017「妖精さん、ペロペロ党との戦い」

「ブヒィー!魔法が怖いブヒィー!」

「お前が先頭になって突撃しろブヒィー!」


豚人間達は、銃弾を浴びた事で混乱していた。

火薬による爆音、そして、銃弾の殺傷力にびびった。

なにせ一撃浴びたら、人生終了なのだ。

まともな医療技術もない環境で、銃弾浴びたら、死ぬか、障害者になるしかない。


「この世から、お前らを駆逐してやる!」


『妖精さんが中二病だお』

『無駄弾を撃ち過ぎたら、戦争終了ですよ?』


シルバーは、拳銃の副列弾倉を注意深く交換して、前方にいる豚人間目掛けて撃ち放つ。

その度に豚人間は後退し、策を弄してきた。


『妖精さん、天井に張り付いている豚がいますぞ』

『このまま進むと、お尻の処女が奪われますぞ!』


すぐにシルバーは、銃口を天井へと向ける。

天井の石柱に、張り付いている豚人間が居た。すぐに、銃弾をお腹にプレゼント。

致命傷を負った豚人間が落下し、石の地面とぶつかり、無残に死ぬ。


「ぶびっ!……もっと、エルフ娘のオッパイ揉みたかった……」


『死に際のセリフがこれ』

『ただのオッパイ党の残党だった件』

『ぺろぺろ党の罠だと思ったら、隠れて避難している豚だったお』

『自衛隊のレンジャークラスの筋力な件……妖精さんが相手している豚が、まじで精鋭すぎる……』


一方的に豚人間を狩る立場になったシルバーは、前進を再開。

豚人間の姿を見つけ次第、銃弾を頭や胴体に一方的にプレゼントして、あの世へと送る。


『妖精さん、今の気分は?』


「……辛い。早く終わらせて、プラチナとイチャイチャしたい」


『よし、妖精さんに屋内戦闘をレクチャーしてやろう 』

『童貞な妖精さんを、人を殺すマシーンにしてやる!』

『俺の妹をファックしても良いぞ!この虫けらめ!』


「う、うん、俺、頑張る」(正直、戦いながらアドバイスされても困るんだが……こういうのは事前にやって欲しい)


洞窟の中で一人孤立している。

そんな状況だったが、ネットの皆の励ましや、役に立つ索敵のおかげで、辛うじて戦意を維持できた。


『屋内では、小型の銃器が物を言う。

つまり妖精さんの拳銃は、この地形に向いているんだ。

良かったな、俺の言う通りにグロック17を購入して』


(まぁ、確かに小さいから扱いやすいな。

グロックの装填弾数が多くて戦いやすい)


