お道化の正体は…?

東雲目線~…


なんだ?此処最近、アイツらの様子が可笑しい…。幾ら鈍感と言えどもそれ位の事は気付く

。椎莵は挙動不審だしなぁ……。どうせ、私が何を聞いたとしても唆されるだけだろう。そんな事目に見えている…。

囚人達の動きも怪しいし…。

一体私が見ていない間に何があったのか聞く必要があるな…。




もう少し様子を窺うとするか…。




幾ら鈍感と言えども…流石に不味いだろ…

と言うことで私は見張り番をする事にした…

暗い…そして眠い…私には忍耐力が欠けている?そう思いたくなるな…。

眠気と闘いながらも必死に起きていたが、ん?……足音?囚人の誰もが寝静まったであろう時間帯に…そもそも私に許可を得ていないのに勝手に出歩く輩が居るのか?…

薄暗い方の壁際に隠れて様子を窺う…

は?…

私は大きな間違いをしていた。私の予想は見事に外れ…まぁ、予想すらも懲罰房行きの囚人やら新手の模範囚が逃げ出して居るのでは無いか…と言う妄想じみた予想だが、全く違っていた。

椎莵?何故此処に彼奴が居る?

とっくに消灯時間は過ぎている尚且つ此処の仕事は朝から昼まで…と昼過ぎから朝方まで…となっているが夜勤の活動に向いていない椎莵はとっくの昔に外したはず…。

今迄…あの極悪犯いや、湊人だったか…彼奴が来てからと言うもの椎莵は嬉しそうだった…そういう風にしか捉えて居なかったが、別に私の仕事に支障が出る訳では無いから放っておいた…けれども今、此処で起きている事を確り監視する必要がある…

そっと耳を傾けていると椎莵が独りブツブツ独り言を言っていた…

正直、意味が分からなかった。

彼奴は本当に馬鹿で阿呆で協調性も無いが、

頭だけはきれる…まぁ、その位だな…私が知らない部分だって充分にある訳だから。

だから、こうやって…いや、自分でしているのに悪趣味だな…と正直な気持ち、思う。

誰にもバレていないのならそれはそれで良いとしよう。



今日は…何か手がかりを掴めたのだろうか…無駄足に違いない。


そっと私は部屋に戻った。これから分かる真実を知る手がかりを充分に持っていながら

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