第5話本来の目的は何か

1)悟りを求める修行僧

 過酷で苦しい修行を続ける僧侶がいて、尊敬を集める場合がある。

 しかし、問題は悟りを得てから、何をするのかだと思う。

 悟りは「何をするか」のための手段に過ぎない。

2)社会的な地位の向上を求める人

 仕事などで熱心に努力し成績を上げる、財産形成に成功するなどして、社会的な地位の向上を求める人がいる。

 しかし社会的な地位の向上によって何をするのか、財産形成によって何を行うのかが問題となる。

他人に対して権威や権力でもって服従を強いる場合もあるし、財産形成はさらなる財産形成のため努力し続けなければならない場合もある。

自分に対して服従する人が多ければ多いほど満足感があるとか、預金残高や土地や貴金属類が多ければ満足するとか、それが満足このうえないと言うならば、私見ではあるけれど、寂しいことこのうえない。

社会的地位の向上や財産形成もある程度は大切だけれど、たどり着くべき目的ではなく、あくまでも手段にすぎない。

3)憲法の平和主義至上(改正絶対反対)の人

憲法はその当該国の最高規範法であるけれど、憲法を守るために国があるわけではない。

憲法はその国の基本法であるけれど、他国民にとってみれば、他国の憲法など守る義務はない。

つまり日本の憲法など他国(他国民)は守る義務はない。

(それは日本人が隣の国の憲法を守る義務がないという意味でもある)

日本は憲法で軍事力を使用した交戦権を否認しているけれど、他国ではほとんどそんな憲法はない。

野党の責任ある立場の人が、平和憲法の理念を徹底し、自衛隊廃止とか米軍追放とか言うけれど、それが実現した場合、軍事力を使用した交戦権を認めている他国に攻められ国土は焦土化し国民は虐殺の目に遭うことも、ありえないことではない。

憲法の平和主義は、あくまでも目的であるし、手段ではない。

憲法を守って国が滅びてもいいのだろうか。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る