真実探し

あれから……何ヶ月経っただろうか…。俺はあの日捕まり今迄のうのうとこの監獄で過ごしてきたが…今日こそは無実を証明してやろう!そんな気持ちで行動していた。


「なぁなぁ、さっきから、何をブツブツ言ってるん?」


俺が策を考えていたのにそれを邪魔しやがって…少し苛立った…だが、こんな事で計画を立てるのを失敗させる訳にはいかないのだ…


何故か…俺の死刑執行日が近づいているからだ…

こんなの止めるしかないだろ…俺が無実であると証明しなければならない…。


でも、それを探すのに面倒な奴が居る…紫紅埼䴇杜だ…。

こいつは侮れない…。勘が良く頭も良くどちらかと言えば秀才だと、思う。

だからこそ彼奴にだけは気づかれてはならないと心から思う。

誰も信じてくれないであろう罪を…汚名を背負わされているだなんて…

小馬鹿にされて、それを話のネタにされるのが落ちだろう。

だから、話さない、巻き込まない、それと俺の存在を少しでも薄くする為に…。


「いや、ちょっと考え事してただけだ、お前もそういう時有るだろう?」


潮笑いを浮かべて俺がそう言うと䴇杜は、何かを察したかのように…


「仲間なんやから、隠し事なんて、せんよなー?」


何時もの笑いを浮かべながら凛とした浅葱色のかかった色の眼で見てきたので


「心配すんなって…なぁ?俺は何でもねーよ」


何ヶ月かしか経ってないのに…変な絆が生まれたような生まれていないような……


とりあえず、俺は探すんだ…




俺の無実を証明するための証拠を…

確証がある訳では無いがこの監獄…此処の看守らは怪しい…


突き止めようか…俺が死にゆくその日までに…

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