父さんは部屋から出てこなくて、あんまりお話をしたことがない。お人形さんを作る職人さんなんだって。

いつの日だったか風邪を引いた。熱が高くて、頭が痛くて寒くて、怖かった。お兄さんはまた泣いてた。わたしが死んじゃうかもしれないって思ったみたい。わたしもそう思った。大好きなお母さんのご飯も食べられなくてとても苦しかった。お母さんが、りんごを絞ってアップルジュースを飲ませてくれた。とってもおいしくて、のどが気持ちよかったのを覚えている。

お兄さんが、たたかいごっこをよくするようになった。たたかいの訓練をして、強くなるんだって言ってた。でも、お兄さんは弱くて、わたしに負けてよく泣いてた。

 風邪を引いた。なんだか身体がだるい。お兄さんも同じときに風邪を引いた。

 ぜんぜんよくならない。どんどん身体が苦しくなっていく。怖いよ。

 お父さんもお母さんも悲しそうな顔をしていた。お兄さんは珍しく泣かなかった。ずっとわたしの手を握っててくれた。お父さんが、わたしとお兄さんの似顔絵を描いてくれた。それからしばらくの間は、ずっと眠ってたみたいでよく覚えていない。

 お兄さんがわたしを呼ぶ声で目が覚めた。お父さんとお母さんが泣いてた。わたしとお兄さんがもう一人ずついた。肌が黒くなっていた。

 神父様が来て、お葬式をした。自分たちのお葬式に出るのって、なんだか変。お父さんとお母さんに話しかけてみたけど、無視されちゃった。悲しい。どうしたらいいの?

 ずっとお父さんとお母さんのそばにいたんだけど、二人ともわたしたちに気付いてくれなかった。わたしとお兄さんは、死んじゃったみたい。だから、二人ともわたしたちがわからないんだって、お兄さんが教えてくれた。お兄さんは、これからわたしを守ってくれるらしいんだけど、とても頼りなくて心配です。

 お母さんがおかしくなった。ずっとぼうっとしてどこかを見てる。やっぱりわたしには気付いてくれない。お父さんはますます部屋から出てこなくなった。

 お父さんの留守の間に、こっそりお父さんの部屋へ入ってみた。中はお人形さんばっかりだった。作りかけで、首だけのとかあってちょっと怖かった。その中に、わたしとお兄さんそっくりの大きなお人形さんがあった。もうほとんどできていたんだけど、ひとみだけ入ってなくて、目の部分は空洞になってた。

 ある日、お父さんがわたしとお兄さんそっくりの人形を部屋から運び出して、窓際の椅子に並べて座らせた。わたしそっくりの人形にはエメラルドを、お兄さんの人形にはマカライトを入れたらしい。本当はお兄さんにもエメラルドをあげたかったらしいんだけど、エメラルドは高いし、良いものがなかなか無いからマカライトで我慢してねって、お兄さんのお人形さんに言ってた。

 お母さんはそれから、少しだけ元気になった。ずっとわたしたちのお人形さんに向かって話しかけたり、わたしのお人形さんの髪をすいたりしてくれてた。人形が羨ましい。

 なんとかお母さんに撫でてもらえないかなって思って、人形の前に座ってみた。そしたら、身体が動かなくなった。その代わり、お母さんに撫でてもらえた。あったかくて、気持ちよかった。お話もしてみたんだけど、声は聞こえなかったみたい。残念だなぁ。でも、また撫でてもらえてすごくうれしいから、いいや。

 お兄さんもわたしの真似をして撫でてもらってた。お母さんはわたしとお兄さんの人形に黒いノートとペンをくれた。これから楽しかったことも、悲しかったことも、これに書いてねって渡してくれた。そしたら、身体がまた動くようになった。でも、お母さんに撫でてもらいたくて、わたしもお兄さんもずっとお人形さんに座ってた。

