第11話電子魔道書的GWの過ごし方(闇鍋)2杯目
「やりましたわ!これでエリンギ装備の素材が揃いましたわ!」
「MVPはこむぎちゃんだよね」
「ジョロが使えないと大量に持っていたアトミックナパームガン投げは流石に廃課金厨だと思ったな」
「使うたびうちらも全力で逃げなあかんのが焦るけどなー」
「楽しいです!」
回想
みんなで楽しくGWを過ごそうとしたら2日目に雨でみんなでカイハン中
おわり
「しかし、ジョロ。明らかに見た目装備で、ネタ装備のキノコの着ぐるみになぜ執着していた?」
ザラメの疑問ももっともだった。
このカイハン自由度が高いのだが、見た目装備やただ強い装備は、かなり手間がかかる。それゆえソロでの任務達成を小町は諦めていた。
「知らないんですの?このエリンギ装備完成が『認定魔道士』クラス取得条件の一つなんですのよ?」
「マジかっ!?」
かなり驚くザラメに不思議な顔のこむぎ。
「なんです認定魔道士って?」
カイハンに精通するシオが呆れながらこむぎに言う。
「書籍魔道士は現実でもいるし、カイハンでもクラスとしてはあるんよ。でも、器用貧乏でなかなかの玄人向きで人気がなくてな。その上級職が認定書籍魔道士、略して認定魔道士。上級になると全部のクラスのリミッター解除ぐらいのマルチクラスのえげつないクラスになるんよ。一度公式が発表した時、ネットで公式チートクラス呼ばわりされたんや」
「認定魔道士も現実に存在するんだけれど、電魔局が認めたすごい書籍魔道士の証でカイハンでもまだ持ってる人が100人いるとかいないとか」
そう話している3人をよそに興奮したザラメが小町に聞きよる。
「ジョロ、キサマ認定魔道士を目指しているのならば…もちろん」
「ええ、MANA様目指してますわ」
キラーンとした視線が交差する。
「MANA様?」
こむぎが再度首をひねる。
「カイハン内でも伝説級のハンターや。アカウント取るときkomugiってやってもだめやったろ?」
「ええ、既に使ってる人がいるとかで」
「そんな中で、電子魔道書に必要なMANAの名前を一番に取って、現カイハンランキング1位を独占しとるのがMANAや。わかってるのが、黒のゴシックドレスにえらい派手なピンクの髪ってだけやからな」
「古参プレーヤーにしても、ツチノコみたいな人で誰も見たことないの」
シオとエストリカの説明でおぼろげながら凄さを感じるこむぎ。
「ほえ~すごいですね」
「うちには、低レベルでアトミックナパーム投げまくってドラゴン爆死させてるこむぎのほうが怖いがな」
シオが苦笑いをする。
「しかもそのMANA様はソロで認定魔道士になったんですの…まさにスキージャンプならレジェンド、体操選手ならキング、レスリングなら霊長類最強…」
「途中からえらいスリップしとるなジョー」
そう話していたが、ザラメはそれを聞いて決心した。
「私も目指す」
「書籍魔道士のクラスレベルあげるだけで相当時間かかりますわよ?」
「ジョロはソロだからだろ?」
「でもレベル高くても技が弱すぎてパーティで活躍できませんの。私はひたすらスライム狩ってましたわ」
「ふっ、ぼっちは泣けるな」
「努力はしてますわ」
「くっ!」
2人のやりとりを聞き頭を抱える3人の頭上から声がかかる。
「誰が呼ぶ!?君が呼ぶ?それとも私が呼ぶ!?いいや私がでてきた!!!」
その声を聞いて瞬間、ザラメと小町は声のほうを向く。
そこにいたのは、黒のゴシックドレスに腰まであるショッキングピンクの髪の女性…。
「「MANA様!!!」」
「いやいやエストリカが遊んでるっていうから心配でねぇ」
「「サインください!」」
「ほほいのほいっと」
さらさらとザラメと小町の武器にサインを描いていくMANA。
「まあ楽しんでるならよかったよぉ~それじゃあ『MANAは廻り廻って人々のために』」
シュンとテレポートでいなくなるMANAにぽーっとした顔のザラメに小町。
「メグリちゃん…」
「今、エストリカさんの名前言ってませんでしたか?」
「聞かなかったことにしとこ。2人には夢のままにしといたほうがええこともある」
さらにつづいちゃうGW
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