たいへん面白く、楽しく、可愛らしい作品です。
まず素晴らしいなと思うのが、風景描写です。
北欧の景色が美しく描かれているのですが、それは決してただの景色にとどまってはいません。
人々の生活、営みと結びついた風景描写で、だからこそ世界観が見事に立ち上がってきます。
こういう部分には、なんとなく『指輪物語』などのファンタジーを連想しました。
また、一人ひとりのキャラクターもとても味わい深く可愛らしいです。
それぞれに面白おかしく個性が輝いていますし、何よりも決して悪い人間などいないのだ、という作者の方の温かな視線を感じて、読んでいてとても心地よいです。
終盤の攻防にはたいへんな臨場感で、ありありとその場面が浮かんできました。
面白さとキャラクターたちがどうなるのかが気になるのとで、一気に読まされてしまった気がします。
展開もも面白く、細かなところまで手の行き届いた設定も見事でした。
個人的にはレヴくん推しです...。
風景から立ち上がる世界観、キャラクターの愛らしさ、そして終盤の臨場感がとても素晴らしい作品でした。
猫さんです! 猫さんが可愛いです! 猫さんが正義です!
つまり、みんな可愛い(*´艸`*)
老害呼ばわりされているパパさんも、可愛い(*´艸`*)
読了後の高いテンションで、書きなぐってしまいました。
ここから先は、やや真面目に。
オーロラが見えてきそうなくらい、きりりとした空気。
猫橇が駆け抜ける白銀の雪景色。
などなど……、
猫耳なしでも、素敵な世界です。
北欧神話の女神さまの名前も出てきたりしますが、難しく考えないで読めます。神の血を引いているとか、日本人なら少なからず親しみやすいとも思います。
さてさて、
猫耳に祝福あれ!
北欧の美しい自然を舞台にしたファンタジーです。
幼い頃のすれ違いが原因で、呪いし者と呪われし者の関係となってしまったカットとフィナが再会。
カットは王として、フィナはその花嫁候補かつ護衛隊長として再び出会います。
幼い頃の友情のような淡い恋心のような感情をお互いに抱き続けていた二人が、その先にある想いに気づきつつも距離感をつかめずにいる、そんな胸キュンな状況が最新話(王様と前夜祭)から伺い知れます。
登場人物(猫)のキャラが印象的。
猫耳の王カットは勿論のこと、凛とした軍人としての姿と可憐な乙女の姿を併せ持つフィナ、カットとは浅からぬ関係があり少し癖のあるレヴ、威厳ある前王にして少々大人気ないところがあるカットの父ティーゲルが、場面場面でコミカルに動き回り、物語を盛り上げます。
中でもフィナとノルウェージャンフォレストキャットのアップルさんのコンビが微笑ましくて可愛いです。
カットの猫耳の呪いは解けるのか?
カットとフィナの恋の行方は?
ティーゲル様との橇レース対決の勝敗の行方は?
今後の展開が楽しみです。
〈読了後感想〉
最後まで猫さん可愛い!
こんなに猫さん集団が大活躍のお話はあるでしょうか?
もちろん、お話のラストも読んでいて笑顔が出るような大団円でした。
第6話王様と誘拐まで読んでのレビューです。
北欧のとある世界を舞台にした、かわいい雰囲気のファンタジーです。雪と氷をイメージさせる冷たい世界を、カットとフィナという二人のキャラクターが熱く駆け抜けていきます。
この二人が近づいていく恋の物語を中心に、さまざまなキャラクター、なんともかわいいネコ、そして魔法の存在などを巻き込んでのにぎやかなストーリーが展開していきます。
文章もとても読みやすく、情景描写もとても丁寧、早々に物語世界にはまっていくことでしょう。
物語はまだ序盤、これからの二人の活躍に期待しながら、今から連載を楽しんでほしい作品です。
初恋の少女に「大嫌いっ! ネコになっちゃえ!」と幼き頃に呪いをかけられた主人公・カット。
かくしてこの若い王は、ネコミミを隠し通す日々を送るのだが……。
気になる小説というものは、冒頭でまず読者を強烈に惹きつけてくる。
今作の場合だといきなり「ネコになっちゃえ」と呪いをかけられるシーンだ。
呪いでカエルになるのなら分かる。醜い姿のカエルはよく呪いで変身させられる定番だ。
でも、ネコになれという呪いは少なくとも自分は聞いたことがない。
何故ネコなんだ? ていうか、ネコになるのは呪いなのか? むしろモフモフなネコになるのは祝福なのではないのか?
単に作者の好みなだけなのかもしれない(七割方そうだと思うw)
でも、何かしらここに深い意味があるのかもしれないと読み続けていたら……。
おー、なんと、そう来たか!
タイトルの元ネタである『王様の耳はロバの耳』の王様は「自分の耳はみんなの話がよく聞こえるようにロバ耳なんだ」と隠していたロバ耳を告白した。
では、カットのネコミミは一体何のためなのか?
それはひとことで言えば「愛ゆえに」である。
カットのネコミミには多くの人の「愛」が詰まっている。
中盤から終盤、そして大団円後にも続く真のハッピーエンドに向けて物語が高まる中、どうか読者の方々も自分の中にある心のネコミミを立てて、この物語が奏でる素敵な音を楽しんでほしい。
そしてともに叫ぼう。
「みんなー、『王様の耳はネコの耳』、これ絶対に読むべきだぞー!」
って。
雪に包まれた国ハールファグルの美しい情景の中で、猫耳が生えてしまう呪いを受けてしまったカットの物語は始まります。
厳しい山脈とフィヨルドに護られたこの国に暮らす登場人物達は、皆生き生きとしていて魅力的です。
そしてこのカット陛下、天然ジゴロです。
無自覚で生真面目な女性軍人フィナの意外な一面を引き出すまでの流れは『王様ハンパない……』の一言。
しかし、そのフィナもまた一筋縄ではいかない様子。
凜々しくありつつ、時に見せる悲痛な一面が印象的です。
どこか悲しげな影を纏ったフィナとカットのこれからの関係がどうなるかが気になります。
最新話ではどうやらそんなカット陛下の魅力にやられたとみえる方がさらなる波乱を巻き起こす予感。今後も注目ですね。