 お母さんも、お父さんも、死んじゃった。肌が黒くなって、動かなくなった。

 鼻の大きな太っちょのおじさんが、人をたくさん連れて来て、わたしたちを大きなお屋敷に連れてった。嫌だったのに。広い玄関にずっと立たされっぱなし。

 退屈だなぁ。

 お家に帰りたいなぁ。

 あんまり退屈だから、しばらく寝る。

 またお兄さんに起こされた。違う場所にいた。目の前に透明な壁があって、前に進めない。横も同じ。閉じ込められちゃった。色んな人たちがわたしたちを物珍しそうに眺めながら通り過ぎていった。また、退屈になりそうだなぁ。

 わたしと同じくらいの歳の子たちが楽しそうに通り過ぎていった。いいなぁ。わたしもあんなふうに、ともだちと一緒に遊びたいな。

 なんで、ここに閉じ込められないといけないんだろう。お家に帰りたい。

 たくさん人がやってきて、別の場所に連れていかれた。なんだか薄暗くて、少し寒い。お兄さんと一緒に、閉じ込められる前に黒いノートとペンを持って逃げた。

 あれ? ノートとペン、触れる。でも、わたしたちの姿は見えないみたいで、みんなびっくりして逃げてった。みんな幽霊だって叫んでた。もしかして、ノートとペンが浮いてるように見えたのかな。このノート、わたしの思ったことが書いてあった。変なの。誰が書いたんだろう。書いた覚え、無いんだけどなぁ。

 人形に触られると、触られてないのに触られてる感じがする。

 あいつ、ぜったいに許さない! どこ触ってるのよ! ばーか!

 お兄さんが怒って、あいつが高いところの光を触ってるときに、あいつが乗ってた足場を蹴ってこかしちゃった。あいつは動かなくなった。それからもう、あいつは見てない。

 今日は、立派な鎧に話しかけられた。わたしたちみたいな子なのかな? 子供じゃないみたいだったけど。ともだちになれそうな子、いないかなぁ。

 ここにいる子たちはみんな、もう捨てられちゃうんだって、壊れた時計が言ってた。捨てられるって、どういうことなのかな?

 壊れた時計が、連れていかれちゃった。なんだか怖い。捨てられたくない。

 お兄さんが、ここにいる人間をみんな追い出すんだってすごい顔をしてた。あんな怖い顔をしたお兄さん、初めて見た。なんか、怖い。

 最近、お兄さんがあちこち歩き回ってる。何してるんだろう? 相変わらず顔は怖いし、なんだか話しかけ辛いな。だれかとお話したいな。一人でいる時間が多くなって、さみしい。

 ここにいる人たちが変な話をしていた。気を失ったまま、起きない人がどんどん出てきたらしい。しょくぶつにんげんっていう状態なんだそう。なんだろう、それ。

 お兄さんがうれしそうにしていた。ここが閉鎖されて、もう誰も捨てられずに済むって。もちろん、わたしたちも助かったんだって。よくわからないけど、良かったのかな?

 だれも来なくなった。また退屈になっちゃった。

 連れてこられたときに通った道を辿ってみた。広いところに出たけど、やっぱりだれもいなかった。だれかと遊びたいな。お兄さんが一言呼ぶだけで色んな作品の人たちが出てくるけど、ともだちにはなれなさそう。

 今日はここじゃない、もっと大きな建物の方に行ってみた。そこには人がたくさんいた。でも、話しかけてもだれも応えてくれない。なんなのよ。ばか。帰りに悲しくなって、通路の壁に思わず落書きしちゃった。お兄さんに怒られた。泣き虫のくせに。ばーか!

