【刺さる言葉・具体的な作品を通して】

萩原さんパート


作品1【冴えない彼女の育て方】

このタイトル、元ネタがあるんですがわかりますか?→「やさしい竜の殺し方」

やさしいと殺し方の矛盾。竜という言葉からファンタジーだということもわかる良タイトル。こんな風に古典から持ってくることも多い。だから皆さんも心に引っかかりがあったものはメモしておくといいです。


作品2【紅霞後宮物語(こうかこうきゅうものがたり)】

かなり苦労したタイトル。元は主人公の名前を入れたのを考えたんですけど却下して、この形になりました。

大塚さん「これ物語がいいよね。コウカコウキュウの部分が音読みで硬いけど、ものがたりが訓読みでやさしいよね」

萩原さん「そうですよね。中国を前面に押し出すなら華伝ですが、最終的にここに落ち着きました。あと余談ですがカクヨム公式の方で、この続編が出ています。全然打ち合わせとかなかったのですが、タイトルが僕が昔考えたものとほとんど同じでした」


作品3【姫狐の召使い】

これもかなり苦労したタイトル。当時ヒットしないと言われていた要素を全部入れた作品。いろいろ考えて、ダメだしばかりで、最後に全部とっぱらって、残ったものをタイトルにしました。

今でこそ、ケモ耳は人気がありますが当時は風当たりが強かったのです。でもこの頃から少しずつ認められるようになりました。もともとBLの世界では人気があったので、いつか来るとは思っていましたが。この頃からですね。



大塚さんパート


「SH@PPLE」→つけたキャッチコピーは「純愛のためなら女装だってしちゃう」

因みにこの表紙、もしかすると男の娘かもしれないです。このあとから秀吉とか男の娘が流行り始めました。


「バード・ハート・ビート」→キャッチコピー「ジブリで映画化希望」

書店の店員だから出来たキャッチコピーですね。


デート・ア・ライブ→一言で説明すると「エヴァで使徒が美少女だった」

本当はかなり込み入った内容で説明が難しいですけど、こう説明しました。



【+αその1】

「大人の文学少女」(社内では女性から非常に評判の悪かったタイトルです)

普通の言葉って、普通に流れちゃうんですよね。だからこそ『引っかかりいれる』簡単に言うと矛盾させるんです。「大人」「少女」とか「使徒」「美少女」とか。そうして『読者にツッコミを入れさせる』こうすることで手に取る確率も上がります。


【+αその2】

小説のストーリーに正解はありません。ひとつの話でも、切り取り方で3つは小説が作れますから。あとは、『どうみせるか』です。

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