ある屈辱の思い出

夏のきもだめしのこと



 おばけなのです

 こわいのです


 これで夕ちゃんを

 おどかすのです



 いつもいじめられてる

 しかえしなのです


 おもらししちゃっても

 しらないのです


 かえのパンツなんか

 ないのです


 みんなに笑われて

 泣いちゃうのです



「ゆ、夕ちゃんは

 どこにいったのですか」


 お化け提灯

 ポヨ~ン


「ひゃーん」



「やーん、かえります

 もー、かえるのです」



「で、出口

 どこでしょうか


 さ、さっきので

 ちびっちゃったのです


 あ、またちょっと

 でちゃいました



 、、、、、


 もー、だめです

 井戸のかげでしちゃいましょう


 だ、だいじょーぶです

 くらいから人には、、」



「わっ」

 後ろからおどされる。


「うひゃ


 あ、あ、、ほ~――――っ」


 じょ、じょわわわ~~~っ


「ふふふっ

 濡れスケですね、お姉ちゃん」


 カメラのシャッター。


「と、撮らないでください」



「かえのパンツ

 いりますか?」


(深慮遠謀)


「お、お願いします」


(浅薄浅慮)



 うえ~ん

 みじめです




【MEMOIR】

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