 ここの物はお兄さんを王子様、わたしを王女様って呼ぶ。なんか、嫌だ。

 退屈な一日でした。終わり。

 ともだち、ほしいな。

 今日もここを出て本館っていう建物の方に行ってみた。人は多いのに、ぜんぜんわたしに気付いてくれない。転ばせたりしてみたけど、だれも気付かない。気付いてよ。三階にレストランがあった。おいしそうなお料理がたくさん! 大人って、なんか変な生き物だ。真っ黒な飲み物を飲んでる。試しに飲んでみた。苦すぎる。まずい。なんでこんなもの飲むんだろう。アップルジュースの方がぜったいにおいしいと思う。コーヒーっていうらしい。あんなもの二度と飲まないから!

 今日はきれいな石を見てきた。わたしのひとみのエメラルドっていうのは無かった。あと、おじいさんの顔をした灰色の壁があった。口を開けてるやつ。鼻の穴までしっかりあった。もう本館も全部回ったなぁ。道も覚えた。また退屈になりそう。

 いけない。また長いこと寝ちゃった。

 最近、することがない。暇だ。さみしい。

 久しぶりに本館へ行ってみた。かわいい女の子が熱心に絵を見てた。金色の髪を紅いリボンでくくった女の子。転ばすのはかわいそうだから、驚かせてみよう。

 女の子が驚いてくれた! わたしに話しかけてくれた! もう一回やってみよう。

 また驚いてくれた! たのしい! おともだちになりたい!

わたしがここを案内することになった。やったあ!

 ルティ・ベクアール。なんか、かわいいのにかっこいい名前! でも、あんまりルティは笑わないんだ。鞄とペンかわいいな。それを言ったら、やっと笑ってくれた。ルティがキャンディをくれた。緑色のをもらった。たいせつにとっとこう!

 あのおじいさんの壁で、もう一回ルティを驚かせちゃおう。でもルティ、鼻の穴にはあんまり反応しなかった。残念。手が抜けなくなったふりをしたら引っかかった。かわいい。

 騒いだから、だれか来ちゃった。ルティと手をつないで走った。こんなの初めて。すごく楽しい。ルティが止まりそうになった。手を引いてあげた。楽しかった。

 外に出た。ルティがハンカチを貸してくれようとしたけど、わたし、汗かかないからちょっと困った。休憩することにした。アップルジュース、久しぶり! 座った席の隣の男の人が煙草の火を消してくれた。いい人だなぁ。やっぱり大人は黒いコーヒーを飲んでいる。なんであんなまずいもの飲むんだろう。ルティに言ったら話が合った。なんだかうれしい。たのしい。

 ルティが宝石を見たいって言うから、宝石の展示室まで連れていってあげた。ルティの蒼いひとみにそっくりの宝石があった。サファイア、だって。

 わたしのひとみに使われてるエメラルドもあった! 前は無かったのに! うれしい!

 不注意で人にぶつかっちゃった。気を付けないと。

 さっきの人だ。優しい人だなぁ。なんだか、昔のお兄さんと少し似てる気がする。

 パティー・ティエンスだって。名前、かわいいなぁ。あ、気にしてる。触れないでおこう。パティーにご飯をごちそうしてもらえることになった。みんなでご飯!

 オムレツおいしそう! ルティもオムレツにした。おそろい。でもなんだかルティはずっとなにか悩んで。どうしたんだろう。こういうときに、力になってあげるのが、ともだち、かな?

 ルティに嘘、吐いちゃった。わたし、ともだちなんていないのに。でも、ルティも同じ。ともだちなんて、できたことないからわからないけど、お互いにともだちだと思ってるなら、それはともだちだよね!

ウェイトレスのお姉さんきれいだなぁ。あんなお姉さんになりたかったな。

 オムレツ、ふわふわでおいしい! アップルジュースも飲んだ。デザートの、あれ。なんだっけ、あの赤いタルト。とにかくおいしかった!

 別館。わたしのいるところ。どうしよう。勢いで面白いって言っちゃった。たしかに面白いんだけど、なんか不安だな。でもルティも行きたがってるし、パティーもいるし、少しくらいならいいよね!

