フェーズ:013『夏の朝、早く目覚めたら』

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Title:『夏の朝、早く目覚めたら』


「はあ……よく寝た」


8月――。

連日連夜続いた異常極まる超熱帯夜の朝。

俺は久しぶりに、すっきりと目覚めた。


「エアコン壊れて困ってたけど、

けっこー涼しいじゃん」

温度は35度。

どうやら室温計が壊れているらしい。

俺はカーテンをめくり、外の景色を眺めた。


「まだ早いのに、子供は元気だな」

眩い白。

爽やかな色のシャツやワンピースを着た子供達が

陽光に負けない笑顔で走り回っている。


「楽しそうだし、俺も外に出てみよっかな」

俺は俺の隣で眠る彼女の髪に手で触れ、

アパートの外へと向かい、子供達の輪に飛び込んだ。

 

すると――そこに、

部屋にいるはずの彼女がいた。


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