第21話 庭でSM作戦会議


 そんなわけで…変態3名、病院前で集合です。

 僕は 桜木さくらぎ 雪夜ゆきや!残念ながら、その変態のうちの一人さ。


 現在、病院敷地内の庭で待機中だ。

「僕の予想では、この病院の入院患者のなかに能力者がいる」

「はっ?この街に何人の能力者がいるのさ?」

「いやいや…味方だと思えば心強い」

「残念ながら…この能力者は危険だ…」

「危険…そんな大胆な性癖をもっているというの…なんか興奮するわ」

 頬を高揚させる乱子(本名不明)

「アブノーマルということか…」

 手首に縄の痕を青々と浮かび上がらせるシズシズに変態扱いとは…。

「そういう問題じゃないんだ…その能力の強さが半端ないんだ…」

「それほどの変態か!」

 シズシズ…そのスーツのポケットから、はみ出たボールギャグ…お前も充分変態だ。


「いいか…作戦は…」


「まずは…本体を特定しないことにはね~」

 乱子が両手でムチをピシパシ鳴らしながら考えている。

「変態なら、見ればわかるのでは」

 シズシズが乱子に踏みつけられている…お前は…見ればわかる…変態だ。


「僕達の能力は、圧迫された欲望の産物だ、だとしたら…よほど、押さえつけられた欲望の持ち主だと思う…そうたとえば、重症患者とか…」

「インポテンツね」

 乱子がシズシズにムチ打ちながら歓喜する。


「僕が知る限り奴はテレパスとサイコキネシスを使う」

「ファイフォヒネヒス…」

 すでにギャグボールをはめられたシズシズ…。

「あぁ…先手を取られれば、まず勝てない」

「どうやって…探すのさ、やみくもに聞き回ったら…」

「心当たりがあるんだ、任せてくれ…1時間後、またここで」



「あー!また来た、エロ仮面!」

 そう僕と一緒に落ちた看護婦だ。

「誤解だ…聞きたいことがある」

「下着の色か?教えないわよ」

 看護婦さんがスカートを押さえる。

「違う…アンタの患者のことだ…」

「アタシの?」

「そうだ…だいぶヒドイ扱いをしているようだな…」

「……なんのこと」

「とぼけるな!家族に知られたらマズイんじゃないのか?」

「……あの子なら大丈夫なのよ…植物状態なんだから」

 思った通りだ、この看護婦…最悪だ。

「黙っててやるから…病室を教えろ」


 庭に戻ると…シズシズは半裸で四つん這い…その上にボンテージの乱子が足組して腰かけている。

 どうやら、おとなしく待っていてくれたようだ。


「病室がわかったぞ…」


 あとは作戦通りに…運べばいいのだが…。

 ビシッとシズシズの尻にムチ打つ乱子…。


 不安しかねぇ……シークレットミッション

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