 お兄さんに、お客さん連れてきたって言っとかないと。お兄さん、人間嫌いだからなぁ。

 あれ? お兄さんがどこにもいない。なんで? まぁいっか。戻ろう。

 パティーは、ルティみたいに驚いてくれるかな?

 パティーったらすごい驚き方! 面白いなぁ。

 お兄さん、もう会ってたんだ。怖いなぁ。なにもしないといいけど。会ったらちゃんと言っておかないと。また怒られそうだなぁ。

 通路が見つかっちゃった。どうしよう。パティーはどっか行っちゃうし。落書き見られるなぁ。ルティは行きたいって言うし。まぁ、つまんない場所だし、すぐ戻って来よう。

 やっぱり落書き見られちゃった。あーあ。でも、なんかルティがあったかい。わたしの字を見て悲しいって。もしかして、ルティ、わたしのこと、わかってくれるの?


 ルティがパティーにリボンを貸しちゃったから、わたしもルティにリボンを貸そう。これでお礼にはならないけど。ありがとう。ルティ。

 え、うそ。お兄さんが二人をここに閉じ込めちゃった。もう、なんてことするのよ。後で泣かせてやる。ばか。ルティもパティーも怖がってるし、わたしがしっかりしないと!

 とにかく、お兄さんを見つけないと。でも、どこにいるのかわからないし、とにかくいまは二人について行こう。人形さえ見られなければ大丈夫。あ、そういえばあそこの鍵って閉まってるのかな。どうしよう。

 ルティが、しあわせなゆめの中に入って行っちゃった。ついて行ってみよう。ここでならルティと二人でずっといても、悪くないかもしれないな。唄うの気持ちよかったな。

 オムレツのベッド! ふわふわ! 欲しいなぁ!

 しあわせなゆめに王女様はお部屋にお戻りくださいって言われちゃった。ちぇ。

ルティが気付いた。出よう。やっぱり、二人をちゃんと送り届けないとね。でも、よく考えたらルティがこのまま夢の中に居続けたら、こっちのルティは死んじゃうんだよね。こっちのルティが死んじゃったら、夢の中のルティも消えちゃうのかな。もしそうなら、危なかった。ともだちが死んじゃうのは嫌だ。

逆向きに回る時計? そんなのあるんだ。あれ? でもこれ、お兄さんの字に似てる。

パティーの様子がおかしくなっちゃった。やっぱりこれも変なことが起きてるの?! ここがこんなに危ないなんて。おねがい、パティー! 戻ってきて!

壊したらだめだ! きっと仕返しがある。でも、もうこうするしか! ごめんなさい!

そんな。こんなの、あんまりだよ。わたしの目が。目が無くなっちゃった。嫌だ。見られたくない。こっちに来ないで!

辛いけど、ルティには悪いけど、突き放して帰ってもらおう。お兄さんもいないし、後からこっそりついて行って、ここのみんなに命令すれば、みんな道を開けてくれるはず。わたしはここの王女だもの。せっかく、初めてできた、ともだちだったのに。嫌だ。辛いよ。悲しいよ。さみしいよ。また一人になっちゃうのかな。

ルティ。わたしは覚悟を決めたのに、なんでずっとそこにいるの。決意が鈍っちゃう。おねがいだから早くどっか行ってよ。

お兄さん。こんなときに。ああ、そうか。やっぱりこれはお兄さんが仕組んだことなんだ。お兄さんが命令したことだったんだ。泣かしてやる。ばかばかばか!