『竹槍を持った豚人間は、この地形では、武器の取り回しが効かない。

だから、行動が阻害されて、殺されやすくなる』


この声が聞こえた瞬間――洞窟の向こう側から、豚人間、それも集団の足音が聞こえた。

どうやら、豚人間達は、密集して突撃する事で、恐怖を抑え込み、シルバーをそのまま捕獲する気らしい。

だが、長い竹槍は、この不規則に、狭い洞窟内では取り回しが悪い。

周りの壁や、他の豚人間に竹槍がぶつかって、思ったように身動きが取れない。

その隙を突いて、シルバーは拳銃から全弾発射。15匹はいるであろう豚人間の勢いを止める。


「ぶ、ブヒィー!強力な魔法ぶひぃー!」

「お、恐ろしい妖精娘ぶひぃー!」

「減ったら、減った分だけ、子供を孕んで貰えば良いブヒィー!盛り上がってきたブヒィー!」


『アホだ……この豚達……

長い竹槍が邪魔なら、短い竹槍作って運用すれば良いのに……』

『妖精さん、容赦なさすぎるw』


集団が立ち止まっている時間を利用し、シルバーは、ネット通販で破片手榴弾を購入。


「俺からのプレゼントだ!受け取れ!」


口で安全ピンを抜いて、豚の群れに投擲する。

爆風に巻き込まれないために、シルバーは地面に伏せた。

豚人間達は、訳が分からないという顔をして、破片手榴弾を拾っている。


「ブヒィ?」

「なんだブヒィ?」

「降伏の証ブヒィ?」

「今すぐ、妖精娘をペロペロしてお嫁さんにし――」


手榴弾が、乾いた音とともに、大爆発を起こした。

内部に搭載された破片が、秒速7mで飛んで広範囲に散らばり、15匹いる豚人間を尽く、身体をズタボロに引き裂き、大きなダメージを与えた。

シルバーは、すぐに立ち上がり、倒れ伏した豚人間にトドメを刺そうとしたが――


『これが人のやる事かよぉー!』

『妖精さん、殺戮しすぎだ……』


「うわぁ……」


豚人間は、一匹残らず致命傷を負って、動けない感じに重傷だった。破片が体に突き刺さっているから、生き残ったとしても傷口が化膿して死ぬしかない。

つまり、わざわざトドメを刺す必要はない。銃弾の無駄だ。

葬式の香典は、さっきの手榴弾で十分だ。


『屋内では、爆圧が高まって殺傷力が高くなる。

つまり、手榴弾の威力が激増する。

恐らく、爆圧が高まったせいで、このような事になったのだろう』


「うん……雑学ありがとう」


『妖精さんの使っている手榴弾は、少々、威力が高めだな。

使う時は、気をつけた方がいいぞ。

地面に伏したのはナイスだ』

『よし、この調子でサーチ&デストロイ!サーチ&デストロイだ!』


「イエッサー!」 シルバーは進撃を再開。見かけた豚人間を次々と銃殺し、豚の声が聞こえたら手榴弾を躊躇なく投げて殺害した。


『妖精さんの現実即応能力の高さにドン引きだわ……』

『手馴れてるお……』


さすがに、下半身の欲求に正直な豚人間達も、シルバーの火力の凄さに気がつく。

次々と一方的に同胞を殺されて恐怖し、とうとう逃げ出した。


「た、助けて欲しいブヒィー!」

「魔法少女だったブヒィー!」

「子作りどころじゃないブヒィー!」

「鬼嫁ブヒィー!」

「こんなに怖い嫁は嫌ブヒィー!」


『追撃戦は、効率よく相手を殺せるベストチャンスだ。

こうなったら深追いしてでもいいから、殺して殺しまくるんだ!

深追いをやめたら、豚が逃げてしまうぞ!』


「豚は死ねぇー!プラチナを困らせる豚は皆殺しだぁー!」


『妖精さんが、短時間で殺戮マシーンになってしもうた……』

『なんて恐ろしい新兵なのっ……!』

『妖精さんをこんな娘に育てた覚えはないわ!』

『でも、一撃でも攻撃を浴びたら、妖精さんの人生終了じゃね?』


「お前らをこの世から駆逐してやるっ!」手榴弾をまた投げた。


『調子に乗りすぎて、前進しすぎですよ!』

『いや、孫子的にはこれでいいだろ。

どんな弱兵も、勢いに乗れば強いし』


逃げる豚を追撃して、殺して殺しまくった。

その結果、大きな広場に辿り着く。

そこには武装したペロペロ党の皆が待ち構えていた。

数にして……ざっと30匹。全ての豚がシルバーを見て笑みを浮かべている。

恐らく、これがこの洞窟内部にいる全兵力に違いなかった。

ここで出し惜しみするような奴は、指導者になれない。


「ブヒィィィィィィ!降伏するブヒィィィ!」

「今、降伏すればお嫁さんにしてあげるブヒィー!」

「たくさん孕んでもらうブヒィー!」

「抵抗は無意味ブヒィっー!」


「もうやだ、この豚」 シルバーは嫌そうな顔で呟いた。


『モテモテだお』

『妖精さん、諦めたらそこで後ろの処女が終了ですよ?』

『頑張るんだお。プラチナたんを幸せにするために頑張れお』


この醜い戦いの終わりが見え始めている。

その予想に、シルバーは少し安心した。


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破片手榴弾×3   300円


拳銃弾 ×100  2000円


消費 2300円


残金1万8600円 ⇒1万6300円


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豚人間(´・ω・`)ぅゎ ショタ っょぃ

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(´・ω・`)主人公が今まで購入したアイテムは、こっちに全部纏めた。

http://suliruku.futene.net/Z_saku_Syousetu/Tyouhen/Neltuto_tuuhan/Aitemu.html

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