理解をするのではなく、認めるということ

異性愛者にとって同性愛者を「本質的に」理解できるかといわれれば、それは他者を理解しようとすること以上に難しいことなのかもしれない。いつまでも字面でしか追えないような概念だと感じる。ただ今作を読んで何が変わったかと云えば、性的愛(エロス)とは切り離された「家族愛」に代表されるアガペーの類いの存在が同様にあるのだという至極当たり前かもしれないが、見逃されがちなものの存在に気づけたことである。この本は単にLGBTに理解を示そうという内容ではない、もっと心の奥に備わっている性的コンプレックスを醸す内容となっている。
だから、LGBTに対してただ理解しようとするのではなく、まず認めることからはじめよう。では認めるとは具体的にどういうことなのかといわれれば、それはレビューの本質から逸れる上にスペースを多くとってしまうため、あえて言及はしないことにする。

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