ルティ。なんでそんなに、わたしのことを。いいよ。もう。わかったよ。きみはわたしを裏切らないんだね。そんなに言うなら、わたしも決めたよ。きみがわたしを知って逃げても、受け入れても、わたしはきみを、もう裏切らないよ。鍵を開けるよ。

ルティ。パティー。わたしは決めたよ。この場所は、王子であるお兄さんとその手下たちが支配している。でも、安心して。わたしが必ず、ここから出してあげるから! 初めてのともだちとさよならするのは悲しい、さみしい。胸が張り裂けそう。でも、わたしは決めたの。

ルティが来てくれた。それだけでもうれしかった。やっぱり、この目を見て怖がっちゃったみたい。最後に、わたしの宝物をあげてさよならにしよう。

ルティ。きみのわたしを想ってくれる心を疑ったわたしを、どうか許して。きみは本当にこんなわたしの、ともだちになってくれたんだね。ありがとう。ありがとう。きみとパティーは、わたしがぜったいにここから出してあげるから。約束するから。

ルティ。ずっと、ずっと、ともだちでいてね。約束だよ。

これは、わがままかな。また会いに来て、なんて。でもきみは、うなずくんだね。

パティーが、またおかしくなっちゃった! わたしの目。かえして! なぜ! なぜなの! なぜわたしの目を返してくれないの! なぜ持っていっちゃうの! また、お兄さんがなにかやったの?! もういい加減にしてよ!

あいつ、もう許さないから! そっちがその気なら、わたしにも考えがある! 力ずくでも、わたしの持てる力を全部使って突破してやる! 二人を送ったら、泣かせてやる!

また、こうしてルティの手を引いて走ってる。やっぱり、ともだちと一緒にいると楽しいな。

おっちょこちょいパティーが、初めてかっこよく見えた。やればできるんだ。

ここまで来ればもう大丈夫。

おわかれ、しなくちゃ。嫌だな。お別れしたくないな。でも、しなきゃ。

ああ、やっぱりルティは、あったかい。

さよなら、ルティ。パティー。

もう会えるかわからないから、きみのぬくもりだけ、もらっておくね。

 ごめんね。泣かないで。

 泣かないで。

 きみの泣き顔は、できるなら見たくないんだ。

 そんな声で呼ばないで。ドアを開けちゃいそうだから。

 さよなら。わたしの、ともだち。


 二人とも行っちゃった。決着、つけないとね。そうだね? お兄さん。

 あやうく、お兄さん殴り倒すところだった。

 でも、お兄さん強くなったな。

 もう、疲れちゃったから眠ろう。

 あれからどれくらい経ったんだろう。本館を歩き回ってルティとパティーが来てないか探しているけど、ぜんぜん見当たらない。お兄さんはどこかへ行っちゃったのか、あれからまだ一度も出逢っていない。また、退屈になったな。

ルティとパティー、まだ来ないのかなぁ。

はやく会いたいなぁ。

 お兄さんが泣きながら謝ってきた。仕方ないから許してやる。

 お兄さんが最近ようやく昔みたいにやわらかくなった。

 お兄さんが二人はもう来ないのかなと心配そうにしている。自業自得。

 今日も本館ロビーで待ってみたけど。やっぱり来ない。

 お兄さんが新しいリボンをくれた。ルティのリボンにそっくり。

 ルティ、パティー。わたしの手記、読んでくれてる? 早く来ないとグレちゃうぞ!

 風が冷たくなってきた。もうすぐ冬なんだね。雪が降るのかな。積もったら雪遊びでもしようかな。少しは退屈もまぎれるかも。

 お兄さんが冬物の服を持ってきてくれた。深い緑色の長いコートに薄桃色のマフラー。濃い赤色のあったかい手袋。すっごくあったかい。これで寒くなってもへっちゃら!

 ついに雪が積もった。お兄さんと一緒に、だれも来ない別館の前で雪遊びをした。後ろからお兄さんを押して雪の中に倒した。お兄さんの形に穴が開いた。笑い過ぎてお腹痛かった。

 お兄さんと一緒に雪で人形も作った。なかなか上手くできなかった。こうやって、やってみると、お父さんすごかったんだなぁ。あんなにきれいにお人形さん作るんだもん。













 あれ?

 

え?

 

うそ。

 

そんな。

 

まさか!


来た。


来てくれた!





Happy End,

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Dahlia 〜ダリア〜 増本アキラ @akiraakira

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