works/1177354054880262091

『ラスト・メメント――貴族と死』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880262091/episodes/1177354054880262380


 死の奪還、というと、最早ありふれたテーマのようにも聞こえるけれど、死を奪った者は人であり、奪われた者は絵で、取り戻そうとするのはまた別の人間である。ともすれば好事家の娯楽にも見えるし、事実そうでないとも言えないのだけれど。

 具象化された死というモチーフは、死に鈍感な人々の為に生まれた物ではなく、客観を以て始まった物らしい。嘲笑も憧憬もなく死に対するということは難しい。役割の分割と規定でもしなければ人には出来ないことだし、それが息を吐くように為されているのは、連作だからなのだろうな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る