三つの神秘

 かつてエル=ユーナに存在した三人の神。

 大地を司る“地王”エルドラード、 空を司る“空王”エデン、海を司る “海王”ノア。

 彼らそれぞれが扱った三つの力が後世へと伝えられ、人の手により復元されたものが、現在のエル=ユーナにおける三つの神秘の力であり 『三つの神秘トリニティミスタリ』と呼ばれるものである。


天術アルカナ

 空王エデンが授けたその神秘は「天術アルカナ」と呼ばれる特殊な術。

 生まれつきその人物に備わる「属性」と呼ばれる力を術として自在に扱うというものである。

 この力は空を象徴とするものであり、そのため全ての属性は空に関連するものである。

 上級属性を持った者はこの世界では稀であり、 最上級属性でもある「空」を持った者は現在では歴史上、空王でもあったエデンと現在のこの世界の支配者でもあるエデンⅡ世・グレストの二人のみである。


最上級属性:「空」…全ての属性を扱える。大いなる神の属性。

上級属性:「陽」…太陽を表す属性。全ての属性の中で最もオールマイティでバランスの取れた属性。

上級属性:「風」…天空を吹き抜ける大いなる風。全ての攻撃が絶対命中であり、攻撃特化した属性。

下級属性:「水」…癒しの象徴とされる属性。回復能力に特化しており、攻撃能力もある陽に次ぐバランスのよい力。

下級属性:「雷」…破壊の一撃。下級属性でありながらその威力は全属性最強。ただし最も扱い難い属性でもある。

下級属性:「雪」…静寂なる結晶の力。特殊な属性であり、他の属性の力を封じたり一風変わった力を持つ。



■海鳴(シンフォ二ア)

 海王ノアが自らこの世界に広げた神秘であり、そのため最も一般的に広がっている神秘。

 ノアは一時この世界の支配者として君臨し、その時に自らの象徴でもある音を媒介とする海鳴術シンフォニアを人々へと伝えたとされる。

 この海鳴と呼ばれる神秘は、音を媒介として発動し、そこから発祥する力は様々な効力を発揮する。

 戦闘面においては衝撃波や超常的な力の発動を、また日常生活においては錬金術と呼ばれるある物質を別の物質へ変換する能力を、更には人体の治癒能力を活性化させ、傷を癒す事も可能とする。

 様々な能力の発動を可能とするこの力は最も日常的に使われる能力として人々の間に広がっており、またこの海鳴より「音楽(ミュージカル)」と呼ばれる人々の娯楽が生まれ、文化の発展へも繋がったとされている。



■地脈(アーティファクト)

 “地王”エルドラードは唯一自らの力を人間や世界に伝えなかった神でもある。

それ故、この地脈アーティファクトと呼ばれる力をその当時を生きていた人間達や、エルドラードの末裔と呼ばれるウォーレム族達がエルドラードの扱っていた力を模倣していき、独自に生み出し、発展させていった特殊な力でもある。

 これもまた天術アルカナ同様に一種の素質が必要とされている。

 この地脈アーティファクトは未だ不完全であり進化の途中でもある力である。

現在では以下の数の地脈アーティファクトが確認、創生されている。


最上位:「大地(エルドラード)」…世界の力そのものを自在にする神の力

第一階位:「死(タナトス)」…あらゆる存在に『死』を与える伝説の殺戮の地脈

第一階位:「眠り(ヒュプノプス)」…地脈唯一の『殺さず』の力。失われし地脈

第二階位:「生命(アムリアト)」…自らの生命を力に代える代償の地脈

第三階位:「星幽(アストラル)」…精神と魂を傷つける、幻想の地脈

第三階位:「砂(サビア)」…創生の力と呼ばれる地脈

第四階位:「紅蓮(サラマンダー)」…炎と力を司る地脈

第四階位:「翼(ガルーダ)」…自らの身体能力、スピードを極限に加速させる地脈。

第五階位:「錬気(プラーナ)」…自らに流れる気を操作し、力を生み出す地脈

第五階位:「花(フローラ))」…自然の力、花や木々と調和する共鳴の地脈

第五階位:「蝶(フェアリア)」…地脈の中で最も美しいと言われる力。第一階位に匹敵する力を秘める

無階位 :「雲(クリーム)」…あらゆる階位に属さない独自の地脈

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