第一章 《出会い》

第1話 『どこですかここ』

 青々と茂り、数十メートルはあるであろう木々、一メートルはあるであろうきのこ、空を見上げると、まるで大空を支配しているように堂々と羽ばたいているドラゴンが見える、そんな場所に俺は立っていた。

 

 俺の名前は森海 霊彦たまひこ、キラキラネームかと思われる方もいらっしゃるとは思うが、そうではないので悪しからず、ちなみに俺っこでもない、れっきとした男、華の男子高校生である、あ、ちなみに中二だけど厨二ではないからね、ここ大事。


 『霊彦』ってのは地元の神社に祀られてる神様の名前から借りたもので親父が神主で信心深いから何を血迷ったのか息子に神様の名前を付けてしまったそうだ、罰当たりにも程があるだろう。いやほんと

 

 ……え?神社って言ったってここは日本じゃないだろうって?

 

 そうだな、確かにここは日本じゃないようだ。

  

 ……ん? 今度は何だ……あぁ、『ようだ』って言い方が可笑しいって?仕方ないだろう、俺だってなんでこんな場所にいるのかさっぱりなんだ。


 あー、こっちがこんがらがってきた、ここに来るまでの経緯を思い出してみようか……


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